警棒ってそんなに強かった!?
プロローグ
「ここはどこだ?」
景色だけ見れば日本そのものだが空気がまるで違う。新鮮かつ綺麗な空気が口から肺に伝わる。まるで、どこかの山の頂上かと錯覚してしまうほど空気が綺麗な世界だった。そんな事を思っていると後ろから足音が近づいてきた。
「助けてください!!」そんな事を言いながら高校生ぐらいの女の子が駆け寄ってきた。
第1話 召喚?
俺の名前は語一 警。高校生三年生だ。相変わらず今日も暑い。今は夏の真っ最中。学校に行く支度をしながらスマホで今日の天気予報を見ていた。
「うわ、、38度とか、、」
エアコンのない高校でこの温度は地獄だ。
昔はエアコンが無くて大変だったとよく学校の先生は言っている。
俺は毎回
「昔はこんなに暑くなかっただろ、、」
と心の中でツッコミを入れている。階段を降り洗面所へ行く。顔を洗い、歯磨きをしてリビングのテーブルの上にある菓子パンをカバンの中に入れる。朝食の菓子パンは学校についてから食べるのだ。テレビのニュースでは熱中症に気をつけてくださいと言っている。心の中で気をつけよーと思いながら家を出る。
「行ってきまーす。」
学校についてからは自分の席で朝食の菓子パンを食べる。今日はメロンパンだ。メロンパンを食べていると友達が話しかけてきた。
「ケイーおはよー。お、今日はメロンパンか一口くれよ」
「なんでだよ、朝ごはん食ってきてんだろ、、まぁいいけど、、」
「朝練で疲れてっからエネルギーチャージだよ」
こいつの名前は白咲 綾人 サッカー部のキャプテンだ。朝早くから練習をしている期待のエースみたいだ。綾人とは小学生の時からの付き合いで同じサッカースポーツ少年団に通っていた幼馴染だ。俺は中学三年生の最後の大会で怪我した状態で試合に出場し見事に役立たずだった。その事がトラウマになり高校からは帰宅部だった。そんなこんなで学校は終わった。急だって?何もなかったんだから仕方ないだろ?俺はいつも家に帰ってからは一度寝る。この日もいつも通り寝ようと思っていた。そこに父親がやってきた。今日は仕事が休みだったらしい。
「けいーこれやるよ」
そー言って父親は警棒を渡してきた。
「何これ?警棒?どーして?」
と父親に聞いた。
「この前会社の同僚と飲んだ時にノリで買ってなー。かーさんにはナイショにしてくれよ?」
何やってんだよと思いながら
「まぁいらないならもらうわ」
と言い俺は警棒をもらった。そのまま父親は戻っていった。俺は警棒を握りしめて少しの間振ってみたりして遊んでいた。その後少ししてから警棒を握りしめたまま寝ていた、、、
「ここはどこだ?」
そこは草原だった。
景色だけ見れば日本に似た感じだが空気がまるで違う。新鮮かつ綺麗な空気が口から肺に伝わる。まるで、どこかの山の頂上かと錯覚してしまうほど空気が綺麗な世界だった。そもそも俺は自分の部屋にいたはずだった。わけもわからずに混乱していると後ろから足音が近づいできた。
「助けてください!!」