第三十三話 新学期
現実世界で「リナ」としての日常をこなす少女と、それを支える「仲間」の存在。
久々の再会を果たした二人が見据える、次なる目的地とは。
リサの学校では実力試験が行われていた。
「リナー!新学期の実力試験、どうだった??」
「うん!今回は自信あるよ!めっちゃ勉強したから!」
「清々しいねぇ、そこがリナの良いところだよね〜、変に謙遜したりしないところ!」
「あ!自信過剰に聞こえちゃうよねー……気をつけないと。」
そんなたわいもない話をしている。
普通の女子高生だ。
(勉強も順調だ。これもメリハリのおかげだね!何より、勉強に集中できるようになったのが大きい……進路が決まっても、プライベートは不安なことだらけだった……けど、わたしには仲間がいる。
それが一番の心の支え。今週のスケジュールを送信っと。
よし!今日も勉強頑張るぞ!)
◆
月の下旬。
「ハロー!久しぶりー!」
「お!時間通りに来たな!
勉強は順調か?」
「へへーん!学年で3位だったよー!凄い?」
「おお!こりゃまたすげえじゃねえか!さすがリサだな!」
また花はリサの頭をガシガシ撫でる。
リサはとても嬉しそうな様子だ。
はじめは照れくさかったが、今は素直に喜びを伝えられている。
「よし、じゃあ、そこに立ってみ?」
花はリサをセーブポイントへ誘導する。
「ナンバー1へ!」
その瞬間、二人はその場から消える。
次に気がつくと、そこは初めにセーブポイントを設置した園庭だった。
「ふえ?!こんなことができるの??」
「ああ、リサを待ってる間に、港町を探索して、アイテムを改良してたんだ。
また直接行って説明するよ。」
二人はまた階段前まできて景色を眺める。
「ん〜、やっぱりここからの景色は最高だねー!疲れが一気に吹っ飛んだよー!」
「だろ?俺もたまに気分転換に来てるんだ。」
そういって二人は宿屋に戻った。
リサはこれからのスケジュールを花に伝える。
大型連休の間は割とまとまって時間があること。
その後は夏休み前まで、わずかなバイト。プレイヤーとしてはほんの少ししかログインできないとのことだ。
「よし、わかった。またメッセージで詳細はよろしくな。夏休みなんかあっという間にくるから、リサのペースでしっかりやれよ?」
「うん!ありがとう!………そろそろ……かなあ?」
「ああ、多分な。けど、それこそ夏休みまでそんなにログインできないなら好都合かもな。俺一人で少し探りを入れてみる。
安心して勉強してりゃあいいさ。」
「うん!そうだね!花さんが見回りしてくれてるなら安心だ!」
「この世界……リサの大切な居場所なんだろ?
なら、仲間として全力でサポートするよ。」
「花さん!ありがとうー!」
リサは思わず抱きつきそうになったが恥ずかしくなり自分を制した。
(はっ!いけないいけない!!危なかったー!)
「ん?なんだ今の動きは?」
「な、何でもないー!喜びの舞〜、なんちゃって〜」
リサは顔を赤くしてクルクル舞う。
(? まあいいか。しかし、もうそんな時期か、勉強に集中させるのは良いタイミングかもな。変に出くわしてメンタルが乱れても私生活に影響しかねん。
ただ、仲間なんてそうそう簡単に捕まるもんでもねえ。一旦退けて、じっくり整えていく方が現実的かもな……。)
花はこれから本格的にタクに備えようと決めた。
(とりあえず、次の連休でリサと少し行動範囲を広げてみるか。
そろそろ行ってみてもいいかもな。ずっと気になってたし……)
その日は森を二人で駆け回り、狩りをするのだった。リサも久しぶりの冒険で、楽しそうに舞っていた。
第三十三話 完
最後まで読んでいただきありがとうございました。リサの学年3位、凄いですね!ハナの「飴と鞭」ならぬ「撫でと修行」が効いているのかもしれません。そして、静かに迫る「タク」の影……。ハナが一人で何を探ろうとしているのか、目が離せません。
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