悪魔なお泊まり翌日
はっと目が覚めたネネ。
「う、んん。ここ、どこだっけ」
「おはよう」
まだ寝ぼけで、ベットから、顔を横に向けると、メディが簡単な食事をつくっていた。
「待ってて。もうできるから」
「うん」
"ありがとうダーリン♡"
????
はっ?
え?
これ夢?
「魅力なスープにしたよ」
「うん」
はっ?
うん
えっ?
「おいしいといいけど」
「うん、ありがとう。嬉しい」
嬉しい♡ じゃなーい!!
なにこれ、なに奇跡!?
終末ものなの??
もう世界終末がくるとか!?
なんか好きな悪魔の部屋にいるんだけど、
これなに! なにこれ! 混乱炸裂??
「ヒトの世界では、たくさんの食べものつくるんだけど、悪魔界では、スープとか、簡単なものになっちゃうよね」
「うん、そうだよね。あの」
「あ、準備しなくちゃだよね」
「うん」
「今日は仕事だし、統括になってから初めてだよね」
「そうなんだけど、あの」
まったく覚えてない、とか言えない!
「あ、ミレイは、夜には帰ったよ。やっぱり自分の部屋がいいって」
「そっかぁ」
「覚えてる、痛みとかない?」
「ううん。痛くなかったよ」
なにが! 痛いとか、心?
もしかして、もうアレを体験したの、わたし、思い出せないよぅ。
「魔力が暴発して、まさかネネに当たるとはね。昨日大変だったね」
「うん」
「もし、よくなったなら、一度帰ってみたほうがいいかも」
「うん。そうするわ」
靴もそのままだし、着替えもない。
とりあえず玄関でメディと、じゃね、とした。
「なに、あの破壊力、朝、超エ○い!!」
ネネは翼を拡げて、飛んで帰りながら、考えていた。
メイク道具持ってくればよかった。
下着、新しいのだったよね。
ヘアクリップどこかに忘れたなぁ。
キャーーーー!
泊まっちゃったよ。
着替え持ってればよかったのに。
帰ってシャワー浴びよ。
時間がないかな。
キャーーーー!
メディと朝までだよ、だよ? だよ!
あ、ネックレスしてる。
なんか朝、手つないでたような。
スープおいしかったな。
キャーーーーー!
新婚♡ みたい
嬉しい
ていうか夢?!?!
順番逆だよねぇ
告白まだなのに、お泊まりだって
キャーーーーーー!!
キャーーーーーーーー!!!!
部屋に戻り、慌てつつ、簡単でもシャワーを浴びる。
着替えをして、持っていく道具を確認する。
慌てて準備をすると、すぐに部屋をでた。
今日から参加するところは、始めてのところだから、転移がまだ使えない。
先に下見にいけば、よかったかなぁ。
あ、ちこくちこくー!
空中で、羽をパタパタさせて移動しつつ、また朝目覚めたときを想いだしては、
キャッ、イヤ、ウワッ
エッ、キャー
ユメ、イヤ、デモ
ダッテ、キャー
モウナンカよくわかんないよぅ
とよくわからない考えごとを繰り返していたら、空中で誰か悪魔にぶつかった。
イッタァ!
「あ、ごめん、なさい、あの」
「あ、ネネせんぱーい」
ぶつかったのは、スズネだった。
「スズネ、昨日は」
「昨日は、ごめんでしたぁ、せんぱい」
「え、うん。わたしも」
そう話しながらも、ネネはワンピースごしに若干腰からお尻の辺りに、手が回っているのがわかる。
「スズネ、あの、腰の手が」
「腰って」
「あの」
「ふふっ」
「あなた、ミレイに似てきてるよ!」
やっと手を戻すと、今度は、眼を見つめて、顔を近づける。
「こら、そんなことしてもキスしないから!」
「えーー!」
「ほら、ちこくちこく」
「あ、はーい」
やっと飛んでいくスズネ。
「あ、わたしも急がないと」
統括の集合場所につき、ミレイやメディと合流した。
注意事項のあと散開。
仕事をこなしていき、夕方。
「はーー、疲れた。統括メチャ忙しい」
「お疲れー、統括の初だもんね」
「ミレイもお疲れー!」
このあと、ネネは昨日のカラオケやさんにいく。
「昨日のことなんだけど」
「ああ、昨日は大変でしたすね」
「ええ」
「魔力交換、半額にしようとしたら、結局しっかりと払ってくれましたよ」
「そうなんだぁ」
二時間半経って、お店をでたらしい。
魔力交換は、ミレイが全部してくれた。
「あの、ハートが二重のヘアクリップなかったですか?」
「さぁ、昨日はなかったけど」
「ありがとう」
「探しもの?」
「そう」
「見つかったら、連絡しましょうか?」
「あ、はい」
デビルスマホでカラオケスタッフと連絡交換した。
「じゃ」
家につくと。
「はぁーーー。なんかいろいろあったな」
「ミレイもメディも大変だなぁ」
「なんか、話しする機会減っちゃうかな」
「夕方時間あわせないと」
「あ、クラフトもしよう」
ベットのところで着替えだけして、座ってよりかかり、考えごとをしていると、いつの間にかウトウトして、寝入っていた。