アルティメットモンスター
邪神龍ヨルムンガンド。ヘルヘイムよりも大きく堅い鱗。あらゆるものを引き裂く爪。眼力だけで人を殺せそうなこいつのレア度はAR。つまり、最高位のモンスターということになる。
「まさかとは思ってたけど、やっぱり持っていたのか…」
七天魔将と聞いて、可能性はあると思っていたが、想像以上の奴を出してきたな。ただでさえヘルヘイムもいるのに、ARモンスターまで出るとなると、さすがにスピリチュアルドラゴンもまずい。さっさと俺も参戦するか…
「おっとぉ!てめえのスライムにはヘルヘイムが相手になる。そのスライムも化け物じみているが、ヘルヘイムで十分だからなぁ!」
「確かに、俺のメタスラではヘルヘイムを倒すには、少し厳しいか…」
「ゆびくわえて見てな!いくぞ!ヨルムンガンド!」
「グギャァァァァァァァ!!!!!」
「あっ!待て…って言っても聞かないか。とりあえず、こいつをどうにかしなきゃな」
「グルルルッ…」
そう言いながら俺は、目の前にいるヘルヘイムを見据えた。
ーーーーーーーーーー
「行けぇ!ヨルムンガンド!」
『グヌゥ…!』
あのフード野郎をヘルヘイムに任せた俺は、スピリチュアルドラゴンをあっという間に追い詰めていた。
「どうしたぁ!さっきまでの威勢はどこに消えたぁ!」
『まさか…これほどの強さとは…ならば!』
「ん?」
何やらするようだが、俺のヨルムンガンドには効かねえ。はねかえしてやる!
『くらうがいい!神聖の炎撃!』
「あめえよ!神邪王の毒風!」
最初の一撃より、さらに高密度の炎の攻撃。だが、この程度では俺のヨルムンガンドには届かねえよ。
『な、なに…?お、押されて…ッ!』
「あまかったなぁ。そんなじゃ、俺には勝てねえよ」
『グ、グオオオォォォー!!』
ドゴオオオオオォォォーーーーー!!
『グウ…』
「さすがにタフだな。だが、この攻撃はダメージだけじゃねえ。毒により体力を奪い、しばらくの間麻痺して動けなくなる…あとは捕獲するだけ―――――」
ドガンッッッ!!?
「ッ!?」
突然ヘルヘイムが俺の横を吹っ飛んでいった。何が…
「はいはい、そこまでね。もうさっきから好き勝手やってるけど、そろそろ俺のターンでもいいよね?」
「てめえ…」
そこには、ヘルヘイムを倒し、またも俺の想定外のことをしてきたフード野郎がいた。
「ついに俺もARモンスター召喚か…俺からも言わせてもらうぞ。ここからが、本当の戦いだ」
後ろに、俺が見たこともないモンスターを連れて。
ーーーーーーーーーー
数分前、俺はヘルヘイムを相手に戦っていた。
「ガアアアアァァァァ!!」
「メタスラ!」
「キュ!」
だが、戦況はあまり良いとは言えない。今もなんとかメタスラで対応しているが、相手はURの上位モンスター。俺のメタスラはURの中位に位置するためどうしても、押され気味だ。
「このままじゃ、メタスラも危ない…そろそろ召喚するしかないか」
メタスラではどうあってもヘルヘイムには勝てない。わかってはいるのだ。俺もARモンスターを召喚すればいいことを。だが、どうしても俺は召喚するのに躊躇してしまう。
「召喚したらもう後戻りできないような…」
本当に今更ではある。でも、メタスラなどはURモンスターだが、まだ愛嬌があって最強のモンスターという感じがないため躊躇はなかった。しかし、ARモンスターは別だ。もはや、そのモンスター達は神の領域。
ヨルムンガンドが良い例だ。腕を一振りするだけで森が消し飛んだんだぞ。それも、スピリチュアルドラゴンの最初の一撃よりも大きな規模で。
「もう…災害なんてレベルじゃないよな」
こんなモンスター達を召喚したら俺はどうなってしまうのだろうか?だがもう、考えている時間もない。覚悟を決めるしかないのだ。
「仕方がない…どうにでもなれだ。サモン。雷撃の神トール」
魔法陣から現れるは、雷をまといし、神話の神。その一撃であらゆるものを滅してきたであろう、槌を持つ。
「ヨルムンガンドに合わせて、召喚したからな。」
ヨルムンガンドとトール。確かこいつらは、宿敵だったはず。ちょうどいたのでこいつを使わせてもらった。ちなみに、レア度はARの上位。ヨルムンガンドは中位だ。ステータスのことを考えても、こいつが一番だと判断した。
雷撃の神トール(AR)
Lv100(Max)
コスト40
体力3000
魔力1200
功力3100
防力2600
スキル 雷神の槌撃 戦神の加護 神の裁き
「まずは、ヘルヘイムだ。トール」
「―――――」
トールは頷くと、スキルを使った。『雷神の槌撃』だろう。
ものすごいスピードで肉迫したトールはスキルによって雷をまとった槌をヘルヘイムへとぶつけた。
ヘルヘイムは吹き飛び、サタナスの横を過ぎ、地面にぶつかると消滅した。
「ここからが、本当の戦いだ」
まもなく決着がつく。




