表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コロロの森のフィアフィアスー ~子エルフちゃんは容赦なし~  作者: ヒコマキ
第2章 ダンジョンの化け物たち

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

55/122

MISSION:54 ざつないきもの

 屋根や壁が崩れてしまっているので、飛ぶとこのダンジョンの様子がよく分かるね。わりと広い施設だったみたいだ。学校の広さくらいはありそうな?

 祭壇部屋があったこの場所まで、石畳が残ってる。2車線の道路くらいの道が入り口まで続いてる。

 その参道の脇には、小さなアパートとかプレハブ小屋サイズの、建物跡が何個かあるよ。


 まずは近場から探検だね。祭壇のあった部屋には3つほど小部屋がくっ付いている。2つは入り口近くに。残りの1つは祭壇の横側だ。

 祭壇側にある部屋は神官が使ってたのかな。目立つものとしては、朽ちかけた儀式用の杖らしきものがあった。他は壊れた壺とか食器の破片みたいなものばっかりだね。


「アッ、壊れる、した……」

「うーん、触ったらダメなんじゃね」


 フーちゃんが杖を取ろうとしたらボロボロになってしまった。


≪そういえば遺跡調査ってさ、刷毛を使ってるのを見たことがあった≫

「先、言うするー」

「専門家なんて呼べんしねえ」


 持って帰ろうにも触ると壊れるしどうしようもないね。マジックアイテムだけは平気なんじゃないかって、ワワンパァは言ってる。


「それ以外、諦め、する」

≪マジック・ディテクションで探すよ≫


 うん。壁が壊れてるから壁画とかレリーフなんかないし、建物も全部壊れてるし、凝った装飾の柱だったであろう残骸だらけだし……僕たちのロマン心は飽きに向かって一直線だったんだ~。


≪見つけた。コアが乗ってる祭壇の中になにかあるよ≫

「私腹を肥やしとったんか」

「よくあるする~」

≪どの世界でもあるんだなあ。お主も悪よのうってヤツ≫


 みんなで調べると祭壇の後ろに仕掛けがあって、そこを開くと鍵穴が現れた。やっぱこういうことに強いね、ワワンパァは。さすドワじゃわぃ!


「鍵が必要なんじゃけど鍵は朽ちてそう……道具があったらひらけると思う」

「ない?」

「ない」

≪じゃ、僕が鍵になれば問題ないね。中に入ればいいだけだし≫

「おー、泥棒、専門家~」

≪実は3代前が大泥棒だったんだー。子供の頃に修業したよ≫

「エッ!?」「ホンマ!?」

≪いや、冗談だよ?≫


 そういう娯楽の物語があったと伝えておいた。鍵穴に侵入した僕は驚愕の事実を知る。いるじゃん? 僕の中に泥棒いるじゃん? 鍵の構造が分かっちゃうじゃん?

 えぇ……。知らんぷりしてシレッと開錠しちゃおう。


「すぐ開くした!」

「ポーちゃんスゴイ!」

≪アッ、イヤ、中が見れるからカナ~? なにが入ってるんだろうナー≫

「うきうきぃ~」

「この瞬間は盛り上がるんよねえ」


 セフセフ。

 では気を取り直して。


≪果たして価値のある物が見つかるのでしょうか!? それでは開けてみましょう。オォォープンッ!≫

「うわー、げんめちゅ……幻滅するした」

「ッカワッ、金貨貯め込んじょるがぁ」


 チラッってコッチ見ながらワワンパァがげんめちゅ(・・・・・)をスルーした。ダイジョブ。僕だってフーちゃんに恥をかかせたりしないさ! 意をくんだってことで、ポニュっと頷いて言葉を書き込む。


≪マジック・ディテクションで反応があったんだから、金貨だけじゃないはずッ≫

『そ、その優しさはいらねぇだよ……かえってこっずかしいべ!』


 バレテーラ。


「ごめーん、だって可愛かったんじゃもん」

≪僕は耐えてたよ!≫

「ポーちゃん、ブルブルするしてた」

≪アレェ? だってしょうがないじゃん……強烈にカワイカッタのだから!≫


 もーもー牛さんになったフーちゃんに、ポカポカ叩かれる僕たち。

 それもまた良き良きなのだ。


≪では改めてマジックアイテムを探そうの巻きー≫

「うん。金貨は金貨で儲かったけえ()えことじゃし」

「ムッ? これ、浮遊石する?」

「わあっ、ホンマじゃ! 魔力切れちょるけど使えるで!」


 フーちゃんが金貨の山から掘り出したのは、赤ちゃんサイズくらいの浮遊石だった。


≪これって超レアなんでしょ?≫

「ほうよ。しかもこんな大き……え、ンッ? 天然物! エエーッ、も、もしかして虹の忘郷ぼうきょう!?」

「ここ!?」

≪えー、なになに?≫

「で、伝説っ、島! 浮くするッ! ここー!?」

「ほうなんよ、ほうなんよぉ! 浮いとったんよ、ここぉ!」

≪島がぁ!? そんなのお話の中の話じゃん! スッゴ!≫


 詳しく聞いてみると、遥か昔に滅んだという、伝説の島だったんじゃないかって。ここが。

 神々の怒りに触れたとかなんとかで、地に落とされたっていうおとぎ話が世界各地にあるんだそうな。


 しかもそのどれもが同じような話なので、島が空に浮かんでいたっていうのも、真実なんじゃないかと言われてるそうだ。浮遊石なんてのもあるしさ。ただ現存する浮遊石は、大きくても拳2個分くらいのしか見つかってないんだって。


 その浮遊石だってダンジョン製で、天然物に比べると7割程度のパワーしか出せないらしい。だから浮遊石は神様が創った物って言われてる。


 なのに赤ちゃんサイズの天然物発見。


≪ヤッバイ物見つけちゃったね≫

「やっばいー」

「ハゥゥ、キレイじゃあ」

≪空中要塞用に欲しいなー≫

「か、軽いんよ、ポーちゃん! 伝説なんよ? 伝説!」

「そうあるー!」


 えー、だってどうせ僕らしか来れないんだしさ、秘匿したっていいじゃーん。それに神罰喰らったヤツらのなんでしょ? 有効利用しようよ~。


≪しかもスッゴイ前でしょ? あ、でもエルフの人なら生きてたりもするんじゃないの? 詳しい人もいそうだけど≫

「初代様、その時代する。たぶん」

「生きちょるん?」

「どこか、いるする、はず。私、見るないする」


≪なんというかあ、初代コロコロスーさんが落としたんじゃないの? 伝説作って初代になったんでしょ?≫

「えぇ~、そうある~?」

「世界を覆う悪意の王を倒したとか、そんな伝説じゃったよね?」

「うん。初代様、詳しい話、ないした。ふんわり、伝わるするした」

「そこはちゃんと説明いるじゃろぉ……」


 ざつないきものっ! エルフ、なんて大雑把に生きてるんだ。


 うーん、虹の忘郷って名前から想像するに、天候を操作してたのかなーって思える。だって虹じゃん。雨じゃん? 雨を操れたら世界なんて、どうとでもできそうだしさ。

 世界を覆うって雨雲とかなんじゃないかなーって。そんなことをつらつらと、メッセージウィンドウに書き込んでいく。


≪だから僕がもらっても問題ないような気がしてくるでしょ?≫

「せんわ!」「しないするー!」

≪が・ん・こ! もー仕方ないなあ、じゃあ王様に連絡入れるよ?≫

「んンッ……」「ムム……」


 心の中の天使と悪魔がせめぎ合ってるじゃんか。


≪とりあえず、他のマジックアイテムも探そうよ。浮遊石はディテクションに反応してないしさ≫

「う、うん」

「ほうじゃね」


 有難味のなくなる量の金貨をジャラジャラかき分けて、いくつかのマジックアイテムを発見。

 指輪8個、腕輪4個、短剣3本だ。

 スゴイ量だね。金貨も山ほどあるのに、マジックアイテムが15個だよ。さっそくワワンパァが鑑定し始めた。


 リング・オブ・アンチポイズンx5(毒耐性)

 リング・オブ・フレイムプロテクションx2(炎耐性)

 リング・オブ・アンチカースx1(呪い耐性)

 ブレスレット・オブ・アンチディジーズx1(病気耐性)

 ブレスレット・オブ・ヘルス(体力強化)

 ダガー・オブ・リターニング(投擲とうてき後、手元に戻ってくる)

 ダガー・オブ・ファントムタッチ(非実体の魔物に有効)

 ダガー・オブ・ショック(電撃付加)


≪呪いとか霊体とか用の装備もあるんだねえ≫

「珍しいんじゃけどね。浮遊石のせいで普通に感じるわ」


 アンデッドとか、死体で作った悪趣味ゴーレムが、呪いを持ってるんだって。


「……リオ、話す、する。報告、大事あるする」

≪お、決心したね。報告了解~≫


 まさか海底遺跡で空の浮島を見つけるとは思わなかったよね。僕は王様に連絡を入れた。


≪鼻から紅茶ブーしたってさ、王様≫


 一瞬間が開いて──


「きゃきゃきゃきゃ……っひィ、あきゃきゃきゃきゃハフッきゃきゃいひゃヒー」


 ──呼吸困難になるほど笑い転げるフーちゃんであった。


≪すぐ帰って来て欲しいってさ。帰ろ~≫

「おっけーじゃ」


 フーちゃんはまだ笑い転げてるので、抱えて連れ帰りましょう。


「ッヒィィらめ、も、らめきゃきゃきゃ──」

次回≪MISSION:55 独占≫に、ヘッドオン!


お宝

 天然浮遊石(特大)

 リング・オブ・アンチポイズンx5(毒耐性)

 リング・オブ・フレイムプロテクションx2(炎耐性)

 リング・オブ・アンチカースx1(呪い耐性)

 ブレスレット・オブ・アンチディジーズx1(病気耐性)

 ブレスレット・オブ・ヘルス(体力強化)

 ダガー・オブ・リターニング(投擲とうてき後、手元に戻ってくる)

 ダガー・オブ・ファントムタッチ(非実体の魔物に有効)

 ダガー・オブ・ショック(電撃付加)

 金貨山盛り

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ