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異世界の三つ編みはほどけない  作者: カイ
第一章 ヒカリと『闇』
3/56

戦いの始まり

書いてみると楽しいけど難しいですね

 記憶がなくなるといっても基本的なことは覚えている。たとえば言葉や仕草、動作等。抜けているのは自分の情報だけであり、なんとも言えない不思議な感覚である。肝心な部分をど忘れして思い出せないもどかしい感情でもある。



 自分の姿をみると一番気になるのは腰にある短剣と大剣。果たして剣など使ったことがあるのかどうか。そもそも敵とは一体なんなのかと次から次へと疑問は浮かぶ。



 その他には初心者冒険者とでもいうべきか、簡易的なグローブ、上も下も少し丈夫なくらいの布でできた服。まさにたびびとの服とでもいうべきか。



 不安を加速させる要素は他にもある「気配を消す、闇討ち」というスキル。とても主人公というにはパッとしないというか姑息な技である。


「ふぅ⋯⋯」


 そんな少し呆れ気味なため息をつく。その姿をヒカリは笑顔で見ていた。


「じゃあ記憶を取り戻すには色々な場所に行ってみよう。もしかしたら手がかりがあるかもしれないよ」


 にこっと笑顔で話しかけるヒカリはどこまでも純粋な笑顔だった。特徴的な三つ編みと、かわいらしい顔立ちばかりに気がいっていたが、その格好からも純粋さが伺える。


 全身を纏った白いローブに白い肌、髪は左右二つに縛った綺麗な三つ編み。吸い込まれそうな瞳と柔らかそうなほっぺた。街で一緒に歩けばその可愛さあまりに振り向くであろう容姿である。


「そ、そうだね。でもここからどこに向かえばいいんだろう⋯⋯」


 記憶はないが、どことなく頼りない感じは元々の性格故のものなのかもしれないとカイトは感じた。


「じゃあまずは私の住んでいる村に行こうよ。もうすぐ『闇』が始まるから危険だし⋯⋯」


「やみ?」


「うん。このバダイモーゼに闇の柱が現れてから夕刻になると空が一斉に暗くなり魔物が徘徊を始めるの。各国が大陸に魔法で結界を張っているおかげでなんとかもっているようなもの」


「なるほど⋯⋯じゃああの闇の柱をなんとかしないといけないわけだね」


 するとヒカリは大きな三つ編みを揺らしながら首をふる。


「みんなそう言って国中の強者たちを集めて挑んだわ! でもほとんど帰ってきた人はいないの⋯⋯」

 

 


ヒカリが俯き悲しそうな顔をしたその時。





――――ブワッ





 先程まで昼間の様に明るく、そよ風に揺れていた草原が急な強風により、踊り狂った様に揺られている。




「えっ? どうして? まだ『闇』の時間になっていないのに!」


 ヒカルが動揺している間に巨大な柱が弾けたかのように拡がり世界を闇へと包んでいく。

 とても避けるとか、逃げるとかそういった思考が潰されるほどに速くて恐ろしい。自分の存在など触れればそこから塵にでもなってしまいそうだ。カイトはその闇をみて複雑な感情を抱いていた。



「カイト! 逃げよう! 闇に捕まったらきっと戻ってこれないよ」


「――――――」


 だがしかしカイトは魂が抜かれたかのような目で立ち尽くしている。そこから動けず、否、動かない。動こうとしない。


「カイト、お願い、逃げよう! どうしたの?」


 焦るヒカリをよそに闇がカイトへと伸びたその時、目の前は光に包まれた

 

 

 



今日戦闘シーン描きたかったのに行けなかったです

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