表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/37

22

 「えっ?」

 「君が、人間とも妖とも認められない存在なのは、さっき聞いた。

  だけど、元をたどれば、君は妖怪のハーフじゃないか。

  同じ妖を敵に回しかねない行為を取るのは、君の両親の復讐のためなんじゃないのかって、思ったんだ」

 エリスは下を向き、戸惑った表情を見せた。

 「正直に言うとね・・・」

 エリスが重たく口を開いた

 「根本にあるのは、ダイスケの言うとおり、復讐よ。

  両親が殺される瞬間の出来事は、今でも夢の中でフラッシュバックするくらい鮮明に覚えてる。

  ベッドの下に隠れていて、そいつの姿は、足しか見えてていなかったけど、その声、匂い、クセ、全て鮮明に覚えているわ。

  殺したヤツを探し出し、自らの手をその血で染め上げることで、死んだ両親と子供たちの弔いとする。

  これが、私の目的だった」

 「だった?」

 「そう、今は、もう1つの目的ができたわ。

  妖怪は少しずつだけど、人間社会に溶け込み始めている。

  仕事をし、遊び、家庭を持ち。

  自分たちを、殺そうとし、存在を抹消した妖怪たちに許せない感情があるのは確かだけど、憎しみから、生まれるモノは何もない。

  ヤンや、いろんな人たち、妖怪に関わって、改めて思い知らされたわ。

  私はね、ダイスケ。自らの戦いの中から、人と妖、妖同士の新しい共存の道を見つけ出したいの。

  第三者の視点だから見えるものがある。

  かつての両親のように、わだかまりも、障壁もなく互いが思いやり、愛し合える何かが、まだ、互いに残ってる。そう信じてる。

  例え、自らが狂戦士バーサーカーに成り果てたとしても、それを嘘にしたくない。

  これが、私の純粋な気持ち」

 「・・・」

 そう語った彼女の目は、力強かった。

 凛とした“未知の原石”に引き込まれそうになる。

 そういう強い信念が、ここまで彼女を強く、否、美しくしたのか。

 「エリス・・・その・・・」

 だが。

 「オニーサン。ミサンガ、1コ2ユーロ。

  ミルダケ、タダ。ミルダケ、タダヨ」

 片言の日本語が、2人を我に返した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ