第4話:ドM気質のタンク〜喜んで殴られるんだが?〜 ④
ギルド内。
やばい……。
ルナとミンゴニングが、
俺を探し始めた。
ふふ……だがな。
俺はステータスの中でも神秘と魔力量が妙に高い
それに気づいたんだが――
俺、意外と潜伏得意らしい。
学生時代から続けてきた引きこもり生活……시발。
……いや、そこまでじゃねぇけど。
とにかく、隠れるしかない。
「募集を見て来ました」
「ヒィッ!!」
バレた!!!
逃げ――
……いや待て。
(……スタイル完璧じゃねぇか)
「その……今パーティ3人なんだけど――」
ドゴッ!!
「ぐあああああ!!」
「大丈夫ですか!?」
「……な、なんだ今の」
「カズキ……何か忘れてません?」
「そうだよ〜、絶対なんかやらかしてるって〜」
(やばい……)
「いやその〜」
「先にギルドで待ってたんだよ!!」
「……」
「それ、信じろと?」
「……」
沈黙。
「……시발、もういい!!!」
「来い!!!」
「うわああああ!!」
「どけ!!チビ!!」
「はぁ!?」
「今の発言、全部聞きましたよね!?」
「お前もどけよ、陰キャ女神!!」
「はぁあああああ!?」
「陰キャでもメンヘラでもない!!!」
「ふふ……」
「最強スキルはお前らだけじゃない」
「俺にもある」
「……え?」
「いつ覚えたんですか?」
「ホームレス生活でな」
「ちょっとした技をな」
「……来るぞ!!」
「この魔力は……!!」
「スティール!!!」
「시발待てそれパクリだろ!!!」
「やめろおおおお!!!」
……
静寂。
「……これは」
「……ただの技じゃない」
「最強だ!!!」
「ハハハハハ!!!」
「何者ですか……」
「……あれ?」
「その女性、誰ですか?」
「我が名はデリニス」
「クルセイダーだ」
「……カズキと言ったな」
「よくも私にスティールなど」
「何を奪った?」
「奪ったんじゃねぇ」
「“手に入った”だけだ」
「そして俺は最強になった!!!」
「それは……」
「私の大事な……パン――」
「やめろ」
「うおおおおお!!!」
カズキはそれを振り回しながら突撃する。
「やめてええええ!!!」
「正気ですか!?」
「ミンゴニング、撃つよ――」
「いや、待って」
「これはチャンス」
「女神として裁く時」
「“エクリプス”」
「ハハハハ!!!」
「お前のも奪ってやるよ!!クソ女神!!!」
「……!」
「やるな……」
「他人の物を奪い、それで戦うとは」
「気に入った」
「カズキ、お前……同志だ」
(……なんかおかしい)
「なぁデリニス」
「ちょっと身体おかしいんだけど」
「……反応しない」
「……それは当然です」
「女神を侮辱した罰ですよ」
「てめぇかあああ!!!」
「クソ女神!!!」
「お前のも奪う!!!」
「スティール!スティール!!スティール!!!」
「きゃあああああ!!!」
「……は?」
「なんだこれ……」
「四角いじゃねぇか……」
「いらねぇ」
ガンッ!!
「正義、執行完了」
「ナイスです、デリニス」
「いい判断」
「ぐはっ……」
「こういう時だけ連携いいな……」
しばらくして――
「……なんだこれ」
「体がおかしい」
「……戻ってきたか?」
「お前、デリニスだっけ」
「そうだ」
「募集を見て来た」
「……待て」
「その手に持ってるの何だ?」
「これか?」
「ふふ……」
(やばい)
(こいつ……ドMじゃない)
(ドSだ!!!)
「この女、ヤバい!!!」
「いい!!」
「その反応、最高だ!!!」
「やめろおおお!!!」
「来るなああああ!!!」
「この哀れな青年に――」




