生きたくて、死にたくて
あなたは、死にたい、生きたいと心から思ったことはありますか?
「俺は、なんのために生まれてきたの?」
俺は、今必死で脳腫瘍と闘っています。闘病生活は、想像を絶するものでした。しかも、悪性腫瘍です。病にかかるまでは、普通の高校生生活を送るはずだったけど、入学して一週間で病にかかって、そこからずっと闘病生活を送っています。いつも、親友の小野智成がお見舞いに来てくれるけど、話すことは高校の話。智成とは、小学校からの親友で何をするのも一緒にしていた、もちろん高校も同じ高校行こうと話していたし、部活も同じ部活に入ろうとか言ってたのに、俺は今ではこんな状態。正直、苦しい・・・
「学校はどう?智成」
「楽しいよ!!直樹は?」
「楽しくないわ!!見ればわかるだろ!!病院食はまずいしよ!!」
「そうだよねぇ、綺麗な看護師さんとかいないの?」
「いないねぇ~。みんな、おばちゃんだよ」
「そうなんだ。残念・・・・」
「え?どうした?」
「若い看護師さんいたら、ナンパしようと思ったのに!!」
「バカ。それ目当てで俺のところ来てるだろ?」
「いや、そんなことないし!!」
「ほんとか?」
「ほんと、ほんと」
いつも、智成と話すときはこんな感じで話します。あまり、高校生活の話とか俺自身聞いてしまうと、辛くなってしまう。だから、大抵この病院のことだったり、テレビ番組の話などをしています。
「直樹、あのドラマみた?」
「あの、夜九時からの?」
「うん」
「見たよ!!面白かったよね!!」
「うん!!あのシーン笑えたよね」
「うん」
智成と楽しく喋っていると、母と弟の浩太が来ました。智成は、母と弟がきたので帰ってしまいました。
「浩太、ちゃんと勉強してるか?」
『してるよ!!学年で一位だし!!』
「すごいなぁ~」
(ちょっと、お母さん病院の先生と話があるって言うから言ってくるわ!!)
「うん。浩太のことみてるね」
(うん)
母は、この後俺の余命宣告を聞くことになります。俺もなんとなくであるけれど、自分があとどれくらい生きられるのかわかっていた。
「浩太は、将来はなにになるの?」
『医者だよ』
「どうして?」
『だって、お兄ちゃんの病気を治すんだもん』
「そうか!!」
『うん』
数時間後、お母さんは帰ってきてその後ろに先生がいた。浩太は、自販機に行かせて、医者と俺とお母さんだけになった病室。そこで、俺は本当の余命宣告を受けます。
「山島さん」
「はい」
「残念なお知らせは、聞きたいですか?」
「ぜひ、聞きたいです。聞かせてください。俺は長くないことぐらいわかります」
「では、いいますね。あなたの残された時間は、一か月です」
「えっ?俺そんな悪いんですか!!」
「はい・・・」
「えっ。だって、二年くらいだと思っていたのに!!伸ばせないんでか?」
「私たちも全力で尽くします!!だから、頑張りましょう!!」
「はい。」
次の日の朝、俺は精神的に来てしまった。残り一か月なんて、あまりにも残酷すぎる。俺はだったら、死んだ方がましではないかと思った。午後になったら、智成がいつものように見舞いに来た。俺はそこでひどいことをいってしまいました。
「どうしたんだよ~。直樹」
「なんもないよ」
「ほんとうに?」
「うん・・・」
「なんかあった?」
「うるさいよ!!なんだよ!智成はいいよなぁ、健康でよ!!で、逆に俺は死ぬんだもんな」
「えっ」
「俺、残り一か月だって」
「えっ。嘘だろ?」
「本当だよ」
「なんでだよ!!」
「こっちが知りたいよ!!」
「そうだよなぁ。」
「俺はどうせ、治らないんだし。いいよ」
「なにいってるの?なんで、諦めてるの?」
「そりゃ、無理でしょ!!悪性だよ?治らないんだよ」
「治らないって誰がいった!!俺は、お前に生きていてほしい。だって、俺たちいつもずっと一緒だったジャン!!病気治してさぁ、一緒に高校生活送ろうよ!!」
「なんで、智成はそんなに俺のこと支えてくれるんだよ」
「かたい絆で結ばれているからなぁ?お前といるとさぁ、辛いことも吹き飛ぶんだよね!!お前いないと、つまらないんだよね~。だから、治そうよ!!病に勝って、楽しい高校生活送ろう?」
「智成にも、ストレスって言う言葉あるんだ。うん、よし。俺、やっぱ、生きたい」
「俺にもストレスぐらいあるわ!!マジか!!頑張ろうぜ!!」
だが、その日の夜に俺は容体が急変しました。そして、そのまま天国へ旅立ちました。享年15.
俺が亡くなってから、数年後。浩太は、無事医者として今では優秀なドクター。患者さんから愛される医者になっています。お母さんは、いつも通りに家事をしています。そして、智成は有名な薬品会社に勤めている。俺は、遠くの空から家族を見守っています。もちろん、智成のほうも。
俺は、生きてる、死にたい人にいいたい。
「今、生きてる人は、精一杯悔いのない生き方をしてください。死にたい人へ、あなたはまだこっちに来るのは早いです。辛いなら、誰かに相談しなさい。相談できないのなら、なにかに打ち込みなさい。それが駄目なら、人のために尽くしてください。お願いします」
皆さんの命が少しでも、長く生きられますように!!