悪魔な誘惑プールサイド
夏だ、悪魔だ、プールにきた!
プールだ、暑い、水着きた!
眩しい日差し、火照った身体、危険な予感!
「わくわくするね!」
ミレイに話しかける。
「プール何年ぶりかしら、スズネは」
「一年前くらいすかね」
更衣室で着替えながら、話しする。
けっこうにぎわっているが、外でたら、もっと暑いし、もっと悪魔はいるだろう。
悪魔にだって、水浴びしたい、ときはある
悪魔にだって、泳ぎたい、ときはある
悪魔にだって、なんか、こう
とにかくプールだぁ!!!!
四名で、少し大きめなデビルルンプールにきた。
「やったね」
ミレイがネネに聴く。
「そんなに来たかったの?」
「わたし、泳ぐの好きよ」
ネネは、フリルのついたビキニで、横のひものデザインが、変わった形に編んである。
いつもの通りダイヤのネックレスをしているが、熱くならないように、魔力加工して金属から、紐のネックレスに一時変えてあり、温度調整してある。
ミレイは、なぜかスポーツタイプの水着で、青っぽい色で、でも胸はかなり目立つ。
スズネは、なぜかスクール水着。
日焼けした肌に、日焼け止めぬって、さらにスクール水着きて、不思議なギャップがある。
悪魔仕様の水着で、羽がでるような背中の縛りかたをした水着になっている。
メディは、パープルな短パンのようなタイプの水着だ。
メディが先にプールサイドで、プールのはじで、待っていてくれた。
なぜ、プールにくることになったのか。
それは
「雨多いわね」
「この世界でも、雨はあるんだね」
「あまり降らないときもあるけどね」
「でも、ずっと降ってるときもあるしぃ」
「あぁ、羽が濡れて飛びづらいのがイヤよね」
「いっそのこと、プールにでもいったほうが、遊べるし」
「それよ!」
ということで、休みの日にそろえてでかけることになった。
ミレイとスズネは、離れたところで、ビーチボールで遊んでいる。
ミレイも楽しめているようだ。
ところが、ネネの近くに男堕悪魔の三名が、やってきて、軽い口調で話しかけてきた。
「ねぇ、彼女ー、いまひま?」
「うわ、超可愛いじゃん、いいねぇ」
「うわ、よくね、よくね!」
ネネは、うまく断ろうとして
「あ、いま友だちときてて、すぐ来るから」
「そんなことより」
と後ろに回りこまれて、あっという間に、囲まれていた。
羽もつかまれて、腕を抑えられる。
「あの、ひまじゃないんで」
「いいじゃん」
「あ、更衣室いこ」
「一緒にきなってぇ」
こんなときは、トロピカルガンで、と思ったけど、いま水着だった。
あとは、初期魔法で、気絶させて、
あれ、初期魔法なんだっけ。
「ほら、はやくー」
「あっちあっち」
あきらかにヤバい。
どうしよ。
焦る。
すると
突然三名の男たちの眼の前に光の粒子が集まり、閃光となる。
「うわ」
「なに」
ネネは、首の後ろから手を回され、
一瞬びっくりして
「やめて」
叫ぼうとすると
「ネネ、大丈夫!」
すぐ横にメディがいた。
「この娘、オレの彼女なんで、兄さんたち、帰ってくれていいですよ」
見たことのない、キラキラスマイルをしたメディがいる。
「はぁ!」
すると、光の粒子が、また眼の前できらめきだし、それがレーザーのように弾ける。
「うわ」
「ひぁ」
堕悪魔たちは、下がっていき、
じゃ、じゃな
とか言いながら、遠くにいってしまう。
「ネネ、なにナンパされてんの!」
「だって」
すると、メディは、ネネの頭や羽をポンポンしてくれる。
カーッ、と真っ赤になるネネ。
なにこれ! キュンだよ!
なにが起こってるの、彼女とか言われるし!
「もう、心配させんなよ」
キュン死するーーーー♡
キュンでモダえーーーー♡
羽をパタパタさせて、喜んでしまった。
「怪我とかない?」
「羽触られるとき、お尻触られたくらいだよ」
「あいつら」
「うん、あのだから」
続きを言おうとすると
光を集めだして、いまにも堕悪魔を○しそうな勢いだ。
すると、ミレイとスズネが、おいついてきた。
「ちょっと、大丈夫?」
「せんぱい、なにかされませんでした?」
「だ、大丈夫、だよ。メディもありがとう」
光を拡散させるメディ。
「ネネが、まぁ無事なら」
今度は、すねているようなメディだ。
ミレイも安心したあと、にやにやしている。
スズネは、怒っている。
「あいつら、ぶっ○しますか? せんぱい!」
「そこまで、じゃないからね?」
「そうですか、いつでもぶっ○すなら、言ってください!」
「あ、ネネ、水着のひもゆるんでる」
メディが後ろに回って、背中のひもを結んでくれる。
またミレイがにやにやしている。
みんなで、その場で座って、少し話しをしていると
「ネネたちは、ここで座ってて」
「どうしたの」
「ちょっと、頭冷やして、泳いでくる」
「うん、わかった」
メディが、プールに入っていく。
「ちょっとー、ネネー!」
「なに」
「いま顔真っ赤だよぅ、よかったね!」
「な、なにが、絡まれて、よかったって」
「またぁ、メディとなにかあったんでしょー♡」
よく気づくなぁ。
「え、せんぱい、メディせんぱいとエ○○したんですか?」
「うぐ。いや、その、違うよ。あのね」
「えー、怪しいなぁ?」
「怪しくなんて、ないよ、ただ」
「ただ?」
「そのぉ」
「その?」
「だめ。言えない。ナイショ」
「なんだぁ。キスまでかぁ」
「ちょ、なんで!」
「ほらぁ、キスしました、わたしって顔にでてるもん。いいなぁせんぱい」
「そ、そ、そんなこと、ないないないない!」
「えー!」
ミレイが、瞬間シンパシーで、なにかを感じとる。
「へー。そうなんだぁ。ネネからキスしたんだ!」
「あ、もう、ミレイ!」
「なんだぁ、ネネせんぱい、照れ隠しかぁ」
「スズネあのね、そんなにミレイみたく、わたしは軽くないの」
ミレイは、すぐに反応する。
「ふーん。わたしの愛は、軽いのかぁ?」
「ち、違う! 重いから、ノリが軽くてぇ」
メディが、泳いできて、戻ってきた。
「ふぅ。ミレイの愛の重さのことかい?」
「ええ、わたしのネネへの気持ちは、誰にも負けないのに、ネネは、冷たいの」
「み、ミレイ、あの」
「そうね、メディを全力で愛することにするわ。ね、主悪魔メディ♡」
ミレイが、メディに胸を押しつけながら、くっつくと、
「あ、じゃわたしも、メディせんぱいに、身体さずけることにしよぅ」
スズネも、メディにくっつく。
「あうぅ、意地悪だぁ」
「とりあえず、着替えて落ち着こうか」
メディは冷静だ。
「プール、楽しかったね。またきましょう」
「次は、悩殺セクシー水着、買いますねせんぱーい」
「くっつき過ぎよ。離れて!」
「いやよ」
「いやでーす!」
更衣室につくまで、そんなやり取りを続けていた。