第十九話 オープンワールド
今回は、Another Lifeの世界が本格的に広がり始めます。
選択肢が増えるということは、自由と同時に危険も増えるということ。
花とリサは、次の一歩をどう踏み出すのか――。
「おいマネージャー!ゲームの準備は出来てんだろうなあ?」
「はい、ご予約済みでございます。タクさんが宣伝したこともあり、もうゲームは大盛況。予約を取らないとゲームを買えない状況です。」
「は!本来今すぐにでもいってやりてえとこだが、仕方ねえ、金も入ってくるしまあよしとするか。チートに関してはどうだ?」
「それについて確認したのですが、やはり世界的なルールに乗っ取り、チートや個人への優遇は無しということでした。」
「んだよ、ケチだなあこんだけ売上あげてんのによう!ま、いいさ、課金して強くするだけだ!くくく、待ってろよリナー!」
◆
花とリサは他のゲートに行く前にもう一度作戦を練ることにした。
特に花はこの世界のことをほとんど把握していない。まさに呆れるほどに。
「はじまりの都のそとはこうなってるよ!」
リサはマップを出す。
「なあ、なんで、ここで途切れてるんだ?」
マップは自分で開拓して広げていくシステムであること、クエストや純粋な移動、イベントで広がっていくことを知った。
「そうなんだー、だから、とりあえずは次の大陸までしか出てこないんだー。」
「ここには何があるんだ?」
「ここまではわたしも仕事柄把握しているのでご安心を!
ここの大陸はねえ!」
リサは丁寧に説明してくれる。
どうやらこの大陸は、プレイヤーが初めてオープンワールドに踏み込むところとして、ある程度自由度と広さを設けている。
まず、大陸中央には王都がある。国王が住むところ。王都を中心に囲うように街並みが広がっている。
大陸の東には巨大な施設。これは、大学らしい。
西には闘技場など。
北には森や山が広がっており、まだプレーヤーにとっては未開の地。
ざっくりと花は理解した。
「ふむ、ここには世界中から人が集まるのか」
「それはねえ、ちょっと複雑なんだ〜、人数過多を防ぐために、この大陸までは世界で4つのエリアに分けられてるの!
A〜Dまで!
だから、この大陸も、別のゲートからの航路で行くことが出来るんだー!」
「え、じゃあ、もし別のエリアに行きたいとなると、また空港から入り直さないといけないってことか?」
「それは大丈夫〜、はじまりの都を出る時に、エリアは選べるようになってるから!どのエリアに行くかはその人次第だよ!」
「ほほう、なかなか面白いな。鬼ごっこしたらなかなか見つからんなコレは。ちなみに、この4つのエリアにも、レベル的なものはあるのか?」
「もちろんあるよ!チュートリアルでも説明が義務付けられてるんだけど、Aが一番強くてガチ勢がくるところ、後は一般向け。Dは初心者向けかなあ。」
「じゃあ、今いるこの1番ゲートを、無理に移ることはねえってことだな。良かった。ここは落ち着くからな。」
「そうだね!だから、この都でやれる準備はしてから向かうと良いかもね!まあ、こっちに戻りたかったらいつでも戻れるんだけどね!」
花は少し考える
「一つ聞いて良いか?リサは俺とこの都にいる時は、仕事としているんだよな?向こうの大陸に行く時はどうするんだ?」
「もちろんプライベート用に切り替えて行くよ!」
「バイト的に大丈夫なのか?」
「うん!このバイト、かなり親切でさあ、自分の入りたい時に入って、NPCと交代するの、その瞬間に時給が発生する仕組み!
だから、大丈夫だよ!」
「さすがは世界の企業、ホワイトだ。
なら安心して行けるな!
あと、気になってたんだが、この都に、なんかでっかいビルみたいなのが建ったが、あれはなんだ?」
「あれはマンションだよ!開始からすごく人が多かったから、居住、寝泊まりなどできるマンションを建設することになったみたい!
すごいよね!本格的〜」
「へえー、バーチャルでの自分の居場所、、ってことか。なかなか考えてるな。」
(また意味深な反応。もしかして興味あるのかな?まあ、そこはあんまり踏み込まないでおこう。)
二人はまた準備を進めるのだった。
第十九話 完
オープンワールドは、自由であると同時に無法地帯。
次回から、新たな人間関係が少しずつ動き出します。




