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コロロの森のフィアフィアスー ~子エルフちゃんは容赦なし~  作者: ヒコマキ
第3章 東の国の獣たち

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MISSION:70 良き明日のために

<ピンポーン。ジオラマセットのお届けでーす!>


 そろそろ日が落ちるので、ダンジョンに出掛けようとしてたのに、僕がやって来た。なんかいっつもタイミングが悪いんだよなあ。フィギュアが来る時って。


≪悪い、急いでんだけど?≫

<おっとぉ、オイシイ匂い系?>

「そう。ルーちゃん、お手柄したぁ~」

「夜になる前に行きましょう」

「じゃね。向こうで渡してもらおうやぁ」

≪うん。そのまま戦力になってもらおう≫

<オッケー。僕だってたまには冒険したいしね!>


 王都以外にいる僕も、なんだかんだと増えてて、それぞれ旅客機3機分くらいにはなってるので、コッチで使っても問題はない。

 ってーことでいざ出陣。


 僕らは一番オイシイ魔物、モックドレイクがいるステージの入口へと向かった。ドラゴンの体験版的なヤツだよ。空がワイバーンなら陸はモック(まがいものの)ドレイク(ドラゴン)。海は知らない。クジラゴンとでもしておこう。


「辛うじて間に合いましたな」

「ふと思ったんじゃけど、昼間に来ても()かった」

「確かにー」

≪そうなるとジオラマセットのお披露目はなかった≫


 ここで出すのもなんだし、ダンジョンの安全地帯で出そうってことになったよ。入り口前でそんな雑談をしているうちに、太陽が沈む。山の上とはいえ木々に覆われているので、あっという間に暗闇になった。月明りなんてあんまり届かないね。


「開くした!」

「おー、思うたより大きい入口じゃね」

「確かにこのサイズなら大型魔獣も出入り可能ですなあ」

≪え、見えるの? 僕は見えないんだけどーっ≫


 フーちゃんは夜目、ワワンパァには暗視能力があるそうだ。なんか若干だけど、ふたりとも目が光ってるニャンよ。ルァッコルォは訓練と嗅覚聴覚による合わせ技で、把握可能なんだって!

 でも僕は見えないから明かり付ける。


 山の斜面に現れた入り口は、地下へ向かう下り坂に見える。でも入り口から先は異空間なので山の内部ってことでもないんだよねえ。別の場所から掘ったところで、ダンジョンには入ることができない。


 坂道を降りた先には夜の山岳ステージが待っていた。ここには僕をある程度残しておいて、外に魔物が出ないようにするよ。ダンジョン外で守ると、人に見つかるかもなので内側に陣取る。僕らは予定通りキャンプに適した場所まで進むことにする。


 荷物持ってる輸送隊以外は、順次入って来てもらう。300台以上になるとは思ってなかったのです……多すんぎ。大型旅客機サイズってデッカイんだなあ。

 ちなみに荷物は1台で事足りてるっていう。


<イラッシャイマセー>

「柵、なるしてるー」

≪なにやってんのォ≫


 わざわざ、拠点っぽくしなくてもいいのに。AWACS(エーワックス)がキャンプ地を用意してくれたみたい。チョココロネ型のテントになった僕が3つ、焚火を囲むように設置してある。


「準備万端じゃー」

「アハハ、ではさっそく夕餉ゆうげの支度をするでありますよ」

≪調理器具にぼくはなる!≫


 アベルガリア城の厨房で習ったレシピを、ルァッコルォに横流しする僕。もう諦めたんだー、料理するの。前に経験があれば、なんとかなったかもだけどさ。味見ができないっていうのが、どうしてもネックになっちゃうんだよね。だからルァッコルォに任せちゃう。


 そして今夜のメニューは~、ダラララララ。


≪ジャン! お野菜のチーズフォンデュとクリームスープスパゲッティです!≫

「わぁい! 美味しいそう、ある~、絶対するー!」

「ルーちゃん上手!」

「ねっ、ありがとうあるぅ」

「なんのなんの、どうぞお召し上がりくだされ」


 僕とワワンパァは、コロコロパーティジオラマ鑑賞会の準備に取り掛かる。南大陸の王都にある冒険者ギルドが舞台だね。コロコロさん、ダズ爺、そして先々王以外にも冒険者たちや受付嬢も揃ってるなあ。なんという力作。タイトルはパーティ結成。


 ダズ爺は顔に手を当ててアチャーなポーズ。

 先々王はくの字に曲がってるポーズ。

 フーちゃんのお婆ちゃんであるコロコロさんは、えぐり込むようなアッパーカットのポーズ。精霊でもなく、キックでもなく、プロボクサーのフィニッシュブローのようなパンチを出してる。せっかくのカワイイ顔を無表情に代えて。


 正にかわいそうなキンタマを再現していた。ヒドイありさまです。


「ブヒョォーッ」

「王子なんよね?」

≪ウン、ソノハズダヨ≫

「それがしと違って、これは真実なのですかぁ」


 説明書きも付いてるので読んでみたら、久しぶりに会ったコロコロさんのおっぺぇ(・・・・)を触ろうとして逆撃を喰らったみたいだ。アホアホじゃん?

 フーちゃんは笑い転げてピクピクしながら、ヒーヒー言ってる。


 ジオラマセット以外にも入ってて、それは3人の稼働フィギュアだった。コッチは普通にカッコイイね。あとおっぺぇでっけぇ。エルフなのに。戦闘力が高い。


≪こうやって他の冒険者を見ると、荷物を運ぶの苦労してそうだね≫

「ん、フゥ。ポーちゃんスゴイ」

「ダズ翁だけ凄い荷物であります」

「仕方ない気もする。パーティメンバーが王族とコロコロ様じゃもん」


 ダズ爺が管理者権限を持ってないと、生活能力がなさそうなイメージ。肉と酒と不思議なオブジェクトでいっぱいになりそうな? ほら、謎のお面みたいな使い道が分からないヤツとかさ。

 そんでもって重要なことなんだけどぉ、王族ってワードで獣人王への報告を忘れてたことに気付いた。


≪王様たちには報告入れておくね≫

「んー」

「そういやあ忘れちょったね」

「ですなあ。報告は大事でありますゆえお願いします、ポーちゃん」

≪本当なら特務機関所属のルァッコルォが、することなんじゃないかと思ったり≫

「エ、エット、ポーちゃんのほうが情報が早く届きますので」

「忘れる、してた?」

「エ、エヘェォホホ」


 あんまり厳しくないのかなー、特務機関ってば。ほら、ルァッコルォの友達のニャムちゃんもフラフラしてるみたいだしさ。

 忍鳥のハヤテも連れて来てないから、ルァッコルォには連絡手段もないので仕方ないか。ただのポンコツって線もあるけど。


≪あ、返事来たよ。ワワンパァの傘下に入れてくれってさ≫

「まあほうじゃろうね。お得じゃもん!」

「街からは少し距離があるのが難点ですなあ」

「それ、近所、拠点作る流れするぅ……退屈、作業ぉ」

≪その辺りはダンジョンを手に入れてから、煮詰めることにしようよ≫


 まだダンジョンに入ったばっかりだし。しかも今日はもう寝るだけだし。


 海底ダンジョンの支店長になったから、少しは僕もダンジョンコアを弄ってるんだけど、痒いところに手が届かないというかあ。

 転移とかしたいじゃん? でもまずはダンジョンの通路が、繋がってないと設定できないんだよね。指揮蟹島の近くに転移ポイントを置きたいんだけどな。通路が未開通なのです。


 しかも転移トラップ、とってもお高い。ダンジョンをもっと広げたら、DP収入も上がるっぽいんだけどね。今は浄化剤のほうにDP使ってる。空中要塞の実現のためにも、傘下のダンジョンを増やすのはいことーなので、野望力全開で確保しましょうぞ。


 いずれはダンジョン同士を繋げたいね。


「じゃね。転移トラップを使っての移動は無理じゃろうけど」

≪そうなの? いいアイデアだと思ったんだけど≫

「ダンジョン同士の転移に使うには、距離が遠すぎるけん」


 距離や重さで、消費魔力がどんどん上がっていくそうだ。100Km程度なら僕らの移動速度だと、そんなに時間も掛からないしねえ。

 まあとりあえず、この案は生ワワンパァとアッチの僕で詰めてもらおうかな。ダンジョンの面積が増えるのは、DP的にもオイシクなるはずなので通路を伸ばすのは、いいことだと思うしさ。


<あ、そうだ! 僕は気温が分かんないからさ、テントに温度調節の↑↓ボタン付けといたのでご利用くださいませぇ~>

「至れり尽くせりであります!」

「いぃたれりー尽くぅせぇり~ありがーと~お~、ポーちゃん」

「ッブョホォッ、フーちゃァハハハハ」

≪踊りが不思議すぎるぅ≫

「感謝するある、舞ッ。ジャンッ! ご利用ありがとうました、したー」

「ハウゥ、抱きしめちゃうであります!」


 変な歌と踊りで心をほぐしてくれるフーちゃんに感謝しつつ、明日のために就寝。モックドレイクが楽しみだな。ワイバーンクラスの魔石は、なかなか手に入らないからねえ。


 是非とも稼がせて欲しい。AWACSがすでにモックドレイクがいる場所を、マップに表示してるから探し回る必要もないし、根こそぎ狩るってのもアリっちゃアリなんだけど……再利用するのも運営側としてはアリだから迷うよなー。


 よきよき未来を手に入れるために、ダンジョンがいっぱい欲しいでーす。

次回≪MISSION:71 殲滅≫に、ヘッドオン!


MISSION:55 独占

 そして魔法が満足に使えない状態のフーちゃんを、潜水艦になった僕の中に入れて海上へ。笑い過んぎぃ。さすがに30分くらい掛かるので、途中で正気に戻った。


さすがに30分くらい掛かるので、途中で正気に戻った。→でもまあ、さすがに途中で正気に戻った。

に変更しました。速度と距離を計算せずに30分くらいかなーとか適当に書いたら、とんでもない深海になっちゃったのです。

50km/hで30分=25km。深海の平均は3729メートル(・・・・)だそうです。

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