第四十一話 オリエンテーション
スキルカレッジで幕を開けたオリエンテーション。
多種多様なスキルが公開される中、花は驚くべき事実を突きつけられます。
それは、「これまで一度もソードスキルを使わずに戦っていた」ということ。
無自覚な怪物が初めてシステムに触れた時、その画面に映し出されたのは、熟練のプレイヤーですら見たことのない異常な数値とスキルの羅列でした。
花の正体が、また一歩、仲間の知るところとなります。
三人は、オリエンテーションが行われる部屋に入る。
大きめの階段教室で、前には巨大なモニターが設置されている。
「ようこそ!スキルカレッジへ!
これから皆は、この大学で、さまざまなスキルを獲得できることになった!」
副校長のコモンの話が始まった。
コモンの説明によるとこうだ。
スキルは多種多様にあり、戦闘以外にもユニークなスキルもあるとのこと。
それらのスキルを獲得するためには、スキルごとに受講料を支払う方法。受講料+条件付きの課題があるもの。課題のみのもの。
これらは達成すると、スキル獲得となる。
獲得したスキルは各々に発動条件があるため、獲得後に確認すること。
戦闘スキルも同様に、オート発動とマニュアル発動があるため、戦闘スタイルに合わせてアジャストしていくこと。
花は途中ウトウトし始めたため、大まかなことは理解した。
「は、花が眠ってます!リサさん」
ランスが小声でリサに合図する。
リサは花を肘で小突くが、座ったままピクリとも動かない。
(普通は突っ伏したりするものなんだけどなあ。とんでもないスキルね。)
「以上だ!個人でしっかりマニュアルを読むか、スタッフなら聞いても良い!自分に合うものを自由に取得していってくれ!
では、解散!」
案外あっさりオリエンテーションは終わった。
三人は学内を散歩しながらスキルについて話す。
「リサさんは、何か獲得したいスキルがありますか?」
「ん〜、まだ何があるかわからないから、これからかなあ。今のわたしの状況に合うものが良さそうだけど……花さんはもう決めた?」
「ふあ〜……いや、まったく。そもそも、戦闘スキルがどうやって発動するかもよくわかんねえ。」
「え?!じゃあ、今までどうやって花は戦ってたの?!……そ、ソードスキルは?」
「なんだ?その、ソードスキルって?」
「え?…………これ、初期の初期なんだけど。今までソードスキルなしで戦ってたの??」
「ま、そうなるな。どうやって出すのかすらわからん。なんなら、レクチャーしてくれ。」
三人は訓練用の中庭へ移動する。
「まず、ソードスキルと唱えてください。すると顔の前に、スキルが出てきます。見えますか?」
「おお、これか?なんかたくさんあるな?」
「な、なんだこれ、なんでこんな数のスキルが?しかも見たことない名前のものばかり。」
「なるほどな。まあ、大体どんなのかはイメージはつく。いつも効率よくやってる動きを連結させた名前だ。多分これを選択するか、イメージすれば良いんだよな?
よし、少し離れてろ。」
ドシューン!スパパパー!
花はその場から前方に飛び上がり、回転斬りをして着地する。
「ほう、こいつら便利だ。身体が勝手に動くとはな。」
(い、今の動き‼︎仮面の男と同じ技だ‼︎花は上級技を会得していたのか??)
「わお!花さんすごーい!あれは仮面のやつと同じ技だー!」
(げ!やっぱりバレてるなあ!違う技にしときゃよかった!)
「ねえ、その技、花はどこで習得したの?」
「ん?……知らん!」
「え?」
花はもう一度試してみる。
(お!なんかいろいろわかってきたぞ。)
「ランス、このソードスキル。オートで発動しても、アレンジ出来そうだ。技の途中で違う動きもできるぞ。」
「え、基本は技が終わるまで出来ないんだけど、何でだろう。ちょっと、花のスキル画面、見せてくれる?」
花は画面を開ける。
ランスがそれをスクロールしたりタップしたり操作する。
「な、な、なんだこれは!し、信じられないー!!」
ランスは驚いて後退りする。一体何が映っていたのか。
(ん?何か、また面倒なことでもあったのか?)
第四十一話 完
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ついにスキルシステムが導入されましたが、花の「今までスキル無しでした」発言にはリサたちも読者の皆様も驚いたのではないでしょうか。我流で完成されていた動きがシステムと合流した時、どんな化学反応が起きるのか。ランスが目撃した「信じられないもの」の正体は、次回明らかに……!
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今後とも hanaXIII をよろしくお願いいたします。




