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Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜  作者: hanaXIII


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第三十九話 かんぱい

激動の試験が幕を閉じ、新たな門出の時。

不器用な言葉の裏に隠された、それぞれの「願い」が形になります。

一人では見ることのできなかった景色、一人では届かなかった音。

三人の歩みが重なる時、物語はより深く、温かな色を帯びていきます。

試験を終えて、ランスロットが出てくる。

結果は、筆記試験も合わせてもちろん合格だ。

試験受講者の中では主席のため、入学金は免除となる。


「そらよっ、受け取れ、ランス!」

「わっ、とと。あ、ありがとう。」

「お疲れ様、ランス!すっごく強かったね!」

ランスは照れながら答える。

「あ、ありがとう。けど、最後に出てきた仮面の……あれは強かった。前作でもあんなの見たことない……動きがでたらめだ。ソードスキルの繋ぎ目も読めなかった。勝負というなら、僕の完敗だ」


(ん?ソードスキル?まあ、いっか。)


「それだよー!花さんも見れたら良かったのにね!とんでもなくヤバいやつだったんだからー!」

「花は、仮面の男、見れなかったの?」

「ん?お、おう、ちょっとトイレにな!あと、それ買いに!」

「トイレの後に?………買ったの?コレを?」

リサは指先で摘むようにジュースを持つ。


「ちゃんと手は洗ってあるから大丈夫だっつーの!」

「あははは、仕返しだよ〜!」

「ったく。まあ、何はともあれ、ランス、合格おめでとう!そして、友達になろう!」

「友達になろう〜、乾杯〜!」

「あ、ありがとう!」


こうして三人は友達になった。


(まずはランスのペースも見てやらんといかんな。ま、友達からがちょうどいいかもな。焦って仲間になれなんて言ったら……)

「あの、この場でもう一つお願いがあるのですが……その……友達になったので……もし迷惑じゃなかったら……な、仲間に入れてもらえませんか?

まだ前作を解散してから誰とも交流してなくて……ずっと仲間を探していたんです。……ダメでしょうか?」


花とリサは顔を合わせて目を見開く。

「おおお!まさかランスの方から誘ってくれるとはな!良いよな、リサ?!」

「うん!ベテランっぽいし、強かったから、さすがに仲間に誘うのは悪いなあって思ってたんだー!ありがとうランス!」

そう言って、リサはランスにハグをする。

ランスは顔を真っ赤にしてあたふたしている。

(あわわわ!か、可愛いー!)


(ぷー!タコみてえに赤くなってやがる!

まあ、ガキじゃなくてもリサにハグされたら、普通はこうなるわな。その気持ちは共感するぜ。)


「じゃあ、仲間の記念を祝して、ランス、お前が音頭取れ!」

「え、音頭ってなんですか??」

「ったくしゃーねーな!よーくみてろよ?

じゃあ、リサ!頼めるか?」

「らじゃ〜!………コホン!

この度は、ランスの合格と、友達になった記念!そして、見事にみんなが仲間になりましたー!

とても素晴らしい日です!

なので、そのお祝いをこめて、乾杯したいと思います!

では、皆さん準備はよろしいですか〜?」

花とリサはジュースを構える。

それをみてランスも真似して構える。

「三人の門出を祝して!乾杯ー!!」

「乾杯ーーー!!」


三人は持っていたジュースを当て合う。

グラスとまではいかないが、その音は、思った以上にくっきりと耳に残った。


(こ、これが音頭!前のギルドじゃこんなのなかった!………な、なんか楽しい!僕の好きな漫画も、仲間が入ったら宴をしてた……そっか、仲間になるって、こういうことか。

そして、大学……なんか、いいなあ……僕も、そのうち大学、行けるかなあ。)


「なーに、しんみりしてんだ、ランス!

お前には色々教えてもらわないといけないことが、山のようにあるんだ!よろしく頼むぜ!」

「そだよー!たくさん遊ぼうね!ランス!」

「うん!僕に出来ることなら、何でも協力するよ!」


(頼もしい仲間がさっそく出来た。

仲間か……たしかに現実の方にも仲間はいる……とても良い奴らだ。未だに助けられてばっかだ。いつも俺がヤバい時、声かけてくれるもんなあ。

ただ……私生活の人生だけは、もうどうにも出来ねえ。あいつらに支えてもらいながら、上手く乗り越えていくしかねえんだよな。………やっぱり、現実もゲームも、仲間は大切だ。ということだな。)


ゲーム時間での、午後2時から合格者へのオリエンテーションが行われる。

三人は一旦、現実へログアウトして、また時間になったら、ここで落ち合うこととなった。


「そんじゃ、また後でなー!」

「またね〜!」

シュン、シュン!

セーブポイントから二人はログアウトしていった。


(本当に、気持ちの良い人たちだ。……時々漫才みたいに面白いし。

何だか、この人たちとパーティを組むことで、とても前向きになれそうな気がするな。

こんな出会いがあるんなら、もう少し、頑張ってみようかな。)


シュン!


こうして三人は無事に仲間になった。



花は自分の書斎で目を覚まし、簡易ベッドから起き上がる。

「ふう。なんとかバレてねえ。けど、ランス。めっちゃ強かったなあ。あんだけうさ晴らししていろんな攻撃パターンやってみたが、全部弾かれちまった。まあ、威力は手加減したけど、実力はさすがだ。

さて、ラーメンでも食いにいくとするか!

子供の顔見れないのは寂しいが、その分、ストレスの根元は居ねえ。

今日からしばらく、フリーだぜ!」


第三十九話 完


最後まで読んでいただきありがとうございました。

「仲間になる」ということの重みと喜び。ハナ、リサ、ランスの三人が、初めて同じ音を響かせた乾杯のシーンは、作者としても思い入れの深い場面となりました。現実の厳しさを知るハナだからこそ、ゲームの中の絆がより一層輝いて見えます。

【応援のお願い】

本作は現在、コンテストに参加しております。

もし今回のエピソードを読んで「この三人組を応援したい!」と感じていただけましたら、ぜひブックマークや**下部の評価(☆☆☆☆☆)**にて応援をお願いいたします。皆様の声援が、これからの彼らの冒険の力になります。

また、もう一つの作品[txt:Ultimate Wars ー 才能なしの人生だった俺、宇宙の危機で人類の切り札になる ー|https://ncode.syosetu.com/n6980lm/]も本日最新話を更新しております。あわせてチェックしてみてください。

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