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財政破綻論の大嘘解説

R氏がまたくだらない事を言い出した。

財政破綻論のテンプレート、国債の金利が上がったら破綻する~説だ。

国債まわりのシステムがまるで判っていないからこういう事を言い出す。

本当に一言で終わる話である。


『国債の日銀保有割合がどのぐらいかご存じですか?』


 日本銀行は日本政府の子会社であり、日本銀行が得た最終的な利益は”国民の財産”として『日本銀行法第53条』に基づき国庫に納付される。これを国庫納付金という。自分の借金を自分に払って破産するという人間はいない。買いオペを続けた結果4割以上が日銀保有という体たらくで、金利は全く上がっていない。(そもそも、買いオペによって金利が上がるという従来の説明は貨幣数量説に基づく発想であり、事実として、そのような現象は起こっていない。或いは無視できる程度の影響である)


国債が無くなり買いオペ続行不可能なんてバカバカしい話が現実味を帯びる状況で、国の借金が~である。

ちなみに、量的緩和政策自体は鈍化している。(新規の国債発行も減らしてるからね~)

国の借金で破綻するどころか、国の借金が少なすぎて困っているというアホみたい状態である。




 こういうと、財政破綻論者は日銀当座預金も借金だ~日本銀行が破綻する~などと言い出す。

R氏は過去に金融政策批判を書いていたが、金融政策の仕組みもシステムもまるで判っていなかった。


日銀当座預金は三つの階層に分かれている。基礎残高・マクロ加算残高・政策金利残高の3つである。

いわゆるマイナス金利が適用されているのは、このうちの政策金利残高であり、すべての預金がマイナスされる訳ではない。量的緩和政策で増やされたのはマクロ加算残高であり、ここに金利はつかないのである。


それに、金利が上がるとなどと言っているが、この金利は日銀が金利操作により設定する金利であり、市場金利と関係が無いのである。中央銀行を民間銀行と勘違いしているとしか思えない言説である。


恐らく日銀破綻とかセンセーショナルな事を書いてるノストラダムスの予言を真に受けちゃったのであろう。(ノストラダムスと同じように同様のタイトルの本は同一作者が毎年のように予言の年を変えて出版している)




 そもそもこういう主張は、国の借金というモノがなんなのか理解してないから口にしていると言わざるを得ない。国債は日本銀行券で償還されるが、国債は政府の負債、そして日本銀行券は日本銀行の負債である。つまりは負債と負債の交換をしているだけである。つまりは、国の借金というモノは増え続けるのが自然であり、それを減らす努力というのは、民間からカネを吸い上げ退蔵するしか無いのである。


『国の借金』というプロパガンダの恐ろしさがここにある。多くの人が国の借金が「返済」されれば、国民の手元に資金が戻ってくると思っている。だが実際は、借金の返済により民間の金融資産が消滅するだけで、国民の手元に資金が返ってくるどころか、手元の資金が消失していくだけなのある。


これこそディストピア小説を書きたい人間が見るべき、気持ち悪い現実であろう。

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