飽きたヒロイン
この話はフィクションでファンタジーです。
作者は恋愛ゲームが好きなのですが、誰か素敵な『大人』が攻略対象にいるゲームを教えてください(泣)
【あらすじ】
前世の記憶を持つ主人公としてこの世界に生まれたクローディアは、周囲を囲む攻略対象者たちに飽きて学園を逃げ出した。助けを求めたのはゲームで育成パートを補助する冒険者アレクという男だったが、そこでぶちまけた本音を攻略対象者たちに聞かれてしまい―――無事に身の丈にあった職場に就職できるのか。ゲームから逃げ出したヒロインが頑張るお話。
「飽きた」
ポロリとこぼれた言葉は本音なのだろう。自分の今の感情を素直に表現した、といっても過言じゃない。
授業の後に連れてこられた中庭は、学園の校舎から見渡せる上に遮蔽物が少なくて姿を隠すこともできない。それなのにそこでこれ見よがしにお茶をしようとする面々を見ていると、なんとなくダシに使われているような気がしてくる。
「どんな理由があろうとも約束は約束。義理も果たしたし、もういいかな」
見目麗しい青年たちが文句を言いに来た自分の婚約者たちに何やら正論を言い返しているのを見ながら、クローディアは首元のリボンを外して制服のボタンを一つ外すと軽く腕をまくった。貴族子女とは到底思えない下品な行動に周囲に集まっていた青年たちが頬を赤らめ、対峙していた女性たちは卑しい者を見るがごとく見下した視線をよこす。
そうと決まればあとは行動あるのみだ。
周囲の喧騒をよそに無言のままその場を後にする。ちっちゃいことでキーキーと自己主張する自称心の広い貴族女性たちも、べったりとクローディアに寄りかかっていると思わせるほど依存している貴族青年たちの言葉も無視だ。
学園の中庭を吹き抜ける風はカラリと乾いていて長い金髪を優しく揺らす。晴れた空と同じくらい清々しい表情で歩き続ける少女は、強い意志を秘めた青い目でまっすぐに前を見つめていた。
クローディア・リニンには前世の記憶がある。
この世界とは別の、文明も技術も発達した世界で社会人として生きてきた記憶だ。その中にこの世界に似た恋愛ゲームがあった。
主人公は金髪碧眼の美少女。
平民で努力家の彼女は母親の病気を治すためにある薬草を探していたのだが、それは王家の庭と呼ばれる森の中にしかなく、それを手に入れるために貴族が入る学園に入学して王子と仲良くなり薬を手に入れる。最初は母を助けるためだったが、主人公を大切にしてくれる王子や高位貴族子息たちに絆されて想い合うようになるというお話だ。
このゲームは恋愛ゲームの入門編と言われるくらい攻略対象者を攻略するのが簡単で、美麗なイラストと色気のある声に定評がある十代の女子が好むような仕様になっていた。だが完全に学生向けのゲームであるのに恋愛以外の部分でのやり込み要素も多く、主人公を育てるためのミニゲームや毎日ログインしてコツコツと努力を続けることもでき、ゲームクリアに関係ないソレらをやり込むプレーヤーも一定数いたのだ。
前世のクローディアもその中に含まれ、攻略対象者に興味はないものの一応経験があったのである。
正直に言えば自分の力で運命を切り開こうとする主人公の性格が好ましく、その当時流行っていた素敵な男性の前では天真爛漫でちょっとでも嫌なことをされるとメソメソぐずる、躁鬱激しい系主人公が苦手だったのもあってけっこうやり込んでいた。
自分が前世でやっていたゲームの世界に主人公として生まれたのを認識した時に一番に思ったのは、他の恋愛ゲームじゃなくてよかったということだったが、その辺りは前世の性格のせいだろう。
そして生んでくれて慈しみ育てでくれた母親を救うためにゲームの筋書き通りに行動したのである。
もちろん攻略対象者の心の傷を癒し、彼らの悩みを解決して、薬を手に入れた後は恋愛パートだけとなったのだが。
「アレク。飽きたから貴方の主人を紹介してくれない? 今なら国の足を引っ張るだろう令息や子女の情報と一緒に秘密裏に動ける手駒が手に入るわよ?」
育成パートでお世話になるお助けキャラは赤髪のアレクという冒険者だが、実は国王の隠密でもある彼にクローディアが話を持ち掛けた。
軽薄そうな笑みに着やせする逞しい身体を持つ男が、意地悪そうに輝く切れ長の翡翠の目を見開いて驚いている。いい男とはどんな表情でも見栄えのするものだと笑うと、アレクはくしゃりと前髪を書き上げて唇を歪めた。
「突然だな。何のことかさっぱり」
「あ、そういうのはいいから。とにかく貴方の上司に聞いてみてくれる? 私の行動が不審で見張っていたんでしょうけど、この国には両親もいるから敵じゃないと判ってもらうのが一番早いもの」
まるで未来を見ているかのように様々な騒動に的確に対処していれば、目端の利く者ならクローディアの存在にすぐに気が付いただろう。ゲームの時には判らなかったがいろいろと設定の粗があって、つじつま合わせが大変だったとのんきに思い出す。
「……なにが飽きたんだ」
どうやら話を聞いてくれる気になったらしい。話が早くて助かるわ~といつもの食堂で彼の前に座り、ジュースを頼んで頬杖をついた。
「『私の取り巻き』って呼ばれている人たちの世話」
的確に判りやすく告げると、飲んでいたアルコールを噴出した男が慌ててテーブルを拭く。
「大丈夫?」
「……ディア。お前、あいつらが好きなんじゃないのか」
「どちらかというとあの人たちが私を好き?みたいな?」
「なんで疑問形なんだよ」
「だって基本的にあの人たちが一番好きなのは自分だからだよ。『私を王子として見ずに、個人として見てくれた』、『優秀な父からの重圧で潰されそうだった私の心を助けてくれた』、『得手不得手は誰にでもあると俺に教えてくれた』、あとなんだっけ……『俺は自由に生きていいのだと言ってくれた』とか、自分、自分、自分ばっかり。これは婚約者たちに私との関係を問い詰められた連中が実際答えたのよ」
アルコールでも飲んでいるかのようにジュースを一気飲みすると、給仕の女性にお代わりを頼む。
「どこに『私』を好きだと思う内容があるの? 自分のことばっかりで」
全部自分たちがしてもらって嬉しいことだろうが!とその時に思ったのだ。所詮ゲームの世界だからか、彼らがちょっとアレなのかは判断がつかないが、一緒になって騒いでいる婚約者たちを見ていると強制力も働いているかもしれないと思っている。
「あとは優しくて? 人のことを思いやることができて? 表情豊かに笑うところが魅力的だと言っていたけれど、貴族子女でも優しくて人を思いやることができるよ。表情豊かに笑うのだって気のせいだよ。彼らの前では苦笑いしかしてないし、幸せそうに女性を笑わせるのは男性の役目でしょ。自分たちのことを棚に上げた言葉で口説かれたって私にはナルシストのおこちゃまにしか見えない」
食堂の二か所で同時に噴き出す音がした。彼らもアレクの仲間なのだと知りながらクローディアは目の前の美丈夫から目を離さない。
「王家の庭から薬草をいただいたことは新しい薬のレシピと相殺でいいはずだし、彼らの助力に感謝して彼らの問題をあらかた解決もした。もう子守は十分だと判断したんだけど」
理由を正直に話せば赤毛の男は朗らかに笑った。
「お前、けっこう真面目なんだな」
「でなきゃ育成パートでここまで優秀に育ってない」
主人公の潜在能力は高くて面白いように能力が伸びたのだ。ちょっとやりすぎかもしれないと思っていたら、目の前の男のように上には上がいることを知った。どうせ働くなら自分よりも能力が上の優秀な人間と切磋琢磨したい。
絡みつく視線は熱を帯び、一瞬たりとも気を緩める隙はない。それでも王子や高位貴族と親しく関わりあった以上、これが駄目ならこの国を逃げ出すしかないクローディアは笑顔のままアレクと見つめあった。
やがて諦めたように視線をそらした男がグラスに残っていた飲み物を一口飲んでから、大きく息を吐く。その憂うような仕草でさえ色気があるのだから、美形に限らず何事にも真摯な男とはいくつになっても女性の心を掴むのだろう。
「お前、何かくだらないことを考えていないか?」
察しのいい男も好きだと微笑むクローディアにアレクは二度目のため息をつき、チラリと辺りを確認してから「いくつか質問してもいいか」と尋ねてきた。
「答えられないものもあるけど」
「ああ、かまわない。お前、貴族の嫁を狙ってたんじゃないのか?」
まずはそこからかぁと思わず笑ってしまうが、確かにクローディアにその気がないことは証明できないし、否定したこともない。
「まさか! 私、一度でも誰かが好きだなんて言ったことないよ。っていうか朝から晩までドレス着て、歩く時も小刻みに、食事も一口を小さく一時間もかけてなんて貴族生活、三日も耐えられない。それにあの人たちって婚約者がいたよね? 私は浮気するような男は嫌いなの」
「……だそうですよ、殿下」
これ以上失言をさせないためか割り込むように話を終わらせたアレクの楽しそうな顔を見て固まるクローディア。
でんか……電化、じゃないよね~。
先ほどの周囲の確認はこれかと今さらながらに気が付くも、すでに背後には複数の気配がする。さぁと顔を青ざめさせたクローディアはやり返せたことでニヤニヤ笑う男を睨みつつも、そ知らぬふりを続けた。
「往生際が悪いね、ディア。そうと判っていたら君をアレクの元になんて行かせなかったのに」
耳元で甘く囁かれる魅力的な低音ボイス。本来なら歓喜に震えるはずの体に寒気が走ったのはなぜだろう。そしてその声が自分の取り巻きといわれていた人たちの中で唯一王族だった彼のものだと振り返らずとも判った。
「特待生の君が退学届けを出してきたと、学園長が泣いていたよ」
学園長! 大人なんだから権力者にチクるのやめて!
「やっぱりお前の考えた口説き文句は不評だったな」
「うるさいですよ。わざわざ今城下で流行っている恋愛小説を読んで、女性の好きそうなセリフを選んだんですからね!」
私たちの会話をいつから聞いていたのか知らないが、容赦なく突っ込む脳筋騎士見習いは黙ってろ! でもってあの歯の浮くような自己愛満載のセリフを考えたのはお前か、未来の宰相候補! まじめな貴方が恋愛小説をどんな顔をして読んだのか気になるよ!
「俺たち側近がクローディアのそばにいたのは殿下が君を保護していたからだし、殿下が君を保護していたのは国からの意向だというのに何も理解しない婚約者たちにも呆れるよ」
いや、側近に内定する前から結ばれた婚約だとしても、好きな人のそばに親密そうな女がいたら頭では理解しても感情がついていかないとかあるんじゃあないかな、側近その三。
「何度も経緯を説明して、これも側近の仕事だと理解してもらおうと思ったんだがな。たかがこの程度の仕事でいちいち不安になられては、私たちの妻は務まらないでしょう」
っていうか学園で第二王子の側近に選ばれた伯爵と子爵子息の婚約者は何やってんの? 私の取り扱いをちゃんと説明されてたんじゃん。それなのにあれだけ嫌味を言いに来るって……未来の夫を仕事にも出さずに監禁でもするつもりなのだろうか。それは嫌われるわ。 救いなのは王子の婚約者がその中に入らなかったことだろうか。
「彼らの婚約者はちょっと国政に疎くてね。下位貴族だというのになぜか身分にこだわるし……まぁ、しょせん子爵家程度の淑女教育では限界があるから」
愁いを含んだ声は最初に話しかけてきた青年のもの。いままでそ知らぬふりを続けてきたクローディアだが、彼の言い分に怒りが沸いて振り向きざま一気にまくし立てた。
「そこを上手く導くのが高位貴族の役割なのではないですか? 婚約者が理解してくれない、のではなくて、婚約者を不安にさせずに理解させるのが貴方たちの役目でしょう。自分の怠慢を棚に上げて淑女教育が満足するレベルじゃないなんてふんぞり返ったって子供だとしか見えないわ。本当にできる男というのはね、女性をそうと気付かせずに輝かせることができるのよ。あなた方は権力を用いて上から目線で人を批判しているだけで、やっていることは二流だわ! 何が往生際が悪いよ。悪くもなるわよ。私には権力も家の後ろ盾もないんだから。貴方たちから身分といえがらをとったらなにがのこるか、じぶんでよ~~くかんがえてごらんなさい!」
「ちょっと待て。お前、なにかおかし……おい! これ、酒じゃねぇか! こいつ、一滴も飲めないんだぞ!」
耳の奥でアレクの声がこだまする。目が回るし、顔が熱いし、心臓がドクドクとうるさい。私のグラスを返せ。このイケメンが!
毒づく言葉が口から出たかどうかも判らぬまま、クローディアは意識を失ったのだった。
慌てる給仕の失敗だと知ったアレクがくたりとテーブルに倒れこむ華奢な体を支えると、金糸の髪がサラリとこぼれる。いつもは結い上げられているそれは人目を惹き、男はクローディアの背後にいた彼らの視線を遮るために彼女の背に上着をかけた。
「ディアの本心は面白いねぇ。叔父上、本気で欲しいかも」
「口が悪いのはいつものことだ。それに約束だろ。こいつが俺のところに来たら俺がもらう、と」
色は赤と金だが、対峙した二人は年齢差があれどよく似ていた。王子に叔父と呼ばれた赤毛の男はたれ気味の目を微笑む王子に向けるとヘラリと軽く笑う。ただそれだけで側近の騎士見習いが腰の剣に手をかけた。
「伯爵程度に第三王子の私が止められるかな?」
「……やってみるか? 『六歳までおねしょしていたことをバラすぞ』」
現国王の年の離れた弟でもあるアレクは成人と同時に後継のいなかった伯爵家へと養子に入ったが、それまで王宮で生活していた彼は現王子たちの秘密をたくさん握っているのだ。そのうちの一つを囁くと、さわやか王子は頬をヒクつかせて一歩引いた。
「私の手駒になるって彼女が言っていたじゃないか」
「違うな。正確には『俺の上司』の手駒だ」
「似たようなものだよ」
「それは国王に聞け……っと」
軽い掛け声とともに意識のない体を抱き上げるアレクはよろめきもしない。現役騎士でも難しい動作を難なくこなしながら周囲にかすかに視線を向けると、男の意図を汲んだ配下たち数名が音もなく移動した。
「どこに連れていくつもりですか」
「俺が取ってる部屋だ。初めての飲酒なら夜中に吐くかもしれないし、こいつの実家は王都から離れている。学園を退学したならそれしかないだろう」
用意のいい彼女のことだ。どこかに宿をとっていたかもしれないがあいにく聞き出す前に潰れてしまったのだから仕方がない。
「こいつの言い分じゃないが、平民の女性を使って自分たちの婚約者を試すなど確かに趣味が悪すぎる。再教育するのも、婚約を解消するのも自分たちの力でやれ。いい加減こいつに甘えるな」
年齢よりもはるかに大人な思考を持つ彼女が先回りして問題を解決したことで彼らが甘えてしまったことに釘を刺すと、さすがの青年たちもばつが悪そうに視線をそらした。
「それと、これから説得はするが学園に戻してやりたい。学園を卒業することはこいつにとって必ずいい糧になるから、余計な接触を持たずに見守ると約束しろ」
もしクローディアが起きていたならばアレクの大人な言動に心をときめかせたのかもしれないが、熟睡する彼女はまったく起きる気配もなく無造作に運ばれていく。
「叔父上。彼女を襲わないでくださいね」
「俺はお前たちのような『おこちゃま』じゃねぇぞ。それでは御前を失礼いたします」
立ち姿すら気品あふれる王子に冒険者らしい言葉遣いで言い返した男が悪そうな顔で笑い、今までの気安そうな雰囲気から一変して背後に無言で控える配下を従え覇気を漂わせて店を出て行った。
一瞬で空気を満たした緊張感が霧散し、王子の側近たちが小さく息を吐く。
「さすが陛下のご兄弟ですね」
「……切られるかと思った」
「さすがの私も代替わりでもしないとあの人には頭が上がらないからね。まだまだ努力しないとな」
苦笑した王子はすでに店を出た彼らを追うように入口に視線を向けると、目を細めてつぶやいたのだった。
見知らぬ部屋で目覚めたクローディアは青い顔で頭を抱えていた。別に二日酔いが酷いとか、せっかくとっていた宿に帰れなかったとかではなく、ただ単に同じ部屋のソファに窮屈そうに眠る赤髪の男がいたからである。
このまま抜け出して誤魔化せないだろうか、と考えるまで数秒。上掛けをめくり床にそっと足をつけただけでアレクの少し垂れた目が眠気を纏わせて開かれた。
「……おはよう」
「おはようゴザイマス」
「気分はどうだ?」
「体調はすこぶる良いデス」
綺麗な緑の目が寝起きの色気とともに向けられると、薄いシャツの前を全開にして見惚れるようなたくましい上半身を晒しながら男が起き上がった。
「食堂のねぇちゃんが酒入りを間違って持ってきたらしい。覚えているか?」
「……ねぇ、嘘だと言って。私、王子殿下に口答えなんてしてないよね」
「お~、ちゃんと覚えてるんだな。残念ながら事実だぞ」
短いひげの伸びた顎をさすりながら声なき悲鳴を上げたクローディアを見てアレクは笑う。
「心配すんな。ちゃんと上司に連絡とって俺の部下になる許可は貰ってやったから。お前の身柄ごと引き受けてくださるってよ」
「あああ、国王陛下! ありがとうございます!」
動揺しすぎて漏らしてはならない事実を口走ったことに気が付かなったクローディアを見下ろした男が、彼女の秘密をどうやって暴こうか楽しそうに考えているのに気が付いた時にはすでに遅く。
「まぁおいおいな」
ポンと軽く頭に手を置かれた意味を知るのはクローディアの知らない未来になってからだった。
【人物紹介】
クローディア・リニン
日本の社会人女性としての記憶を持った主人公。母親の病気を治すために恋愛ゲームを進め、薬を手に入れてからは途中で飽きて逃げ出した。
ゲーム内で薬のレシピがどうやって出来たのか明かされなかったが、クローディアが前世の記憶を持っていたために困ることはなく、もしやゲーム内でも前世の記憶持ち設定なのかと焦ったもののいろいろと設定がザルであったために考えないことにしたらしい。
アレクのことは信用できる仕事仲間程度に考えていたが、どうして一介の冒険者が国王直属の部下であるかをもう少し真面目に考えれば良かったと、後悔したとかしなかったとか。
アレク(アレクシス・ウォルフォード)
現国王の年の離れた実弟で、後継のいなかったウォルフォード伯爵家に養子に入った男性。国王直属の部下であり、普段は冒険者アレクとして活動しているところを主人公と知り合った。
年齢、性別、身分に釣り合わない思考で行動するクローディアを監視する目的で、ゲームの育成パートの補助を務める。
なんとなく彼女に対して独占欲のようなものも持ち合わせているが、いまのところ自分で懸命に道を切り開こうとする姿を見守っているところ。
王子(第三王子)
主人公の同級生であり、攻略対象者の一人。彼に気に入られないと王家の庭には入れないのである程度の好感度は上げていたが、何を考えているのか判らないところはある。
アレクの甥なので幼少期の恥ずかしいエピソードをいくつも握られていて、今のところ太刀打ちできないらしい。
主人公の本音を聞いていろいろと思うことがあったらしく、現在猛勉強中。婚約者はいるが政略だし第三王子なので関係は希薄。何かあれば簡単に解消される説明は受けているようだ。
他の攻略対象者
脳筋騎士見習い侯爵子息と真面目な未来の宰相侯爵子息、王子本人が学園で選んだ爵位は低いが人間関係の調整が上手い伯爵子息と子爵子息の四人。
読んでいただきありがとうございました~