【断末魔】柏尾座レモンは遠退きたい
僕は普通の高校生。
ーーーそう、普通の高校生でよかったんだ。なのに!こいつらのせいで!こいつらに引き寄せられるように!おかしくなっていっきゃう~~~♂♂♂
「馬鹿が。お前が一番おかしいぞ柏尾座レモン」
通りすがりに暴言を吐いてくるような女はこの世界にアイツしかいない。巷で噂の自称品行方正潔癖美少女とはこの女、日浦楓先輩だ!だがそっちがその気なら、こちらも心置きなく伝家の宝刀を引き抜けるというもの!
「はは、僕が一番おかしいだなんて心外ですね~。楓先輩。いや、某ゲーム配信系Vtuber『kae☆De』様と言った方が良いですかね~?ぁえ?kae☆d......」
「ぁあああああああ!馬鹿馬鹿馬鹿!何で知ってんだ!やめろ!そのッ名前をッ公共の場でッ出すなッッッ!」
「ちょ、先輩!ホネが!ネホがぐふぉお」
強烈な拳がレモンのみぞおちを襲う---!
「ぶ、ぶったな、5回もぶった!」
「ホント静かにしてろよな......お前、黙ってりゃりゃ外面だけは良いんだからさ......」
「せ、生徒会長ともあろうお方が一般弱小生徒に暴力を振るうなんて、ないと思いま、ス......」
正直、腹部のダメージは大だがここは敢えてわざとらしくダメージを受けたふりをして見せよう。
「何が『ないと思います』だよ。それに生徒会に権力なんてねェよ。」
クハ、いいだろう、ここは大人しく始末されてやろうではないか。これが敗北の味......ペロッ!
「あのkae☆Deって何ですか?」
噂をしようがしまいが出てくるこの女、浜崎プディング。身内のゴシップネタといえばこの女。なんだよプディング最低だな。いや、すまない楓先輩。俺は美少女には嘘がつけない漢なんだ(使命感)!
「いいなレモン、黙ってろぉおおおおおお」
「へー!楓先輩ってげぇむ?上手なんですね!!」
やった!やったぞ!あどけないプディングの笑顔が楓先輩に突き刺さる---!
「ホントやめてくれよな、レモン......」
いけない、品行方正純情潔癖美少女の先輩がげっそりしてしまった。
「やめます、やめますともkae☆De先輩!僕にだって常識くらいありますから!ね!プディング!あァ 夢ならば如何ほど良かったでしょう!ニッチャァ」
「ああああああああああああ!クソボケ!クソボケ!このッコイツッ」
あぁ、やっぱり先輩のパンチは相変わらず強烈で最高のパンチだなぁ。れもん。
「そうだよレモン君!そういうのよくないと思うよ!」
何、プディング、お前裏切るのか?!恐ろしい奴!恐ろしい奴!
この後3人でめちゃくちゃファミレスに行った。