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コロロの森のフィアフィアスー ~子エルフちゃんは容赦なし~  作者: ヒコマキ
第4章 大森林の暇人たち

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MISSION:89 万化の王

 結局、コロロの森に向かえるのは1週間経ってからになってしまったよ。移動の準備は食材買い物くらいだし、時間は掛からない。でも僕らにはエリヴィラ様の相手をするっていう重要な役割があったからね。


 ミルセラに行って、エリオ氏と会ったりしてた。フーちゃんの里帰りより先に、エリヴィラ様を里帰りさせちゃうのだ。

 あとワワンパァダンジョンに連れて来たり。生ワワンパァに狂喜したり、ちびヤミちゃんを抱っこしようとして、ビンタ喰らってました。王妃なのに「ぶえっ」とか言ってた……。


 そして色々と同時進行してたものも、少し進んだ感じ。


≪夜目と暗視ができるようになったよー、やったー≫

「おめでとうするー」

≪でも魔力がゴリゴリ減る≫

「「夜は寝るけん不要じゃ」」

「夜間の活動は不健康でありますからな!」


 出番がなさそうです。せっかく作ったのに。でもまあ、ダンジョンの中で暗いところがあるかもしれないし、その内に出番もあるかな。見張りの時にも使えるだろうし。

 色変更の法陣術も、魔法の対象を範囲型に変更することで可能になった。でもコッチも魔力消費が多いので、出番は完全になさそうデス。


 空中要塞の中身は、木を使ったもので決定だね。空飛ぶ黄金の城の中身は、ログハウス調だよ。ワンチャン、丸いのじゃないと許されない可能性もあるので、だんだんパンツァーの気配が遠のいていく気がしてる。


≪それから指揮蟹島の浄化作業が2周目に入ったよ≫

「「おー、ポーちゃんありがとっ!」」


 生ワワンパァとワワンパァドールが、同じ笑顔で同じポーズして、喜んでくれた。カワイイ。


「空飛ぶ、浄化速いなるー」

「一気に進みそうでありますな」


 フーちゃんとルァッコルォも、そんなワワンパァを見てニヨニヨしてるから、かわよっってなってるに違いないね。


≪このペースでいったら、30年くらいで浄化できるかもってエーゴーァさんは言ってた≫

「ダンジョンの可能性は無限大ですな!」

「「じゃね!」」「いこと~」


 それから浮遊石への魔力チャージ。これは中々に厄介だね。今は2%くらいかなーって感じ。1月に1%増えるかどうかっていう、難易度なんだよね。コツコツやっていこう。


 なんだかんだのもろもろ分と、今週分を合わせると、ゴエモンから世界樹の森に行ってくれって言われてから、2週間くらい経ってしまってるッス。


≪やっと行けるね! 早く世界樹の森に行ーきーたーいー≫

「森ばかり。退屈、場所ぉ」


 あんまり里帰りしたくないみたいだねえ。でも──


「「伝説の地じゃ!」」

「世界樹見たいであります!」


 ──今回ばかりは、ワワンパァもルァッコルォも僕の味方である!


≪ナターリャさんとリィロレッタさんの手紙も、届けなくちゃだし~≫

「ですよね~」「「じゃよね~」」

「ムゥ……それ、厄介……面倒くさいあるする、絶対なるする」


 そういえば村は移動するんだったね。

 つまり、待ち時間が増えるってことになるのか。それは確かに厄介なことかもしれない。僕を残しておけるなら、それは解消されることだから提案してみようかな?

 ニンジャの里より極秘度が高そうだし、部外者の僕が入り込むってのは微妙かもだけど。


「「オショシはドールのほうに着いてってなぁ」」

「落ち着くした?」

「「うん。ポーちゃんみたいに多くはないんじゃけど、ウチが複数おるようなもんじゃけえねえ」」

「仕方ないであります」


 ワワンパァと契約した森の精霊、オショシって名前らしいんだけどさ、ワワンパァが複数いたせいで大混乱しちゃったんだよね。メンテロボのほうは見た目がアレなんで平気だったんだけど、本体と活動用ドールは顔が同じだしさ。


 なんか千切れそうなくらい、グルグルミョーンッグルグルミョーンッてなってたらしい。どっちのワワンパァとも一緒にいたいみたいで、頑張って2体に分裂しようとしてたってさ。

 僕が分裂できるんだから、自分もできるはずだって。精霊の可能性は無限大であるー!


 ルァッコルォの精霊は一番幼くて、自分のことをホワホワって認識してるみたいで、名前もホワホワってことになったそうだ。

 フワフワなのとニコニコなのとポカポカを合わせると、ホワホワなんだって。つまり、精霊の可能性は無限大であーる!


「「どこにそんな興奮する部分があるんじゃ?」」

≪精霊ってとこかな。やはりロマンの塊っ≫

「ん。精霊さん、いことー!」

「不思議の塊でもありますな」


 今までは全く認識できなかったのに、世界が突然変わったってさ。ワワンパァもルァッコルォも、はっきり見えるのは契約した精霊だけらしいんだけど、世界が輝いて見えるみたい。ウラヤマシーナー。


 ワワンパァによれば、結晶化してないマナの塊で、しかも意思を持ってるって感じっぽい。それなら確かに分裂もできそうだよね。

 世界は不思議に満ちてるよ。


「「いや、ホンマにそうなんかは分からんよ? ウチがそう感じるだけじゃし」」


 マナの結晶を作る、ドワーフならではの感覚なんだろうね。フーちゃんもルァッコルォもよく分かんないってさ。


「うー、力、塊? そういうものする!」

≪うむ、そんなことは研究者が解析するもの!≫


 一般人じゃ分かんないことだよォ。ヒトゲノム的なヤツじゃん。セイレイゲノムなんて謎めいたままでいこと~。


「「一般人にゃあムリな案件じゃわ」」

「え、パァちゃんは研究者では?」

「そうあるするー」

≪そうそう、研究職じゃないの?≫

「「ウチぁ生産職じゃけどー」」

≪そう言うわりには、僕を解剖してみたい感を出す時がアリマスガー≫

「「ないわ! そんなんチョットも思うちょらんデスケドォ?」」


 じゃあ僕をダンジョンに取り込んでみる? って聞いたらチョット間が開くワワンパァであった。

 僕もどうなるのか気になったので、試しちゃうのだ。ムダ毛の抜け毛くらいの僕を投入してみよう。


「「なんねえこれェーーー!?」」

「ひぁっ!?」「ど、どする、した、ある、パァちゃん?」

≪なになに? そんな驚く生態してるの? 僕って?≫

「「精霊じゃった……」」


 ハァ?


「「ポーちゃん、スライムじゃのうて精霊じゃったんじゃけど!」」

≪はぁッ!? エッ? スライムじゃないの? 僕ぅ?≫

「さすがポーちゃん、〇ッ! カワイイ〇、精霊さんするあるっ!」

「あー、でもそのほうが納得できる気がしますね~」

「ンッ。確かにする。形だけ、スライム、同じ。他、全部オカシイあるする」


 しかもワワンパァと契約してる精霊になってた。知らなかったべぇ。


「ポーちゃん、精霊、気配、ンー、ない。謎ぉ」

≪じゃあスライムってことでいいんじゃない? 僕も精霊感なんてなしだし。精霊ってよく分かんないし≫

「「ポーちゃん、雑じゃあ。スゴイ雑っ」」

「自分のことでありますのに」


 そんなこと言われても精霊を見たことないし、気配を感じたこともないんだから仕方ないじゃんかあ。そもそも精霊とか言われても、精霊力が僕には分かんないんデス。出せぬ、見えぬ、感じられぬッ。

 ホテルの精霊みたいなものなのかなあ? 宿ってる系というか。スライムにさ。


≪あ、良いこと思い付いたッ! 今日から僕は万化ばんかたる黄金の王ってことでどうでしょう? フーちゃんの精霊っぽく名付けてみたよ!≫

「ダメ、ポーちゃんする」

「「なしじゃね」」

「今さらですし」

≪カッコイイ名前になりたいのに≫


 なお、精霊からも精霊と認識されてないことを、ここに記す……。じゃあもういよいよスライムじゃん。

 神クラスじゃないと、この偽装は暴けないってことだね! まあ暴いたところで、なにがどうこうってことでもアリマセンケドネ!

 僕は完全に──無・駄・精・霊ッ!


「「どっちでもポーちゃんはポーちゃんじゃ」」

「そこ、大事~」

「幸運をもたらす黄金の王でありまーす」

≪思い返してみればさ、邪人の身体に入れられなくてセーフだったよ~≫

「ん。それ、殺すする~」

≪グワァァ≫


 やられたごっこをしている、この時の僕たちは気付いてなかった。このことがどれだけ重大なことなのか、全く気付いてなかったんだ。

次回≪MISSION:90 出発≫に、ヘッドオン!


読んでくれてありがとうございます!

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