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三つ巴の戦い?

「グルルルル…」


今まさに戦いが始まろうした直後に、スピリチュアルドラゴンの乱入。戦いにくぎを刺されてしまったが、そうこう言ってる場合でもない。なんせ、サタナスだけでなく俺も敵だと認識されている可能性があるからだ。


「ハッハァ!やっと出てきやがったなぁ、スピリチュアルドラゴン!さっさと捕獲してや………ッ!!ヘルヘイム!ガードだ!!」


「やばい!お前ら!避けるぞ!」


「キュ!」


「なっ!違う避けるんだ!メタス…ッ!?」


スピリチュアルドラゴンのブレスの構えを見て、とっさに避けるよう指示を出したのに、なぜかメタスラは身体を伸ばして俺に覆いかぶさってきた。いったいどうしたと言う―――――



ドッ!!?



音は一瞬だった。そのあとは何の音も俺は感じられなかった。感じる暇もなかった。メタスラが覆いかぶさったと同時に感じたすさまじいほどの衝撃。目もあけられないほどの閃光。何が起きたかわからなかった。


「な、なにが…あっ、メタスラ大丈夫か!?」


「キュ、キュウ…」


メタスラも無事のようだが、俺はまわりの光景を見て唖然としてしまった。


「嘘だろ…」


俺達の後ろ。俺達がこの大樹がある広場に入ってきた方から数キロ先が…そこにあった木々が、消し飛んでいた。


「痛てぇなあ。ブレスなんてレベルじゃねえぞ、こりゃあ」


「生きてたか」


「ったりめぇだあ!俺のヘルヘイムは頑丈なんだよ。それでも、結構効いたがなぁ」


「それはお互い様だ」


さすがに、伝説の龍と言われるだけはある。メタスラも平気そうにしているが、今の一撃でだいぶ消耗しているだろう。それに今のでメタスラ以外俺のモンスターはやられてしまった。これだとURの上位以上の実力があるはずだ。


「おい、てめえ。いったん、勝負はお預けにして俺と組まねえか?」


「冗談!俺はどちらかというとドラゴンの味方なんだぞ」


「ああ、なんとなくわかってたさ…ならここは―――――」


『主らは何をしに来た』


「「ッッ!!?」」


なんだ!?頭に直接声が?テレパシー?


「誰だ!」


『我はスピリチュアルドラゴン。主らの前にいるものだ』


「なんだと!?」


このドラゴン意思疎通が出来たのか…でも、これなら敵ではないと主張できるかも。


『もう一度聞こう。主らは何のためにここへ来た』


「へっ!てめえを捕獲しにだよ!!」


「俺はただ、あんたを見に来ただけだけど」


『なるほど…どちらにせよ我は主らを信用しておらん。先ほどの攻撃は我の警告である。即刻立ち去らねば骨も残さず塵にしてくれよう』


「上等だあ!さっきの攻撃も俺のヘルヘイムにはほとんど効いてねぇ!いくぞ、ヘルヘイム!」


「グガァァァ!!」


『愚かな…我が力の前にひれ伏すがいい!!』


あれ?なんか勝手に戦闘が始まっちゃったよ。スピリチュアルドラゴンとは俺、戦う気ないんだけどなぁ…


「いけ!ヘルヘイム!」


「グルガァァ!!」


『ぬう…なかなかに強力!』


何やら二人だけの世界になってるような…しかし、あの戦闘を見る限りスピリチュアルドラゴンはURモンスターなんじゃないかと思えてきた。確かに最初の攻撃には驚かされた。一撃で森を消滅させるほどの威力。それに、あの口ぶりだと本気ではない様子。でも、俺のメタスラも、あいつのヘルヘイムも持ちこたえることが出来ていた。


「持ちこたえてる時点で俺のメタスラも、あいつのヘルヘイムも異常なんだが」


とにかく、あの攻撃を持ちこたえたことも、今現在思ったより苦戦しているスピリチュアルドラゴンを見れば、ヘルヘイムと同じURの上位ぐらいだと予想できる。


「おらぁ!!」


『フン!やるではないか!ならば、これでどうだ!』


えーと、俺のこと忘れてる?どっちも攻撃どころか見向きもしないんだけど…


「今のうちに宝玉でも回収してるかな」


この様子だと、俺がいる意味がないように感じて来た。なら、今のうちに宝玉を取れるだけ取っておこう。


「あの辺が多いな…よし、行くか」


「キュイ!」


「クイ!」




スピリチュアルドラゴンとサタナスが戦いに夢中の内に俺と2匹・・は宝玉がたくさん落ちている大樹の方へと向かった。



ーーーーーーーーーー



「んで?お前は何?」


大樹の近くまで来た俺は、宝玉を拾いながら目の前にいる銀色の小さいドラゴンに問いかけていた。


「クイ!」


「クイって言われても…いやまぁ、想像はつくんだけど」


このドラゴンはどう考えてもスピリチュアルドラゴンの子供だ。噂ではそろそろ出産の時期だと聞いていたが、もう生まれて子育ての期間に入っていたようだ。


「どーりで、気が立ってるはずだよ。あのドラゴン…」


子育て中の獣には近づくなとは聞くけど、死にかけたよな、俺。あんなのは危険なんてレベルじゃないよ。


「あいつはお前の親か?」


「クイ!」


親のように、テレパシーは使えないようだが言葉は分かるらしい。それにしても、警戒心ないなぁ…


「ほれほれ」


「クイィ」


近づいて頭をなでると気持ちよさそうに目を細めてる。ほんと警戒心なさすぎ。


「クイ!!」


というか懐かれた。どんだけちょろいんだ?親はあんなに気が立って…


『フハハ!いいぞ!その意気だ!まだまだこんなもんではなかろう!』


「くそ!!」


はい、楽しんでますね。


「もういいよ…俺は宝玉回収してるよ…」


「クイ!」


「キュ!」



なんかめんどくさくなってきた。ある程度宝玉を回収したら適当なところで参戦して、サタナスを倒せばいいか。スピリチュアルドラゴンには害意がないことを伝えてさっさとここをでよう。


「よし、じゃあ続きを―――――」


「いい加減に……しやがれえええぇぇぇぇぇーーーーー!!!」


『ッ!?』


「うおッ!?」


「舐められたもんだなぁ…考えてみれば、この俺が、七天魔将の俺がなんでちまちま戦わなきゃいけねえんだ」


なんだ?急に様子が…


「見せてやるぜぇ、本当の戦いってやつをぉ!サモン!邪神龍ヨルムンガンド!」


『何が…』


「なっ!?まさか…」


様子が変わったサタナスが、とんでもないものを召喚した。

どうやらこの戦い、そう簡単に終わらないようだ。

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