ヒイロの目覚め二
仕方なしに起きたミレイとヒイロは、
ネネとメディが準備した魅惑の果実メニューとドリンクをいただくことにした。
「これ、いつもメディが作ってるの?」
「今回は、わたしです!」
ネネが、ドヤ顔で言ってて、ヒイロは、少し笑ってしまう。
「なに、ヒイロ?」
「ううん。おいしそう。」
「魅惑の果実も料理してみれば、少しは格好つくわね」
ミレイはまだ眠そうだ。
みんなで、果実ザク切りサラダと、果実スープに、ソースかけデザート風を食べる。
飲みものは、ミックスフルーツだ。
「それじゃ、ネネは料理上手なんだね」
「そ、そうよ。わたしお弁当も手作りだし、味つけも凝るんだから」
「えっ、でもネネはいつもまるごと果実ガブりとか、切ってあるだけのような」
「気のせいよ」
「ふふっ」
ヒイロは、また笑っている。
どうやら、ネネは料理上手と言ってても実際は切るだけなのかもしれない。
「メディは、一悪魔暮らしって、もう慣れたの?」
「それはね。ここにきて、ネネとミレイに、生活のこと教わってからは、あとはずっとだからね」
ミレイは、また部屋のなかを見回すと、
「ホント、なにもないわね。今度くるときは、インテリアと洗面品と下着は、もってこなくちゃ」
「ミレイ! それって、もうここに住む気じゃん」
「違うわよ。お泊りセットと飾りつけよ」
「もう。油断するとミレイって、すぐにメディとベタベタするから」
「それは、貴女よ。さっきもキッチンで、えっちぃこと、してたんでしょ」
う、ケホ、うぅ
メディとネネが、一緒にケホケホしている。
やっぱり怪しい。
「ほら。貴女のほうが、エ○いこと、いつも考えてるのよ」
「うぇーーん。ミレイ、いじわる。ヒイロ、助けて」
「えぇぇ、助けって言われてもね」
朝から、にぎやかだなっと、ヒイロは考える。
ルルファイスやライリアと、少し暮らしていた期間もあるけど、ルルファイスは、あぁ見えて、ときどきエ○話しを持ちかけてくる以外は、割とテキパキとしていて、ライリアとレミリアは、静かなタイプと、ギャルっぽいタイプだった。
レミリアは、そういえば、少しはにぎやかだったかな。
ボーッとしていると。
「ヒイロ、もっと食べなよ」
メディが気をつかってくれる。
この男の子は、けっこう気つかいで、仕事できる悪魔らしい。
ルルファイスは、少しニガテ意識があるらしく、メディナナタリアがいる前でだと、真面目司書になるから、ヒイロは、メディがどんな悪魔なのか、興味深い。
いまのところ、料理はできるみたいだ。
朝食を終えて、出かける準備をしていく。
「わたし、シャワー浴びたい」
「そうね。じゃ、一緒にはいろ」
とネネが一緒にシャワーを浴びることにする。
脱ぐときに、ネネは服の一番上にダイヤモンドを置く。
ヒイロは、自分で入るつもりではあったけど、ネネが一緒にくるとは思わなかった。
肌を見せ合うのが恥ずかしく、ネネの裸も観ているのが、恥ずかしい。
そう想いつつ、シャワールームに入ると、
ネネの羽のついたキレイな背中、思ったより豊かな胸、そして下までをサッと見てしまい、ヒイロは身体が熱くなる。
うっ、わたしのも観られてるのよね。
「ネネ、やっぱり恥ずかしい」
「えーー、キレイよヒイロ。」
「そんな、ネネの肌その見ていいのかな」
「ほら。さっさと浴びないと、ミレイが覗きにきちゃう」
シャワーーーー
ワワーーーー
ウワーー
シャワールームからでて、ネネにふいてもらい、わたしはまだ身体が火照ってしまい、顔の赤いのから戻らない。
「ネネ。わたし、このままでるの恥ずかしいのだけど」
「ていうか、髪長いわね。乾く?」
「うん。いつも時間かかる」
するとネネの手が、わたしの髪をサラッと触っていく。
「んん。なに、ネネ」
「キレイだけど、ヒイロ、短くしない?」
「えっ」
脱衣室で服を着ながら、そう話す。
「ほら、もう背中にかかってきてるし、ルルファイスには、何か言われない?」
「うーーん。ルルファイスって、無頓着なのか、ほうって置かれてたような」
「そっかぁ。やっぱり切ろっか」
「うん」
ヒイロは、ようやく着替えおわり、鏡で自分の姿をみる。
まだ髪が濡れているが、たしかに、眼のあたりもかかり、なにかと髪をつくろうクセがついている。
「そうしよ」
「わかった。」
わたしは、ネネがお世話をしてくれるのが、案外悪くない心地だ。
脱衣室をあけると、ミレイがすぐ側にいた。
「なに、ミレイのぞき?」
「違うわよ。メディが、ムラムラしないように、見張りよ」
見ると、メディは、キッチンを片付けしおわり、自身の服を選んでいた。
「次は、わたし入るからね」
「はーい」
「あ、ネネ一緒に入る?」
「いま入ってきたの!」
「いいじゃん。二回入っても」
「ミレイ、子どもっぽい!」
「冷たいわね。ヒイロがいると、急に姉になるのね」
「ミレイが、急に甘えてくるだけよ」
ネネとミレイが、子どものケンカをしているなか、ヒイロは、メディに近寄る。
「ここの服、センスいいね」
「ネネとミレイが、選んできたんだよ。自分のは、はじめに着ていた一着かな」
メディは、ブーツや黒っぽいダメージの服をみせる。
「それって」
「転生したときのモノだね」
「メディって、転生者なんだね?」
メディは、窓の外少し遠くをみている。
思わず、ヒイロはメディの裾をぎゅっと掴んだあと
「メディ、髪きってもらっていい?」
「いいよ。えと、じゃリビングのイスに座ってね」
「ネネー!」
「なに」
「メディがやってくれる」
「ほんとぉ」
「あれ、ネネが切るの?」
「メディのお手本みてる」
振り返ると、ミレイが手をふりながら、脱衣室に入るところだ。
「ミレイって」
「うん」
「ホント、ネネのこと好きなんだね」
「そうかな?」
「ネネと、話してるときのミレイって、図書館やルルファイスといるときと違って、すごい自然」
「ふーん。そうかもね」
ヒイロは、イスに座ってポーズを決める。
メディが、ハサミセットや鏡を準備する。
ネネは、もう一つのイスに座る。
「さぁ、メディ。好きにして!」
「そんなに、緊張しなくっても」
ふふっと、ネネと顔を見合わせて、笑ってしまう。
少し遠くで、ミレイのシャワーの音がする。
二十分ほど、ミレイのシャワーの音を聴きつつ、ちらちらとメディの顔をみる。
ネネは、少し退屈そうだけど、でもニコニコしている。
「はい。できたよ」
「ねぇ、メディ」
「なに?」
自分で、魔力鏡を右に動かしたり、
左に動かしたりしながら、
髪を少し触ってみる。
「どう。似合うかな?」
鏡には、ショートになった、わたしのニマニマした顔が映っている。
「ヒイロの赤い髪は、ショートにして乾かすと、艶っぽくていいね。素敵だよ」
「えーー。メディショートの娘のほうが、いいの! わたしも切ろっかなぁ」
ネネが拗ねている。
「そうかな。メディありがとう」
わたしは、この隙にスウィートテンをネネとメディに使ってみる。
けど、すぐにネネのダイヤモンドから、閃光が放たれて、魔力を打ち消してしまう。
「あっ」
「打ち消しだ。ネネには、効かないね」
「もう。ヒイロこのぉ」
ネネは、ヒイロの短い髪をクシャクシャして、そのあと首の後ろから抱きしめる。
「あんまり、いじらないで。せっかくメディが整えたのに」
「魅了つかうからよ」
「わたしの悪魔ノート、とってもいい?」
「うん」
わたしのバックから、少し小さいサイズの悪魔ノートを取り出してみる。
パラパラとめくりながら、
「うん。だいぶ想い出してきた」
ようやくヒイロは、固有スキルや始めの頃によく使っていたスキルが解ってきた。
「ヒイロは、図書館で寂しくなかったの? しばらく、自分だけだったんでしょ」
「ううん。いつもルルファイスのこと見てたし、図書館の本たちとしゃべって、理解して、けっこう楽しかった」
ポンポンと、基礎スキルをつかってみる。
音がして振り返ると、ミレイが髪をふきながら、脱衣室からでてくるところだった。
「短くしたわね」
「おかえり」
風スキルから、微風にしてミレイにおくる。
「ふふっ、気持ちいい」
わたしは、想い出す。
ルルファイスと、出逢った頃。
ライリアやレミリア。
図書館で大量の書物を記憶したこと。
短い髪をまだ抜けないクセで、手で払いながら、
「わたし、これから、何がしたいかな」
ネネとミレイが同時に話す。
「「お泊りと髪をきった」」
「うん。はじめにしたことは、それね」




