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第10話

--GlrkYCdG

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「かなた、こなた。こっちにおいで、大丈夫。怖くないよ」


返り血を浴びた姉がケタケタ笑う。母と父の首を切り落としたノコギリを振り回す。


「…やめてッ。お姉ちゃん、やめてよぅ…」


グチャ…ベチャ…

ギコギコギコ…

ボタボタボタ…


肉を切り裂く音、骨を削る音、血の滴り落ちる音。

全ての音が耳に、脳に焼き付いた。


「かなたとこなたの血は何色かなぁ?お姉ちゃんに見ーせて」


ハハハハハハ…、ハハハ…

いや、やめてッ…冗談でしょう?ねぇ…媛ちゃん…ギャー…

おかーさんの血は、わたしと同じで真っ赤だね、ハハハ…

媛、よく聞け。何が欲しい?何か不満があったん…だ…ろぅあああああああー…

媛ね、おとーさんの血が欲しい。おとーさんも真っ赤…

みーんな一緒、家族だねぇ…


母と父の生命が消え行く時を僕らは耳を塞いで過ごした。悲鳴、喚き声、普通の家から絶対に聞こえてこない。


「お姉ちゃん、僕たちのこと殺すの?」


「コロス?違う、血を見たいだけなの…違う、違う、違う」


姉は唇を紫色に染め、わなわなと震えだした。


「でも、お父さんとお母さんのこと殺したじゃん、お姉ちゃん」


「わたし…コロシタ?おかーさん…、おとーさん、コロシタ?」


わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー


突如、甲高い悲鳴が姉の口から漏れた。そして血しぶきがアートのように壁の至る所に飛んだ。


床に崩れ落ちる姉の首から真っ赤な血が流れ出ていた。


主催者の死により、パーティーは終了。


僕たち二人は生き残ってしまった。

--GlrkYCdG

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