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Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜  作者: hanaXIII


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第六十九話 リサのこと

現実と仮想の狭間で、欲望と執着が渦を巻き始めます。

ある者は己の勢力拡大を、またある者は失った面影を追い求めて。そんな不穏な動きを余所に、ハナたちはさらなる高みを目指し、共に汗を流します。

「ヒロシさん!タクのやつ、今ALOやってるらしいです!」

「ほう……まあ、あいつが宣伝したゲームだからなぁ、"本人がやったことない"は、世間的にはまずいだろうよ。」

「狙いは、やはりあの子でしょうかね?」

「ククク、まあ、十中八九そうだろうな!

ガキの頃から意識してたからなあ。

二人とも、社長が拾ってきたが、タクは見事にものになった。だが、あの子は惜しかったなあ、本気でこっちでやりゃあ、来年にはデビューもできただろうに……社長の指示で、下積みに時間をかけすぎたなあ。」


「タクはどうするんですかねえ、ゲームの中まで追いかけていって」


「ククク……離れた子を追いかけるなんて、現実世界でそれをやったら、ただのストーカーだからな。なかなか考えやがったぜ。

だが、そう簡単にいくかな?

あんな警戒心の強い子が、なんの策も無しにウロウロしてるとは思えんがねぇ。

まあ……告白でもして、自分のものにするんじゃねえか?」


「タクから見ても、あの子は特別ってことですか?」

「まあ、そういうことだ。俺から見ても、かなりの上玉だぜ。」

「なら、いずれはヒロシさんも?」

「クックック……まずはタクのお手並み拝見といこうじゃないか。俺たちはまず、勢力を拡大するんだ。

なら、タクがうまくいこうと、そうじゃなくても、いずれは俺のものだ!」


「相手は未成年、まずくないですかね?」


「バカか。リアルで攻めていくわけねえだろ。

まずは向こうで支配する。

そして、時期が来たら……だ。」


ゴクリ


ホストの舎弟は息を呑む。この男の恐ろしさは、脳筋ではなく、知的に絡めとっていく。

社長にも一目置かれているし、敵に回すと厄介だ。



受付嬢はカウンターを離れてエントランスをウロウロしていた。

(うお?!まただ!似ている……しかし、ここでは無理だ。いや、そもそも本人かわからんからな。そんな恥ずかしい真似はできん。

今日は質問すると決めただろう!)


タクは、意外と一途だった。

基本的には女性の扱いは一流だが、本命に対してはこの通りIQが下がる傾向にある。

視野が狭いのだ。


「す、すまない、ちょっといいか?

なぜか、モンスターに攻撃が当たらない。

原因をおしえてくれ。」


「はーい!あ、あなたはこないだの!

ちょっとステータス画面を見せてくださいね!」

受付嬢はズイッとタクに並ぶ。

(う、うお!ち、近い!か、体がすぐ横に!)


「原因がわかりました!

TKさん!この武器は、本来、力のステータス値がもう少し上がらないと、まともに扱えないんです!」

「な、なにぃ!なら、装備を揃えれば良いと言うわけじゃないのか?」


「その通りです!ほら、ここをこうすると…ほら、必要な数値が出ます!」

受付嬢はさらにわかりやすく説明するために、タクに近づく。

タクのアバターは高身長にしてあるため、立って説明する際は、受付嬢は少し背伸びをしたり近づくなど、頑張らないといけない。

(ぬおお!近い!てか、う、腕に、当たっている!)

「わ、わかった。ありがとう。」

「また、何かあれば言ってくださいねー!」


(く、くそう!もっと自然に仲良くなり、それとなく情報を聞き出すんだ!

プレイヤーとして潜っているのか、それをまず聞き出さねば!

こんな仕事中に正体を明かしたら、もう二度と捕まえられんかもしれん!

フィールド内で会う機会を探らねばな。)


ふと、受付嬢が入れ替わっていることに気がつく。

(やっぱり…あれはNPCじゃなかったのか?

ククク、一歩前進だ。)


タクは一旦武器屋で自分のステータスに合う武器を選ぶことにする。


「お客さん、ステータス見せてみ?……ん。大丈夫、ここで振ってみな。」


「ん?何かまずいのか?」


「なあに、攻撃力が高すぎると、一振りの風圧がやばい時があるからな、念のためだ!」


「…………そんなやつ、いるのか?」


「ああ、いるぞ!つい、数ヶ月前にここにきた!ありゃバケモンだ!その辺で遭遇しないように、せいぜい気を付けることだな!」


(そんなバケモンいるのかよ、ゲーマーってやつか?)


「そうそう、この前きた受付嬢とここにきて説明受けてたなあ、気になるなら聞いてみな!

やべえやつのことは知っておいた方がいい!」


「わ、わかった。感謝する。」


(ま、まさか、仲間?………じゃねえことを祈る。)


タクはそのあとも、地道に森で訓練するのだった。



「ぶえっくし‼︎」

「え?ゲーム内でくしゃみ??花!リアルの方、ヘソ出して横になってるんじゃない??」


ガキン!ドガ!ガキン‼︎


「いんや、環境はバッチリだ。自分しか労わってくれるやついねえからな。そこはしっかり管理してる!

誰か噂してるんだろうよ!」


ドガガガ!ドン!


「うわ!」

ドゴーン!


「よし!また俺の勝ち!この連撃を、どうするかが課題だな!でも、ここ数日でだいぶ見切ってきたな!」


「くっそー!まだまだー!」


「こい!……ぶえっくし!」

(誰だ?まじで……まあ、いいか、考えるの、めんどくせぇ。)


第六十九話 完

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

今回はタクの視点と、暗躍するホスト・ヒロシの不気味な計画が垣間見えました。リサ(リナ)への執着が、今後どのようなトラブルを引き起こすのか……タクの「一歩前進」が吉と出るか凶と出るか、気になるところです。そして、鍛冶屋が語った「バケモン」の存在。伝説が少しずつ顔を覗かせる展開にワクワクしますね!

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