僕・理麻「玲治のお母さん・・・あぅ・・・。」
理奈(理麻の母親)以上に元気な玲治の母親登場!
玲治の家は、車で学園から20分ほどのとこにあるんだ。僕の家とは歩いて数分のとこ。そんなに離れてない。玲治の家は、とあるお菓子メーカーを経営してて、玲治のお父さんが社長さんなんだって。僕もよくお菓子もらったりする。新発売のお菓子をいち早く食べれるのは凄くうれしい。
「たぶん、あいつは帰ってきてるな。昨日終業式だったらしいし。兄貴は・・・帰ってこなくていい。」
えぇー。いきなり帰ってくるなって・・・。一之瀬家は三人兄弟で長男の龍治さんは今大学生。それから次男の玲治。あと妹の友梨ちゃんがいるんだ。ちょっとうらやましかったりね。僕一人っ子だし。玲治見てると、すっごい楽しそうだなって思う。さっき言ってたあいつっていうのは多分妹の友梨ちゃんのことだとおもう。
ガチャッと玄関のドアを玲治が開けて中にはいった。僕もその後ろからちゃんと「お邪魔します」と言ってから中に入った。玲治の家は普通の洋館。この現代に洋館?とか思うよね。でもぼくんちも同じような洋館だから、これがあたりまえって思っちゃう。普通の家のほうが僕は好きだけどね。いいじゃん、家族しかいないでのんびりできるんだから。
「ただいまー・・・っつってもいるわけね・・・っ!?」
「お帰りー!!理麻君!!」
「ふぅわぁっ!?」
あ・・・なんか甘い香りする・・・。じゃなくて・・・!!
「か・・・楓さん・・・苦しいです・・・・。」
「お帰りなさーい理麻君!!あぁーやっぱかわいいわぁ!!」
「おい、実の息子は総無視か?」
「あら・・・・・・・・・・・・・・いたの?」
「ひでっ!!」
そう、この玄関に飛び込んで今僕をぎゅうぎゅうしてるこの人こそ、玲治のお母さんの一之瀬楓さん。僕のお母さんとは中学からの親友で、お仲間?らしいんだ。きれいな亜麻色のロングヘアーにきれいな琥珀色の瞳。日本人なのに全然そうは思えないほどきれいな人なんだよ。玲治がかっこいい顔立ちしてるのもうなづけるよね。僕は平凡だけどさ。あの学校の生徒の親とかも皆美形なんだろうなぁ。
「あの・・・楓さん・・・そろそろ・・・あの・・・・。」
「あら、私としたことが。こんなおばさんに抱きつかれてもうれしくないわよね。」
楓さんは全然おばさんなんかには見えません。
「あの・・・・夏休み中、お世話になります。」
「理奈ちゃんから話は聞いてるわ!もう、理麻君なら夏休み中だけじゃなくて毎日いてほしいのに!!ま、そんなこと言うと理奈ちゃんに怒られちゃうけどね。さ、入って入って。玲治もお帰り。いい仕事したわね!!」
「ただ理麻を誘っただけだろ。」
「それがGJだって言ってるのよ。玲治、私これから会社に呼び出されちゃって行かなきゃいけないの。夜遅くには何とか帰ってくるわ。お夕飯は任せてあるからね。」
「おい、お手伝いは全員夏休み取らせたとか言ってなかったか?」
「ええ。誰もいないわよ。」
「じゃ・・・誰にだ?」
「それは後でのお楽しみ!私がいないからって理麻君に変なことしちゃダメだからねー!!」
「誰がするかぁ!!」
「???」
「じゃ、理麻君。自分の家だと思ってくつろいでね!いってきまーす!!」
さっそうと、楓は迎えに来ていた車に乗り込んで、会社に行ってしまった。
「嵐みたいだな・・・いつもながら・・・。」
「元気だよね。」
「そうおもってるならいいや。今から部屋案内するから。こっち。」
「うん。」
玲治に案内され、理麻は二階へと上がった。
次は、玲治の兄妹ですかね。