とある財政破綻論者の、根本的な誤り
ま~たK氏がアホ丸出しの言説を行っている。そもそも、K氏などの破綻論者が根本的に勘違いし、頑なに認めようとしない事は、財政破綻のリスクが事実上無いということは、MMTの専売特許などでなく、ただの事実であるという点だ。コレには財政破綻論の主たる旗振り役である財務省ですら、そのことに同意し、外国の国債格付け会社に文句を言っている。これは2002年の出来事だ。
彼らは破綻論者たちは、自分たちが何か経済学的に正統な言動を行っていると勘違いしているらしいが、そもそも主流派の経済学の範疇ですら財政破綻のリスクは極めて低いし、財政拡大の必要性を訴えている。要するに、経済学にまったく無知な人間が我田引水に勝手な解釈を積み重ねて作ったのが財政破綻論というトンデモ学説だって話だ。
冒頭で提示される彼の主張の『結論』がこうだ。
”MMTの大本はケインズの有効需要の原理であり、日本では成立しない。だからインフレになるし財政破綻もありえる。”
見事に合っている点が一か所も無い。有効需要の原理は”現代経済学全て”の大本であり、MMTが他の理論との差別化を行っているのは、徹底した簿記会計の観察であり、それを基に提示する貨幣が何処から来るのか? という事の再確認だ。
ケインズの有効需要の原理とは、貨幣支出をともなう消費活動の大きさが、国民所得や雇用量など、一国の経済活動の水準を決定するというモノである。コレを日本では成立しない! などと自信満々に断言しているK氏は、どうやらこの世界とは別の日本に生きているらしい。
後に解説する事になるが、単に、有効需要の原理の基では自分の妄想が成立しないから否定しようとかやってるだけである。反抗期の中学生が、重力を否定しようと躍起になっている微笑ましさだな。
そもそも、彼の考える財政破綻の定義は一体なんなんだ? インフレになる事か?
次に彼は狂ったように同じ事を言う。外国人奴隷を入れろォ~大幅な規制をかけて産業構造を変えて供給を生み出すんやァ~。まァ、色々言いたいことが生まれるが、コレもこの場で解説する事に意味は全く無い。頭の軽い中学生が自分の妄想で達してしまってキモチヨ~クなっているだけの言説だからである。それも後に解説する事になる。
それにしても毎度毎度疑問なのだが、MMTが財政拡大でインフレにならないと言っただの、無制限にインフレにするだのという妄想は何処から生まれてくるのだろうか? MMTが、というかだいたいの経済学の共通認識として、過度のインフレには否定的である。単に、経済成長の為には一定のインフレは必要でありデフレが長期化する事は害悪でしかない、という共通認識があるだけの話だ。
結局のところ、彼の財政破綻する事の論拠は、延長線上にうんぬんというゼロリスク教というカルト信仰の教義しか存在しないようだ。デフレの延長線上にもインフレと同じように経済の破綻が存在している。しかし、そんな事はど~でも良いのだ。なぜなら、このインフレ・デフレの議論も、結局は、無謀な中学生が、俺は目を瞑っても走れるZE! とイキっているのが、あちこち衝突しているに過ぎ無いのだから。それも後に解説していこう。
さて、これまで何度後に解説すると述べただろうか?
というか、解説するまでも無い。前半部分は、全てイタイ中学生がマスターベーションで達しているに過ぎず、後半部分で、彼の現実認識が全て提示されるからだ。賢者モードになり、若干まともなトーンで支離滅裂な事を言っているが、現実に対して滅裂なだけでなく、前半部分の主張を自分で潰しているし、対話が成り立たない正体も全て提示される。
彼は冒頭で、ケインズの有効需要は日本では成立しない、と述べた。
今度はこう述べている。
”日本でのMMTの適用がケインズの理論に反しているからに尽きるってなもんよ。”
おいおい、ケインズが日本では正しくないのか、MMTが日本では正しくないのか、どっちだよ。お次は、彼の現代の貿易に対する無知と彼の脳内にあるデフレの定義を推測可能な言説が出てくる。それがコレだ。
”貿易黒字が続いているにかかわらず対外債権が何百兆円も積み上げられている。これで日本国内のフロー不足だデフレだってのは無理があるやろ。”
”国内に分配されるべきフローが海外に逃げている、再分配の不具合が需要不足を産んでデフレに見えてただけで、実際にフローは上のほうにあって外に漏れている、と考えるのが妥当じゃないすかね?貿易赤字にならずに対外債権を積み上げることができたのはそういうことやろ。”
K氏はおカネは使うとこの世から消滅すると思っているようだ。お金持ちがおカネを持っているだけだからデフレでは無いなどと言っている。デフレか否かは、市場に流・入・している貨幣の量とモノ・サービスの供給能力で決定されるモノだ。そんな当たり前の大前提からして彼は何も理解していない。
そもそも、デフレ或いはデフレ状態の判断は、政府のデフレ脱却の4条件を軸に判断するモノだ。K氏の脳内にのみ存在する勝手なゲージに存在価値は何もない。彼は、今がデフレだと認めると、自我が崩壊するから、こんなアホみたいなデフレの定義を主張しているのか? それとも、今更になってカネは金持ちが持っているなどという当たり前の事に気が付き、自分以外誰も気が付いていないとでも思っているのだろうか? 自惚れの強い中学2年生にありがちな自意識過剰である。
さて、K氏はデフレの定義も無茶苦茶だった訳だが、種々の指標の定義も絶望的に無知である。なんの下調べもせずに妄想だけで書いたんだろ~なというのがよく判る。彼は、対外債権を増やすと、貿易赤字が発生すると思っているようだ。こんなのは、中学の公民の教科書や資料集レベルの知識があればおかしいと気が付く。収支の内訳には、自動車だの機械部品だの鉱物資源だの物質的な商品しか記載されていない。
貿易収支とは、国内居住者と外国に住んでいる外国人との間で行われている”物・”の輸出入を計上する指標だ。始めから、貿易収支に対外債権の変動は記入されない。そんな事は、まともな人間なら、少し調べれば誰でもわかる事だ。
K氏はようやっと《再分配》という何周遅れかもわからない、始めからそれが問題になってるって事柄にたどり着いたらしいが、外国人移民の受け入れの何処が再分配だ?
再分配という単語以外に何も理解出来ないので、何の何に対する再分配がまるで判っていない。問題になっているのは、日本国内の富の不均衡だ。貧乏な外国人労働者を大量受け入れして起こる事とは、日本人労働者から外国人労働者への富の再分配だ。彼は賃金が流動的に下がれば経済は良くなると信じているのだろうか?
ケインズ理論の本当の本質は流動性選好であり、価格や名目賃金がどんなにスムーズに下がっても失業はなくならないという事だ。いや、むしろそのようにすると事態はむしろますます悪化する。なぜなら、有効需要が不足して物が売れない状態で、賃金下げでコストに余裕ができたら企業はどうするか? 自分のところだけは製品が売れるように売り値を下げるだろう。ところがライバルもみんな同じことを考えて売り値を下げるから、市場価格の水準が下がるだけで売れる量はちっとも変わらない。コレを延々と続ける事、これがデフレスパイラルだ。
K氏は、自分自身は経済学が考えるような経済人にまったく程遠い思考をしている癖に、貨幣ヴェール論だの貨幣中立論だのを振りかざす。この論の本質とは、カネは経済を測る定規に過ぎないという思考だ。しかし現実は、人々は何も買うものがなくてもとりあえず手もとにカネを持ちたがるし、カネに対して重商主義だの金属主義だのと、定規の目盛り以上の存在価値を欲しさえする。
お金持ちがおカネを持っている~などというお言葉は、経済に対してな~んにもご存じない人間か、中二病患者がトロピコあたりのシミュレーションゲームでもして統制経済が正義だのと思ってるかのどちらかでしかない。夜警国家的な自由原理主義を唱えたと思えば、今度は、無制限の統制経済に突入である。これほどまでに極端に経済趣向が変動する人間にとっては、1%の次が100%だの10000%に吹っ飛ぶと考えるのも無理からぬ事なのかなといった感じである。