ある王女の物語
ある王女の物語
或るところに国民に慕われ、尊敬されている王様がいました。
そこの国には若く、美しく、歌が上手な王女様がいました。
でも人々が知っている王女様は、偽者です。
本物の王女様は随分前に亡くなっていました。
今の王女様は本物の王女様が亡くなった日に拾われた捨て子です。
だから王様は偽者の王女様のことが嫌いです。
本物の王女様より、綺麗で、優雅で、歌がとても上手だからです。
本物の王女が生きていればこんな奴―
何故コイツが生きていて、我が子は死んだー?
王様はそう思って、偽者の王女様に辛くあたりました。
でも、偽者の王女様だって王女様なんかになりたくありませんでした。
捨て子なりに楽しく生きていたのにー
窓の外を見るたび、自分が囚われの鳥だといつも思いました。
歌を歌っても楽しくありません。
そして、王様を恨みました。
つまり、二人が二人ともお互いのことを嫌っていました。
王様は偽者の王女様に誰も見てない所で辛くあたります。
偽者の王女様は王様に虐められた後ささやかな唄をうたいます。
♪或るところに囚われの小鳥がいました
小鳥は此処から逃げ出したい
だけど許さない牢屋番
だってもう一匹は死んだから
もう一匹は死んだから
小鳥はもう逃げられない
小鳥はもう死ねない
もう一匹の代わりに生かされる―
いつもここで終わります。
続きはできるのでしょうか?
小鳥は牢屋番から逃げ出すのでしょうか?
小学校のころかなぁ…
よくこういうこと考えてた。
なんでだろう…