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コロロの森のフィアフィアスー ~子エルフちゃんは容赦なし~  作者: ヒコマキ
第5章 星の守り人たち

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MISSION:115 スイッチ

 40秒くらい耐えたということは、熱では死んでなかったっぽい。

 僕の弱点が火とはいったい?

 いや、まあ、窒息もしないし物理攻撃なんかじゃ大して影響ないから、1番効率がいいのかもだけど。


 その大して影響ない物理攻撃で残機切れさせた、ルァッコルォの攻撃回数ってスゴイってことだね。途中から温度が上がったのかもしれないけど。ミツバチが団子状にスズメバチを囲んで倒すみたいな。


≪外から見るほうがキレイでカッコイイということが分かった≫


 やっぱ中から見るものじゃあないや。閃光弾を連続で喰らうような感じなのかもしれない。喰らったことないから分かんないけど、ビカビカが相当激しかったようだったし。


「ポーちゃん、試さなくても分かるでしょ? 危ないことしちゃダメなの!」


 トニーナちゃんに叱られてしまった。ハーイって返事しておく。

 でも探究心は人にとって大切なことなのだよ!

 そしてワワンパァのマジックハンドを見たゴエモンが、ものスゴイ興奮してた。ワカル。形は手だけどファンネルだし。


≪アレは僕が教えたものじゃないからね。ワワンパァの発想≫

「天才かよ!」

≪そうなんだよね!≫

「強いということは知っておったが、これほどとは……」


 ゴエモンが銀コケシを圧倒するには、これくらいじゃないといけないって説明してる。いい戦いをする程度だと、魂を取られちゃうしなあ。

 だからネーネさんも魔力を隠蔽しての、魔法による遠距離攻撃を推奨してるんだしさ。


「もはや前線に出ることは叶わぬが、たぎるものはあるな。いものを見せてもらった」


 アッツェーリオ王も武人臭がしてる。やっぱエルフと関わると、心に暴れん坊スイッチが設置されるのではなかろうか。エルフたちは平和のために動いてるけど、平和になったら心の暴れん坊はどうなっちゃうのだろうか。


「……木? なるする?」

≪いや、フーちゃんが分かんないんだったら、僕らも分かんないよ?≫

「ポーちゃん、ポーちゃん、ニーナちゃんにマンゴーシャーベット出したげてぇや」

「ハイ! それがしのも~」

「私、食べるする!」

≪みんなの分も出せばいいのです。カモーン、サプライポッド!≫


 完熟マンゴーの種周りだけを使った贅沢シャーベットだよって説明して、みんなに食べてもらう。ここら辺ではマンゴーなんて、なかなか手に入らないから喜ばれると思う。だってワワンパァダンジョンの、贅沢フルーツステージ産(たった今命名)だもの。


 ただ、みんな気に入ったみたいで定期的に仕入れたいって言われた。じゃあってことでワワンパァと相談して、シングルスターの冒険者が来る辺りのステージにマンゴーの木をポップさせることにした。


 トニーナちゃんも夢中で食べてたから、コロッセオダンジョンのほうも同様に処理する。ただ東大陸の王都とダンジョンは距離があるから、完熟したのをカットして冷凍保存で運ぶように言わないと痛むって伝えておく。

 あとは冒険者に食われないことを祈ってください。


「お世話になっちょりますし、そこの入り口側に果樹園作っちょきます」


 おー、そうすると国軍の皆さんは訓練帰りに疲れを癒せるね。


いこと~」

「フーちゃん用ではありませぬよ?」

「わ、分かるしてるする」

「うー、ニーナも、もっと食べたーい」

≪そういえばここの入口使えばワワンパァんちに行けるじゃん≫

「お父様ぁ~、ねぇ、ねぇ~」


 リズムよくゴエモンの服を引っ張りながら、おねだりするトニーナちゃん。「1日だけだぞ」っていう返事の早さよ。お父様の「お」の辺りですでに許可しようと思考が動いたに違いない。


「みんな行くする。いこと」

「それも()えかもしれんね」

「冒険者でもなければ、普通は入りませぬからな」


 でも残念ながら王様と宰相たちは来ないってさ。まだ作戦を詰めるところがあるかもしれないからだそうだ。それもそうかあ。結構な人数を投入する作戦だしね。


「姉上、皆を頼むぞ」

「まかちょけっ!」

「ポー、明朝10時頃にここを立つからそのつもりで頼むな」

≪大体の感覚でってこと? オッケー、了解≫


 みんなからは10時? みたいな反応だったけど時計がないから仕方ないよね。あったら便利だけど、時間に縛られるからね。おおらかな時間で暮らすのに慣れたら、ないほうがいい感じだよ。だというのに異世界歴長いゴエモンは、まだ時間に縛られてるんだなあ。


 カワイソー。


 じゃ、ビルドマインしよう。大人はエリヴィラ様とリィロレッタ様しかいないし、大型の天道虫号に乗って行きますか。


「はぁぁ、緊張しましたわ……まさかラマザン王がグェモン様だったなんて」


 なんかエリヴィラ様が大人しかったのは緊張してたかららしい。

 緊張するんだ……へぇ。とか思ったら、みんなの顔もそんな顔してた。だよね、エリヴィラ様の中には緊張の文字はなさそうだもん。


「あら、ヴィラ様はゴエモン時代のことをご存知なのね?」

「ええ。私が魔術師を目指したのは、あの奥義を目指したからなのです」

「神威成りですか。あれは魔法や魔術では……」

「森の民でもあるリィロ様でも無理でしょうか?」


 あれは魔術と言うより肉体の耐久度が大事なんじゃない?

 人間だったゴエモンが使えたのは神様チートがONだったからだろうし。リィロレッタ様も無理でしょうねって頷いてる。


「ルーちゃんがしゅごいのですか? お母様」

「そうよぉ」


 わぁっ、って顔してルァッコルォを見るトニーナちゃん。でも彼女は物欲にまみれた悲しき英雄なんだー。

 マネしちゃダメだよ。


≪というか王家の人に武力いるの?≫

「強いに越したことはありませぬな」

「そうですわよ? ポーちゃん。なによりかっこいいじゃない」


 そういうものなのかなあ? なんか納得いかないんだけど、魔物とかもいるしバトル風味が強いから仕方ないってことみたいだよ。


「いい? ポーくん。研鑽を積めば心身ともに強くなるのよ」

「ん。大事」


 エルフの教えのせいって分かった。

 どんなに清楚なお姉さんの見た目でも、エルフ脳はバトル三昧なんだろうなって、リィロレッタ様を見て分かった。


「邪人もおるけえね」

≪あー、アイツらがいたか≫


 ダンジョンマスターになったから見分けられるようになったけど、本来ならそれすらも難しいことだった。

 下手したら城内で働いてる邪人が、いる可能性だって捨てきれないのか。


「ニーナ頑張るっ!」

「ふふふ、そうね。ニーナは誰よりも強くなる可能性を秘めているわ」

「お2人の血を引き継いでおられますからな!」


 トニーナちゃんは神威成りが使えて、精霊魔法も使えて、邪人も見分けることが可能な未来があるのか。

 末恐ろしや。


≪まっ、トニーナちゃんが大人になる前に、僕が全部処理しちゃうもんね!≫

「ダメ、私の、する!」


 クックック、でもフーちゃんじゃ見つけられないから、僕のほうが早いんだー。といっても別に独り占めしたい訳じゃないけどね。念のための脅威度チェックってヤツさ。


「行先はどこにするのでありますか?」

「人に見られんとこで安全な場所なら果樹園か遊戯場かねえ」

「ニーナ、果樹園がいい!」

≪かしこまりましたー≫


 果樹園っていっても、コアルーム近くのステージだから、まだ冒険者が未到達なだけだけどね。しばらく時間は掛かるので魔物の配置はしてない。僕らのオヤツ用ステージになっちゃってるので果樹園って言ってるだけの場所だ。


「果物採取、遊技場、食べるする、遊ぶする。いこと」

()えね。遊技場はポーちゃんの世界観じゃし」

「それがし、クルクル回るのが好きであります」


 ただの暇つぶし用なんだけどカジノを……。

 チョットやって見たかったので……そのぉ…………。

 ほら! RPGといえばカジノじゃん?

 ただ、スライムコイン集めても景品はないよ。石のコインだし、射幸心も煽られないはずだよ!


 楽しそうにトニーナちゃんは、たっぷり食べて、たっぷり遊んで、ぐっすり寝て東大陸に帰って行った。


 いやあ、獣人の血は身体能力が高いんだねえ。スロットの目押しが完璧じゃないですかー。ルァッコルォ的には簡単すぎてつまんないらしく、ルーレットのほうが好きみたいだけど。


 トニーナちゃんはスロットのほうが好きだって。スライムコインに価値があったらいきなり富豪になっちゃうくらいは出してたよ。

 なのでせっかくだしってことで、プロテクション&アンチポイズンと、アンチディジーズのブレスレットをプレゼントしたんだー。


 +3のマジックアイテムも結構高いんだけどね、+4ともなると跳ね上がるので付与効果を分けるために2個になっちゃった。見た目が清楚なお姉さん系お母さんのリィロレッタ様が「そ、そそ、ソレハサスガニッ」ってアワアワしてるの、面白かった。


 そして2ヶ月が過ぎた頃──

次回≪MISSION:116 国宝級≫に、ヘッドオン!

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