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プロローグ

-----どうしてこうなった?

俺こと、峰 亮平は今猛烈に焦っていた。

どれぐらいかといえば今まで生きてきた中で最高レベルである。

ピンク色のタイルに囲まれた、人一人ギリギリ入れる狭い個室の壁を越えてドアを開けた音が聞こえた。

---一人が来ちまった!? ますます出られないじゃねえか!?

皆さんお気づきなったとおもうが、ここは男子禁制の秘密の花園。

-----女子トイレである。


しかも、それに追い打ちをかけるように、俺は女子と一つの個室に入っていた。

やべええええ!? これを周りに悟られてみろ!? 俺の二つ名は明日

からトイレの亮平さんに!?

そんな俺の内心の焦りに気づいたのか、俺と個室に入っているもう一りが口許を緩めた。

「あら? 峰くんどうしたの? そんなに緊張して」

俺は楽しそうに声を弾ませる九条 未来を睨みつける。

頼むから俺の名前をだすな!

「怖い顔しないでよ、もう」

誰のせいだ! 誰の!

俺は便器の蓋の上に座っている状態だ。その俺の太ももの上に座っているのが九条だ。密着状態なのでいろいろと危険である。

もう頭が変になりそうだ。

くそ! どうしてこうなったんだ!



☆★☆★


峰 亮平、運動はできるが、成績はいつも中の中。顔は十人中三人がイケメンじゃない? というレベル。

まあ、どこにでもいるような普通の人生を送る普通の高校一年生だ。

この鳳学園に入学して3ヶ月。

あたりざわりのない普通の生活を送っていた俺だが、そんなある日の昼休み。

俺は親友の田中泰宏につれられて体育館へと向かっていた。

「おい、いったい何を見るって?」

「だーかーら! 九条 未来だよ! 入学当時からさわがれてたろ? そいつが体育館でチアやるらしいんだ!」

俺は「チアねえ」と小さく呟く。

確かに九条 未来は見たこともないほどの類稀なる美少女である。

入学初日でファンクラブができたほどだ。

しかし、そんな美少女を見てなんになるというのだ。

向こうからしてみれば自分のファンAである俺たちなんて眼中にないだろう。

目の保養にはなるだろうが、九条の眩しすぎる姿をみて虚しくなるだけだと思う。


そして体育館。

やはりそこには男子生徒の人だかりが。

その全員の視線を集め、華麗にチアを踊る九条。

「未来ちゃーん!! 好きあああ!!!」

「もっと脚あげて!!」

「可愛いよおおおお!!」

正直鼻の下をのばして叫んでいる男子の群れなどキモイだけだ。

しかもあまりにも人が多いせいで肝心の九条が見えない。

「わり、俺トイレいってくるわ」

泰宏に告げるが、当人は九条にご執心でまるで聞いてないようだ。

俺はため息を一つして、体育館のトイレにむかった。



個室に入っ便器の蓋の上に座る。

誤解を受けるかもしれないが、俺はトイレの中が1番落ち着ける。

この狭い空間に自分一人っていうのがたまらない。

「あー落ち着くー」

俺は後ろの壁に体を投げ出して目をつむる。

こうしてると何も考えないですむからな。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どれくらい時間がたったろうな。

と考えていた時だった。

トントンという突然のノック。

あ、やべ鍵閉めてねえ。

入ってますと声をあげようとしたとき、ぎいいとドアが開いた。


「-------っ!?」

絶句。

絶句。

俺は口を魚のようにパクパクさせた。

対する入ってきたやつ----九条 未来は、一瞬驚いた顔をしたが、すぐに普通の顔の戻った。

なぜ男子トイレに九条が!?

いや、まて! タイルが・・・・・ピンク・・・・だと!?

九条はニヤニヤと俺を見ながら。


「あらあら、峰くんってそんな趣味があったの?」


考えてごとしていたので気づかなかったが・・・・・・・・・・・

ここ女子トイレだあああああああああああああ!!!!


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