冒険者をプロデュース5
その後 受付のお姉さんからお礼に名前はよくわからない蒸留酒みたいなものをおごってもらいほろ酔いになりながら目をつけた宿へと向かった
「いや~これで当面はなんとかなった、次売るときは告知してからにしてくれとか言ってたから暫くはなんとかコレで生活できそうだな」
フラフラしながら細い路地を歩いていると
ッス
俺の目の前に何かが通り過ぎてそしてソレは俺の月明り照らされた影を刺した
「ナイフ?!」
すると背後から二つの影が俺を覆ってくる、
「先ほどは随分と景気がよさそうな商売をしてたようだな」
「俺たちにも少しお小遣いもらえないかな」
細いひょろっとした小柄な男二人がナイフをチラつかせながらニヤニヤしながらこちらに迫ってくる
「待て待て、俺はそんなに金がないんだ」
静止することもなくドンドン迫ってくる、こうなったら
俺は全力で逃げようと走ろうとするが
シュシュシュシュ
俺の進行方向にナイフの雨が降る、
「おいおい、どこ行こうっていうのかな」
「逃げれると思うなよ」
嘘だろ!やべー奴の目だ!演技じゃないマジもんの目!
思わず腰が砕けて座り込んでしまう
背に腹は代えられないここはお金を渡してとにかく生き延びなければ
俺がポケットのお金を差し出そうとした瞬間
男たちの背後から更なる巨大な影が
「あの~すみません」
そこにはこの町に来たばかりの時に出合った巨体な男ヒラという名前だったか、
門番さんが言うには極端にビビリというか自信が無い性格だったがまさかこの二人の仲間か!?
「なんだお前!すっこんでろ」
「俺たちはこいつと用があるんだ」
おや?仲間じゃない
「すみません、その後で良いんで私もお話させてもらって良いですか?」
「ああ?てめえ ふざけてんのか」
「ヒラの癖に」
そうやって威嚇のつもりでナイフを振り上げた瞬間
「やめてくださいいい!」
ズドン!!!!
ナイフに恐怖して身体縮めながらナイフを払いのけるように繰り出した手がすごい勢いで男にヒットして吹っ飛んでいく、
「てめええ!欲もやりやがったな!」
「いやあああああ!」
一瞬のパニック状態になってるのか来ないでといわんばかりに振った手が連続ヒットしてサンドバックばりに打ちのめしていく、そして最後の一撃で吹っ飛んだ先にはもう一人が伸びてる場所にストライク!
「つえ~」
吹っ飛ばした本人はうずくまってごめんなさいを連呼してるがその対象は完全に打ちのめされて気絶してらっしゃる
「あの~」
「ごめんなさい、私が悪かったです」
「いや、そうじゃなくて」
「え?」
ヒラが顔を上げたので男が倒れてる方向を指さすと
「え、あなたがやったんですか」
「こわい!」
「お前だよ!!」
柄にもなくツッコンでしまった