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コロロの森のフィアフィアスー ~子エルフちゃんは容赦なし~  作者: ヒコマキ
第3章 東の国の獣たち

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MISSION:71 殲滅

 日の出とともに起床した僕らは、昨晩のチーズフォンデュの残りを使って朝ご飯にするよ。朝から肉です。

 フーちゃんもルァッコルォも、お肉でテンション上がる系だしね。パンを使ってキレイにチーズも食べつくしてた。


 心にバフを掛けていざ出陣。ちなみにワワンパァは、遠くない未来に手に入るダンジョンのことを思ってニヨニヨしてるよ。


≪モックドレイクは根こそぎヤっちゃう? それとも再利用するために多少は残すほうがいいかな?≫

「おー、再利用、考えるないしたっ!」

「ウチもー!」「それがしもですな!」

「ンー、ワイバーン同等、シングル推奨なる思うする」

「ほうじゃねえ。鱗が硬いけえ、少のうてもエンチャントはできんと」

「それがしの場合、毒で仕留めました」


 肉が台無しになったそうだよ。食べられるってことなので、それは結構もったいないよね。


 話聞いて思ったんだけど、星なしとシングルスターの差は、魔法的な攻撃力ってことなんだなあ。ってことはだよ? 魔法はバフだけのルァッコルォが、シングルだったってのは戦闘力が高いってことなんだねえ。


「ガトリングは効かんかもしれんけえ、ポーちゃん持っとってー」

≪そんな硬いんだ? オッケー積んどくよ≫


 代わりに鋭利の魔法が付いた+2ウォーアックス・オブ・キーンエッジと、防御の魔法が付いた+2モーニングスター・オブ・ディフェンディングを装備。

 遠距離で仕留められなかったら、近接攻撃で始末するってさ。


 ルァッコルォも2本のジャマダハルを装備してる。付与されてる魔力分解は意味がないかもだけど、さらに鋭利と防御付きだからね。+3武器だから強いよ。


 僕とフーちゃんはまあ、どうとでもなるでしょう。

 今更なんだけど、僕っていくら死んでもオッケーなのがイカレてるなって思ってたけどさ、攻撃力も大概オカシイよね……今のところ分解不可能なのってダンジョンの壁だけだし。物によって分解速度がそれなりに違うから、ダン壁以外に出てくるかもだけど。


「準備できましたし、さっそく狩りに行きましょう!」


 ルァッコルォの宣言に、僕らは「おー」と返してテイクオフ。自然系ステージなので飛んで行けるから楽ちんだ。

 AWACS(エーワックス)が示してる、1番近いポイントへ向かうよ。


「まずはそれがしにやらせてください」


 キャノン砲が効くか試すみたい。

 ささやくようにFOX2と呟き、高速徹甲弾が発射される。カッコイイ大型肉食恐竜のようなモックドレイク。その胴体へと侵入する徹甲弾。腹に響くような大声で悲鳴を上げた。


≪タフだ! さすがに1発じゃムリかあっ≫

「次弾装填」

<高エネルギー反応を検知! ブレイク、ブレイク!>


 血を吐きながらコッチに向かって直線型のブレスを放ってきた。距離もあるし問題なく回避する僕たち。円錐型のブレスなら多少は避けづらいんだろうけど。


「FOX2!」

<エネミー・ダウン! ナイス、ルァッコルォ!>


 首にHITした徹甲弾が致命傷となったみたいで、大きな音を立ててモックドレイクは倒れたよ。


「殲滅じゃね。一般コモナークラスの冒険者じゃキツイじゃろ」


 サイズも14~15mくらいはありそうだもんね。倒したとしても素材を持って帰るのが大変だよ。それこそレイド級じゃん。戦闘力も運搬力も、僕たちは問題ないけどさ。


 そんなことを思ってたら、ルァッコルォが遠距離攻撃ばっかりだと、近接戦闘の腕が鈍りそうとか言いだした。


「しかも弾丸の補給が間に合いませんな。移動速度が速いので」

「次の獲物、場所着くした」


 素材の剥ぎ取りはエアタンカーに任せちゃってるから、2分くらいで移動完了。なのでルァッコルォのキャノン砲の弾丸は、1発しか補充されてないってさ。


「ということで、ジャマダハルの性能も試させていただきたく」

「尻尾、ブンブン」

「やりたいだけじゃね」

「デヘェ」

≪いいんじゃない?≫


 では、という掛け声と同時にルァッコルォは印を結ぶ。


「風遁、かすみのししむら」


 ルァッコルォは弾かれるように加速して、敵へと向かう。


「ニンジュチュじゃ!」

「ブー! 忍術、正解あるするぅ。かーわいい、パァちゃん」

「クゥッ」


 悔しがる所まですべてがかわよ(・・・)なワワンパァを、僕は心に刻んだ。速攻で王都のフィギュア担当に画像を送りつける。良しなにヨロシクゥ~。


≪確か風遁は動きにバフのヤツ。火遁で攻撃力上げないのは、ホントに武器の性能も試したいってことなのかあ≫


 ジェットパックは重そうな見た目だけど、中には浮遊石が入ってるから重量はほぼないんだ。だからキビキビと動き回るルァッコルォを見ると、スゴイ変な感じがする。重そうなのにシュババな動きで、モックドレイクを翻弄してる。

 それでもルァッコルォの本気では──なかったみたいだ。


「せっかくゆえ奥義を見せるであります」

≪奥義!≫

「見るするー!」

「ルーちゃんナイッスゥ!」


 ルァッコルォが結ぶ印は初出しの両手を使ったもの。複雑な指の動きなんだけど、動きにバフもかかってるからサッパリ分かんないよ。

 なんかクニャニャって動いたように見えた。


「風遁、まとい──神風じんぷう

「うわあっ!? どうなっちょんね!」

「目、目、ショボショボなるするッ」

≪ウオオォォオォオオッ!!≫


 分身の術だ! 速すぎてルァッコルォがどこにいるのか把握できない。


「終わりもうした」

「ふぁっ!」「ひゃあっ!? ビ、ビックリするした」

≪うおー、分身、スゴイイイイイ!≫


 本体がいつの間にか僕らの側に。フーちゃんが認識できないっていうのは、ニンジャちからが尋常ではない証しっ。モックドレイクも自分が死んだことを、やっと認識したかのように今になって崩れ落ちる。


「素晴らしい武器ですな。火遁の出番は無さそうです!」


 血振りしてジャマダハルを腰の鞘に戻す所作の美しさよ。


≪素晴らしい戦いであった、ルァッコルォよ。今頃はワワンパァ本体がフィギュアの雛形を作っておるであろう≫

「王様ごっこ~?」

≪うん≫

「カッコイイのをお願いするでありますよ!」

「ウチにまかちょけー!」


 戦闘に関してはみんなひとりでも問題なさそうなので、分散してモックドレイクを討伐していくことにした。対象は単体で動いてるから楽だよ。攻撃力高いもんね、僕らってば。


 引き続き素材はエアタンカーにお任せだね。肉は今日食べる分だけ残して、他は分解しちゃってもいいのかなあ?

 オークの肉はたいした金額にならなかったけど、モックドレイクはどうだろうか。一応下位互換とはいえ、ドラゴン系だからなあ。


 ワワンパァ調べでは素材になるって分かっても、買取金額までは把握してないからね。冒険者の経験が少ないから、そこら辺はルーキーと変わらない知識ってことかあ。一応は10Kgx10個の肉ブロックくらい確保しておこう。今後の参考になるかもだし。


 移動と討伐、そして素材の格納を合わせても、昼前には終わってしまった。ワイバーンと違って群れてないから、攻撃されたとしても簡単に回避可能だったしね。

 他のみんなのバトルも会話用の僕が見てたけど、苦戦なんて全くしてなかったよ。


 合計31対のモックドレイクを狩って、このステージは殲滅完了した。その他の魔物は昨日のうちにAWACSが処理してたし。


 なのでキャンプ地に集合して、お風呂にするよ。僕がバスタブになってしまえば簡単だからね。浄化魔法が付与されてるから洗濯まではしないけど、戦闘後だし汗もかいてるだろうから、サッパリしないとイケナイんだよ~!


「女子じゃもん」

≪しかりしかり!≫

「むぅ、分かるした」

「モックドレイクのステーキはお風呂後の楽しみにしましょう……」


 そんなに肉が好きかね? チミたちはぁっ。

次回≪MISSION:72 理不尽≫に、ヘッドオン!

モックドレイク31体

 皮、魔石x31 肉ブロック10Kgx10 爪x18x31 牙平均55本x31

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