第11話
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「―…っていうことがあったんだよね、かなた」
「そうそう」
笑っている。
二人は狂喜にも似た笑みを浮かべている。
僕は、かなたとこなたが恐いと思った。同時に自分の中にも同じような感情があることに気がついた。僕らは寂しい。
寂しい心を隠そうとして笑う。
笑えば大人は安心する。
泣けば大人は落胆する。
思えば、僕は泣いたことがなかった。赤子のときを除いたら一度も、一瞬だって。
かなたとこなたが施設に来て数日たった頃、一人の男性が施設に訪れた。
「唏緒君、養子にならないか」
その男性は僕を養子として迎えたいと言った。でも、僕の名を変えること、つまり、唏緒としての人生を捨てることが条件だった。
「少し考えさせてください」
一人の少女のために、別の人間として生きる。そんな人生で僕はいいのか?
僕は自問自答を繰り返した。
施設の人は養子になるべきだと言う。
「日暮百合…かぁ…」
どんな子なのだろうか。
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