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日本経済破綻論という名の愚言全集

人間とは愚かなモノである、それは学が無いからだとか、貧乏とかは関係が無い、証拠が指し示す事実より『こうあってほしい』という幻想を信じる心根だ。今回は『財政破綻論』とそれに付随するデフレマニア、財政健全論者、構造改革論者やら脱成長論者などなど、この国を悪~い方へ舵を切り続けてきた大戦犯どもの言説を追っていくことにしよう。


彼らは科学的な思考というモノが本当に見られない。彼らがデフレ対策に反対する根拠というのは「良薬は口に苦いんだぁ~」という民間療法的な認識だけである。ヤブの処方薬である財政健全至上主義、この猛毒の処方理由を観測してきた結果、彼らは処理水がどうのとのたまう放射脳連中と全く同じなのだという結論に達した。あんな風に頭のおかしい人たちが「今すぐ借金をゼロにしないといけないのよ! 2025年まで待ってげるわ。反原発界隈と違ってなんて理知的なんでしょ~」と勝手に2025年という何一つ根拠のない目標まで勝手にぶち上げ、猛毒の投与を何十年と続けてきた。これが愚行の全てと言ってよいだろう。


今回は、これ迄に観測した愚言を列挙し、愚言が愚言たる由縁を解説していこう。



Ⅰ.国の借金が~型


 借金1000兆円、国民一人当たりに直すと800万円。こんな借金を自分の子や孫に背負わせていいのか~このままでは債務不履行になる~借金を返すためには増税が必要だ~こんなセリフは誰でも聞いたことがあるだろう。財務省が1980年代の頃から繰り返してきたものだ。まるで国民ひとりひとりが800万円の借金を有しているかのように恐怖を流布し植え付けようとしている。手垢の付いた実に汚らわしいプロパガンダだ。


だいたい、日本国債はふたつの理由で問題なしだ。


①負債が大きいか否かは額面ではなく、資産と負債のバランスを見て判断するモノだ。そうした場合、日本国の資産も莫大であり日本国の債務は大きいとは言えない。


②日本の国債は自国通貨建てであり、日銀に引き取らせて、債権者に日本銀行券を握らせば良いだけの話である。


 こういうと、国債が買われなくなったらどうするんだ~とか言うのが、破綻論者お定まりの反論である。だが現実は狂った超低金利で成立しており、誰も買わないどころか、こんな値段で売って良いのか? というレベルだ。


すると彼らは債権バブルだ~とか騒ぎ出す。利率がゴミとしか言いようが無い状況でどうバブル的な投機が成立するのかは全く理解に苦しむところだ。証券ビジネスの利益は利息が幾らか契約が成立するか否かのリスクのバランスで成り立つものだ。価格が幾らかなんてのは、宝くじの当選者から当たりの宝くじを買うという行為と大差が無い。単に安全資産だから買われているだけである。仮に、意味不明なバブルがあって、馬鹿な金持ちが多かったとして②の量的緩和政策でまったく問題が無い。



やっぱり国の借金が~タイプ


 証拠が指し示す事実よりもの、こうあってほしいという夢を信じられる人間の能力にはいつも驚かされる。彼らは自分の観念とやらが、どのように成り立つのか、一切、何の説明も出来ないのに、自分がそういう観念を抱いたから正しいのだと主張するわけだ。そして、信じてる夢とやらが「日本は財政破綻するんだ~」という何の価値も無い夢である。



Ⅱ.量的緩和でハイパーインフレが~型


 日銀に国債を引き受けさせれば事実上、国債を返済したも同然の状態である。すると、そんな事をするとハイパーインフレになる~とか、日銀が国債を引き取るのは禁じ手だ~制御不能の悪性インフレになる~とか言い出す輩がいる。いわゆる異次元緩和でハイパーインフレが~型である。


さて、”ハイパーインフレ”とか”制御不能な悪性インフレ”とか聞くと、皆さんはどんな風に想像するかな? パンを買うのにリヤカーに札束を詰めて買い物に行くとかそんな世界を想像するでしょう。もちろん、そのイメージで正解だ。こういう事を口にする人は、そういう恐怖のイメージを植え付けるために、ハイパーインフレとかいう語句を繰り返しているのだから。


だが、ハイパーインフレの定義と今の現実を知っておれば、明日にでも地球滅亡しないかを心配するレベルの馬鹿らしさだと判る。ハイパーインフレとは月々のインフレ値が50%という世界だ。一年後には130倍、13000%である。この国のインフレ目標は年のインフレが2%であり、2%は高すぎる~とか頓珍漢な事を言い出すありさまだ。それでいきなり10000を超える? ハイパーインフレ論者というのは、2の次が10000となると主張する数の並び方がまるで判ってない人間ってわけだ。最近では、10000にはならなくても100とかになるかもしれないだろ~とか言い出しておる。2の次は100か? まるで成長が見られない、精神の病と評するより他にない。


そして、日銀に国債を引き受けされるのは禁じ手とか言っているが、そんなことは法律の何処にも書いていない。単に議決を通せとあるだけだ。そして、そんなことは民主党時代がずっとやっているが一向に2%すら超えておらん。350兆を超えるカネを量的緩和のために日銀は発行したが、ハイパーどころか2%すら達成しなかった。相関すら誤差レベルという状態である。


国がカネを発行すると破綻云々も笑い話でしかない。

こんな事を言う人間は、硬貨を見た事が無いし存在も知らないのだ。



Ⅲ.日銀破綻論


 量的緩和してもハイパーインフレなど起きない。すると破綻論者は、量的緩和で膨れ上がった日本銀行の当座預金を指して、日銀当座預金の金利で日本銀行が破綻する~と言いだした。いわゆる日銀破綻論。


もうすでに財政破綻論は、破綻の定義を何度もすり替えている。そして新たな破綻論も別にどうもしない。日本銀行当座預金は、超過準備・マクロ加算残高・政策金利残高の3階層に分割され、それぞれの階層ごとにプラス金利、ゼロ金利、マイナス金利が適用されており、量的緩和で増やしたマクロ加算残高には金利が付かない。そして、そもそも当座預金には本来金利はつかない。今ついているプラス金利というのは、マイナス金利政策により銀行の収益が過度に悪化しないようと行われているフェイルセーフに過ぎない。


 日銀破綻論は、論破され続けた財政破綻論者の認知不協和が産んだだけの代物なので、本当に中身が無い。インフレになると日銀当座預金の金利が上がって~とかいう破綻論者もいるが、これ等の金利は先も述べたが金融政策の一環として実施されているだけであり、市場金利と全く関係が無い。財政破綻が~ハイパーインフレが~が~が~と、恐怖を煽ること以外に何もしないのが破綻論者の基本行動だ。


だいたい日銀は細かく利益を挙げているが、それらをゼロであると仮定し、現行の金利支払いを続けたとしてもバランスシートが債務超過になるのは100年以上先である。そして、それは何の対策もしなかった場合の話でしか無く、日本政府が硬貨を発行して日銀に渡せば済む程度の問題でしかない。



Ⅳ.インフレになったら終わる~型


 昔、こういう馬鹿らしい破綻論を批判する人が、次は何て言うのでしょうかね? 月が落ちてくる、とでも言うんですか? とか言ってたが事実は小説より奇なりだ、そういう事を言い出しおった。インフレは制御できなんだぁ~とか、月が落ちてきたらどうするんだ~みたいな事をマジで言いだす連中が現れたのである。救いがたい事に、従来の財政破綻論者の他にも、構造改革論者や金融政策至上主義者も財政拡大に際してコレを口にする。色々なタイプがいるが、ウンザリするぐらい近視眼的である。元々、反論の為の反論に過ぎないのだろう。


①有権者はワガママだから、民主主義でインフレ率はコントロール出来ない~タイプ


古典的マクロ経済学をミクロに当て嵌めると意味不明になるの好例である。『国民』はワガママで怠惰だから、社会保障や地元への公共拡大を止めれな~いという訳だ。コレも部分だけ見ればごもっともに見えるが、実際は全然現実に合致していない。この発想の現実離れぶりを簡単に例えよう。


インフレによる物価高騰に苦しんでる若者がいるとする。インフレの原因として、自分と関わりのない場所への投資、赤の他人への医療費や介護費、公務員の給料などがある。勿論、自分と関わりのある出費もある。


次に何と言うだろうか? 仮にこの仮説に従い「俺の取り分を増やせ」と言ったとしよう。物価高騰に苦しむという事は、現実にモノ不足が生じているという事だ。短期的に解決するなら誰かの取り分は減る事になる。別の誰かが物価高騰に苦しむだけだ。結局は『無駄な出費を無くせ~』という事にしかならない。


だいたい『国民』なんて定義してるが、国民なんて多種多様で、外的要因が無ければ観測すら出来ない。まるで、すべての国民が一定の給付と消費を行っているかのような言動だ。現実は高インフレでのインフレ促進なんて行為が見られるのは、民主主義が機能していない強権的で腐敗した政治体制の国ぐらいのモノである。世の中3000円のパンケーキがあり、それを食うなんて許されない贅沢だと騒ぐ人間が出る程度には、経済格差と他人への嫉妬があるのだ。この仮説と現実は完全に真逆である。(ま、3000のパンケーキ如きで何言ってんだ? って感じだけどな。自分や身内が食ってる場合には何も言わないだろ)



②月が落ちてきたらどうすんだ~タイプ


 災害やらで大都市や工場地帯が破壊されたらハイパーインフレになる~という連中である。まず第一に、それって財政拡大の責任かえ? まるで王権神授的な発想だ。そしてダムや堤防などの防災インフラを整備をせずに被災するのと、対策してから被災するのではどちらが損害を抑えられるか? 馬鹿でも判る話だ。


むしろこんな理由で財政拡大に反発する事こそ、ハイパーインフレになるリスクをイタズラに増やしていると言わざるを得ない。発想が完全に民主党時代の仕分け事業だ。防災投資をしたところと、しなかったところで完全に損害が二分されたのが今回の低気圧と台風の結論である。さらに言うなら、こういう公共事業を定期的に行う事で土木業者が増え、有事の際によりスムーズに再建が行われる可能性が高まる。


なんぞ、防災インフラに頼らない生活を~とかいう言説があるが、言ってることが狂信的な9条教徒と全く一緒、戦争になれば逃げれば良いんだぁ~と現実を無視して言っておる。お前は太古の狩猟採集民族か? きっと一年中キャンピングカーで移動しながら生活しとるのだろう。こういう思想の最果ては、野営地に蛇が入ってきたら野営地を放棄しなければならない先史時代の住民である。とどのつまり、原始時代や遊牧生活に対して妄想じみた夢物語を抱いているだけなのである。



③インフレになると戦争になる~タイプ


 インフレというか財政拡大すると戦争になるとか言っちゃうタイプだ。馬場財政が~とかなんか言ってる。馬場財政というのは、盧溝橋事件の前年辺りからの財政拡大方針であるが、その内訳は軍事費が7割という代物だ。誰がど~考えても、戦争や国際緊張の結果で軍備拡大という財政拡大を行ったとしか解釈できないのだが、この時期のアジアは平和だった~とか、馬場は好景気を作り出すために軍拡したんだぁ~とか意味不明な解釈をする人間がいたりするわけである。盧溝橋事件の前年で、数年後にノモンハン事件が起きる1936年が平和? 歴史修正主義も大概にしてくれって感じだ。



④インフレになると国債・通貨の価値が下がる~タイプ


 要するに、インフレという事象に恐怖感を与えるエッセンスを盛り込もうとしている言説だ。下がるもヘチマも、下げて別の投資先に誘導するのが金融政策の基本的な考え方だ。そう言うと金融政策無効論みたいな事を言ったりする。流動性の罠が~とか聞きかじっただけの事をしたり顔で口にする。しかし、そういうヤツに限って財政政策の話をするとセイの法則だのクラウディングアウト仮説を持ちだし財政政策も無効だ~とか言ったりするわけだ。塩素系洗剤と酸性洗剤は混ぜて用いてはならんという事も知らん。経済学という雑な括りだけ見て内部のウンザリする学派対立を無視している。


反対に、財政だけで~とか金融だけで~とか意味の解らん言説もあり、あきれ果てる。元々も両方やるって話なのに、な~んでこんな意味不明な対立軸が生まれているのか理解に苦しむ。「デフレは害悪であるからデフレ脱却をしよう」たったこれだけの事で一致団結するのがそんなにも難しいのかねェ? 人間ってやつは自分の利益を増やす事より、他人の利益を減らす方に夢中になるようである。



⑤バブルになったらどうするだ~タイプ


 ”羹に懲りてあえ物を吹く”という言葉があるが、まさしくソレだ。そもそもだ、この手の言説を行う連中は失われた○○年が何故起きたのか、その根本的な原因を完全に見誤っている。こういう事を言う連中は「バブル崩壊が原因だ~」とか言うんだろうが、アメリカのリーマンショックとその回復を見れば明らかなように、バブル後の緊縮財政が失われた根本原因である。


でないというなら、何故にアメリカはバブル崩壊後にインフレ率2%を1~2年で達したのか? 日本とアメリカは違う~アメリカにはGAFAが~とか言うが、世界全体見れば分かるがトヨタどころか日産でも普通に上位の企業である。こんな風にアメリカとは違う~という人間に限って、全く前提条件から違うギリシャのようになるとかは平然と口にする。日本は破綻する~というのは、彼らの脳内では決定事項なのである。そんなアッパラパーの言う事を真に受けることほど不幸な事は無い。



Ⅴ.もう経済成長しないんだ~型


 ま、これまで提示した数々の空言の数々はコレに至る下敷きに過ぎない。結局のところ、最後はコレだ。傷口に群がる蛆蠅のように蠢き、現実に人を死に至らす力がある。が、所詮は虫けらと同じく無価値なアホ論に過ぎない。さて、経済成長しない=アホの理由を簡単に説明しよう。それは経済成長の指標などに出てくるGDPとは何ぞやという話である。この手の脱成長論者は自分がさも経済に詳しいかのように人口ボーナス論だのなんだのを提示するが、そもそもGDPの求め方をご存じないのである。


GDPを求める式はY=C+I+G+(X-M)であるが、この式の内訳はGDP=民間消費+民間投資+政府支出+(輸出-輸入)となる。要するにだ、GDPなんぞ政府支出増やせば普通に増える程度の代物なのである。にもかかわらず、日本オワタ~とかいうアホ論見続けると、日本はもう成長できないんだ~と勝手に思い込み、消費や支出を削りだす。すると先の数式にしたがい本当にGDPが成長しないという訳だ。予言の自己成就である。ま、これ等の分類を見てみましょう。



①人口ボーナス・オーナス論


 日本は人口が減っているから経済成長出来ないんだぁ~とか聞いたことが無いだろうか? 恐らく、この手の成長できない論で一番もっともらしく聞こえる説である。人口ボーナス論とは、子供や老人より就労世代が増える事により、経済成長が後押しされるという考え方である。人口オーナス論はそのまま逆、ジジイとガキは経済成長を阻害するお荷物であるという考えだ。少し調べれば、要素のひとつをバカみたいに拡大しただけのジャンク説だと判る。


1870(明治3)年から20世紀の終わりまで125年間の人口と実質GDP(国内総生産)の推移を比較した図を見ると、1970年からず~と一定のスピードで変遷する人口の線と比較して、GDPの伸びは高度経済成長期に急激に上がる。高度経済成長を支えたのは急激な人口増加だ~とかいう言説があるが、グラフには全く関連が見られない。経済は年々10%成長したが、人口の伸びは約1%程度だ。毎年9%ずつ「1人当たりの所得」が上昇している。成程、人口増には正の相関があるかもしれないが、それはほんの一部でしかない。だいたい、人口減少しているにも関わらず、GDPが減少せず、僅かではあるが成長している事実を全く説明出来ない。日本の人口減少率など世界的に見てもそれ程大きい訳でなく、日本より総人口や労働人口が減少している国はあっても、日本のように成長率が極端に低い国は日本だけである。


 何故に人口ボーナス論がもてはやされるか? 生産性の向上の為にリスクなんぞ負いたくない、労働者の所得なんて絶対に増やしたくないというデフレ勝利者の思惑が前提になっているとしか思えない。事実として、彼らが対策として提案する事は海外からの奴隷の追加輸入である。移民推進のヤバすぎるリスクなんて見ようともしない。


デフレ勝利者でもない癖に、こういう言説をやたらと支持する人間は、欧州で起こったことをもっと真摯に知った方が良い。貧乏と不作法と不調和との共生を強制させられ、挙句に無法に晒されるという地獄が移民政策の結果だ。日本でも既に外人による互助組織が生まれ、せっせと犯罪を犯している。アメリカのマフィアの成り立ちをそのまま見ているようで感動すら覚える話である。



②成熟しているから成長出来ないんだ~タイプ


 人口減少してるのは日本以外にもあるのに、ここまで成長率が低いのは日本だけだぞ、と言われると彼ら成長できない論者は、日本は経済的に成熟しているから~とか何とか言い出す。成熟の定義はサッパリ解らんが、先進国で経済成長している日本以外の国は成熟してないらしい。日本に投資する場所は無い~とか、いったいどの世界線の日本の話だ? 公共工事計画なんて予算削り過ぎてサグラダファミリアみたいな状態になってるし、防衛計画など、いまだにベトナム戦争時代の航空機が飛んでいるし、建て替えが要求されている公共インフラなど幾らでもある。成熟なんて言ってるが単に老耄しているだけだ。


だいたい、日本人は欲しいモノが満たされてます~とか、若者の草食化~とか、単にカネが無いから消費して無いだけである。な~にが悟り世代か? な~にが豊かさを見直しました~だ? ず~っと日本オワタ論を口にして来た癖に、ここに来ていきなり日本スゴイ論になるわけだ。軽薄なんてレベルではない。


 こんな論理は、お粗末なエコファッショや惨めな狐共の自慰行為に過ぎない。こういう事を言う人間というのは、「俺はこの洗剤しか使わない」だの「ポテチの○○味なんて誰が買うんだよ」だのと自分の欲求が満たされている事を当然の前提として物を言っており、自分の欲求が満たされないとなると、すぐに手のひらを反す。結局は、エコロジーな自分に酔っているだけで、豊かさをまともに問い直し、自分自身が貧乏生活に甘んじようと決意した人なんかほぼ存在しない。あるいは欲求など始めから満たされる事など無い貧乏な連中が、自分の欲求が満たされない事について、酸っぱい葡萄の寓話のように負け惜しみを口にしているだけである。



③クラウディングアウト


 クラウディングアウトとは、政府が国債を発行し財政拡大を行うと、民間が資金確保に苦労するので、政府支出が増えた分民間の支出が減るので財政拡大派無効であるという仮説だ。要するに、国債発行額が増えると金利が上昇するって話だが、現実は全くそのようになっていない。赤字国債の発行が~とか騒がれていた頃からず~っと国債発行は増え続けてきたが、金利はず~っと下がってきた。逆に国債に頼る必要が無かったバブル期などの方が金利は高かった。人口ボーナス論とかと同じく、現実に相関があるのかも観察できない程度の些末な要素に過ぎない。


経済学というのは、学問を名乗るのもおこがましいのでは? というレベルの社会学である。特に主流派の学説には現実無視が多すぎる。最近では、5000兆も財政拡大すればどうのだの、国民一人当たり10億渡せばハイパーインフレになるだの、とち狂ったことばかり言っている。藁人形論法というレベルじゃない。



まぁ~思い浮かぶ限りの破綻論や付随する馬鹿論を列挙したが、本当に、こんなバカげた言説が政策の下敷きになっているのである。まるで歪みまくった定規で直線を引こうとしているようなモノだ。

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