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2話:日本株投資の勉強と伊藤忠を買う

「彼は実家の離れに住み家で鶏の世話をして卵をとって販売所で売っていた」

「しかし、あまり売れない。そのため、早めに店を閉め憂さ晴らしにパチンコ店へ入った」

「一方、巷では、三島由紀夫の自決という大事件が起きた」

「それは1970年11月25の出来事だった」

「三島由紀夫が市ヶ谷の自衛隊東部方面総監部にて割腹自決下というニュースが流れた」


「父、高科巌男と母の高科律子がニュースを見て馬鹿だなと言った」

「三島由紀夫は、小説を書き架空の世界に生きていた」

「有名で大金持ちになって、何か王様にでもなったかの様な振る舞いだと感じた」

「その後、自分の資産で若者を養って新撰組のような「楯の会」という自分の軍隊を作った」

「そして、現在の政治が、彼の理論では、受け入れがたく自決という野蛮な死に方をした」


「そう冷静に話している父の姿が高科孝明の記憶に残った」

「そして、父は、もう10年以上前から日本株投資を少額ずつしていた」

「そして、冬になりに何もなく、過ぎて、1971年が明けた」

「すると1月4日月曜日、早朝、8時過ぎ、慌てて高科昭二が高科孝明の所に来た」

「そして伊藤忠商事の気配値が71円で千株買わないかと言われたと語った」

「それに対して、買うと答えろと指示した」


「それから10分後、伊藤忠商事71円で1万株71万円の買いを指示したと電話してきた」

「その後、9時過ぎ伊藤忠商事71円で、1万株買え残金が29万円と言われたと語った」

「そして、高科孝明は、静かな生活となり東京高専へ、雨の日以外は、自転車で通っていた」

「高科昭二の方は、近くの農家の手伝いをしたり軽トラックで買い物を頼まれ、働いた」


「高科孝明も日曜日は、父の算盤塾の講師として父に代わって生徒たちを教えた」

「そして、読み上げ算をしてやったりと算盤塾の講師の仕事をしていた」

「その給料は、日給5千万円で、月に4~5万円程だった」

「高科昭二も農家の若娘と宜しくやっていたが特定の彼女はいなかった」

「ただ、いろんな所へ女達をドライブに連れて出かけてるとの噂だけは聞こえてきた」


「算盤塾の唯一の自家用車、シビックを借りて若い娘と河口湖へドライブへ行った」

「そして、キスしようとして、ひっぱたかれたと言う話題が飛び込んできた」

「しかし、あまり女性にもてるという話は、ほとんど聞かなかった」

「高科孝明も1971年も後半、東京高専でも電気科の卒業論文を作成する時期になった」

「学校に泊まり込みの日々増え1971年10月に卒業論文を書き終えゼミの先生に提出した」


「それが受理され1972年となり今年3月に卒業となった」

「成績の方は、自信があり電気科を首席で卒業できた」

「しかし、大きな欠点があった。それは人と話すことが苦手だという事だ。」

「例えば、定理の証明問題をいとも簡単に解けた」

「それを数学の先生や学生にわかるように説明してくれと言われると嫌がった」

「先生に強く頼まれると給料をもらってないのに、そんな義理はないと切って捨てた」


 だいいち、それは、先生の仕事であり私の仕事ではない。そんな大それた事はできませんと断った。本当は、他人に説明するのが、面倒で、人と上手に話すのが苦手だったのだ。そのため、同じ学生達にも、生意気だとか、偉そうにとか、誤解され、友人ができなかった。父の弟の高科昭二が、家の近くに住んでいて。農業をしながら、株投資をしていた。


 しかし、6歳年上の伯父の高科昭二は、世間話をして、おい、孝明、お前、せっかく高専まで出してもらったのに就職しないのか言った。それは、なぜだ、聞くので人と話すのが、苦手でと言うか嫌なのですと答えた。それより、ソロバン塾の副塾長を気楽にやり食べて行ければ、それで良いと告げた。なんて欲のない奴だなと肩をたたいた。


 それでも、高科孝明は、仕方ない算盤塾を任せて何とか食べて行ければ良いと諦めていた。そのため、就職試験を受けることもなく、東京高専を卒業した。その後、高科孝明は、自動車学校に入り運転免許を取り始め、5月18日に免許を手に入れた。


 その後、高科孝明は、小金を貯めては、彼女とドライブへ行きたいと考えていた。そして、1972年の夏、高科孝明は、中学時代からの幼なじみの恋人・池内桂子と示し合わせ、富士高原道路と富士五湖をドライブデートした。

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