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コロロの森のフィアフィアスー ~子エルフちゃんは容赦なし~  作者: ヒコマキ
第2章 ダンジョンの化け物たち

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MISSION:49 怠惰

≪どうしよっか。今から山脈を調べるには、時間も遅いしさ≫

「暇、なるした」

「国軍の訓練とか見てみる?」


 王都防衛戦の訓練をしてるらしい。対するはゴブリン100、コボルト100、オーク30の魔物軍団。国軍が結構入り浸ってるらしく、ゴブとコボくらいなら、いくらでも出せる余裕があるんだって。


「アーチャーとかマジシャンとかになると、ちょいコストが掛かるんじゃけどね」


 コアルームで映像を見ながら説明してくれた。

 城壁があるし、どうあがいても国軍が有利だね。上を取ってるから弓で撃ち下ろして死体の山を築いてる。

 コボルトたちが梯子はしごを使って登ろうとしてるんだけど、城壁に辿り着く前に運搬係がやられちゃってる。


 ゴブリンとコボルトも弓やスリングで応戦してるけど、城壁の上の軍には効果的じゃあないよね。でも門を破ろうと破城槌でドッカンドッカン突撃してる、オークへの攻撃が難しくなってる。


 真下に攻撃するには、城壁の上から身体を大きく晒さないといけないし。そんなことをしたら、魔物の遠距離攻撃が当たっちゃうのだ。

 どうすんだろうって思ってたら、門に突撃するタイミングで開いた。吸い込まれるオーク。待ち構えてた槍兵がオークを串刺しにする。そしてまた閉ざされた門。


 上手いこと4匹のオークを仕留めてる。そのタイミングで、魔法部隊が一気に力ある言葉を放った。電撃と火炎の魔法が魔物軍団に降り注ぐ。


「また負けそうじゃー」

「ゴブリン、コボルト、オーク、弱いある」

「ほうじゃけど悔しいなるんよ」

≪……いや、魔物が勝っちゃダメなんじゃない?≫

「死人が出る前に撤退すりゃあ()えんじゃしぃ。あ、ダメじゃ負けた」


 生き残ってる魔物が逃げ出したね。魔法攻撃が決定的だったみたい。でもこの逃げ出した魔物の中に、8体ほど進化したのもいるってさ。ゴブリンチーフが1体、コボルトシーフが3体、アーチャーが2体ずつだって。


≪なんか面白かった≫

「うん。見ごたえ、あるしたー」

「まあ、今回のは分かりやすい訓練じゃったしね」


 チーム組んで森の中を掃討する訓練とかもあるんだって。それは確かに見ごたえはなさそう。俯瞰ふかんの映像じゃ見えないだろうし、側に寄っても小規模の戦闘だろうしさ。


 なんだかんだ話ながら魔物の処理まで見ちゃったねえ。テキパキ片付けていく様は、参考になるような雰囲気を漂わせてたよ。

 参考にはならないんだけど。僕が分解しちゃうからね。


 気付いたら3時間くらい経ってたので、僕らはデザートを取りに行ってご飯お風呂就寝。明日は早くから出発して、ドラゴン探しだ。AWACS(エーワックス)が西側から南下しつつ捜索中。ということで僕らは南側から捜索かな。


 朝からガッツリ食べてパワーをみなぎらせる。


「お肉、最高ある」

「「ほらあ、野菜も食べんと」」

「パァちゃん、母様、みたいあるするぅ」


 しかもステレオである。左右から挟んでお世話をするワワンパァ。


≪野菜は大事だからね。仕方ないね≫


 まあ生野菜じゃなければ、そんなに嫌がってないので良きことですな。〆に野菜ジュースを飲んで、出発の準備だ。寝巻から着替えた本体のワワンパァは、淡い緑のパステルカラーで仕立てられたドレスを着ていた。


「パァちゃん、い、する!」

≪もらったヤツ? カワイイじゃーん≫

「せっかくじゃしね。ウチが着とっても問題ないしぃ」


 恥ずかしそうにクネクネしながらの、行ってらっしゃいを頂戴しました!

 最高かよ。

 1層に着いたらワワンパァが説明を開始。


「こっから出る前にエレベーターの中から、外に人がおるか確認してぇよ」


 指さしたところには監視カメラの映像が映ってた。今はオープン前なので誰もいないけどね。


「昨日、あるした?」

「忘れとったけぇ昨日付けたんよ」

≪ダンジョンオープンしたら、チマチマ問題が出て来るかもねえ≫

「まあ、そういうもんじゃろ」


 ダンジョン入り口に着くと、野次馬がいっぱいいた。


「入れやせんのにもう集まっとん? 日にちぁここにもギルドにも書いてあるじゃろうに」


 ワワンパァが伝えると、どうにかして入れないか試してたらしい。入れてくれと頼まれてるけど、そりゃあお断りですなあ。野良ダンジョンならそれでも良かったんだろうけど、契約ダンジョンだしね。


「ダメじゃ。もっと有意義に時間使いんさい」

「ん。無駄。行くするー」

≪あいよー。あ、しつこいと睾丸殴打始まるから気を付けてね! マジ、好きだから、この子たち。ホント≫


 昨日のワワンパァの一撃を見てたのか、大人しく引き下がる冒険者たち。色々試してたんだろうけど、無理なものは無理だしね。

 僕たちはそんな彼らを尻目に、飛び立った。


≪じゃあ予定通り南側から探索して行こうか≫

「おー」

「ウチの飛行速度はそんなに変わっとらんけえ、またフーちゃんのお世話になる」

「まかちょけぇ!」


 一応、何日か村に泊まれるように、お金は持って行く。調べる範囲が広いからねえ。いちいちダンジョンまで帰還してたら、時間がもったいない。山の麓にある村を拠点にしたいところだ。


 2時間弱くらいかな、ボ・ヤウダジーア山脈の端っこに到着。たぶんまだ朝の7時辺りだと思う。僕はラジコンサイズに分散して、探索範囲を広げるよー。といっても7機程度なんだけど。3機ずつ僕らの左右に分散して行く。


 最初は村を回って、ドラゴンの目撃情報なんかを集めるかって話もあったんだけど、そんなこと言われたら村の人も不安になるだろうからね。ソレはやめることにしたんだ。


 目撃情報があったら、王様の所にも情報が来てそうだしさ。でもそういう話は言ってなかったので、直近で見た人はいないんだろう。冒険者ギルドには通信手段があるっぽいし、目撃情報はないと思われる。

 たまに見かける魔物を狩りながら探索を進めてるけど、時間かかりそうだねえ。


 ちなみにオーガはソコソコなサイズの魔石持ってるから、いたら速攻でいただきたいと思いまーす。牛脂緑茶って感じ。ミルキーな甘めの緑茶味。びみょいデス。サイズはクレイジーモンキーより大きかったよ。だけどソロで動いてるのでオイシクはないかも。エネルギー的には群で動くクレイジーモンキーだね。


 あとはオークよりは使えそうな魔石、ってくらいのを持ってる動物系かな。ヤギとかカモシカみたいなヤツ。強そうな角が付いてて、デッカかった。アニメで山の神様に任命されてそうな、さ。

 鳥とか虫のはゴブリンサイズの魔石なので即消費しといた。


「いないする」

「探すんは時間かかるもんじゃろ?」


 なにか手掛かりになるようなことが聞けないかと思って、フラムブチョーに聞いてみるものの特にないみたい。

 強いて挙げるなら怠け者らしい。


 ドラゴンはカッコいいので、ワワンパァダンジョンにも欲しいっていう理由だったのに。

 怠け者なのか。


 常闇って中二カッチョイイ名前なのに。

 怠け者なんだ。


「ドラゴンの怠け者かあ……長寿の怠け者は人からしたら、動かんようなもんじゃないんかねえ」


 ソレ、ドラゴンの置物でいいんじゃないかなー?


「なにか、埋もれる、してる、かも」

≪難易度が上がった気がする≫

<ところがドッコイ、見つけたよ。こちらAWACS(エーワックス)ヘヴンアイズ。山脈中央辺りの火口湖にて、ブルードラゴンの常闇と思しき個体を発見。全機合流されたし>


 別に急がなくていいって言われたけど、その理由が寝てるからだって。グーグー寝てんだって。ペチペチしても起きなかったから、ベッチンベッチンしたそうなんだけど、起きないんだって。


 これが──常闇。グータラ(・・・・)ドラゴンの実態かあ。

次回≪MISSION:50 常闇≫に、ヘッドオン!

挿絵(By みてみん)

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