僕・理麻「副会長さんすごい・・・??」
いまさらですが、登場人物ページの副会長のところを少し加筆しました。
よろしければご覧ください。ご覧になられなくても話は理解できますので。
それからというもの、理麻は追いかけられるという事がなかった。
鬼に見つかったのは多々あったのだが、理麻の隣にいる副会長の姿を見て皆まわれ右して去っていく。まぁ、鬼が近付くたびに歩がにらみを利かせているのは内緒の方向である。
「ねー、僕といるとつかまんないでしょ?僕の姿見ると皆いっつもああいう感じだから。副会長の特権だよねー。」
「(こ・・・こくん。)」
ちょっと遠慮勝ちに頷いた理麻。なんかずるしてる気がするけど・・・いいのかなぁ・・・。
ぎゅ。
「ふぇ・・・・!?」
「あっはは、やっぱすっぽり入っちゃうねー。理麻ちゃんちっこいもんね。」
そう言って笑いながら、歩が後ろから理麻を抱きしめていた。
「あ・・・あの・・・・。」
「僕さぁ、寝るのはどこでも寝られるんだけど、やっぱこう・・・何かに抱きついて寝たいんだよねー。ね、鬼ごっこ終わるまで、抱き枕になってもらっても良い-?」
「だき・・・・まく・・・ら・・・?」
「そ。理麻ちゃんナイスサイズ。ね、いいでしょー?」
「え・・・・ぅ・・・・あ・・・え・・・と・・・・・・。」
どうしよう。どういえばいいの?良いですよって言った方がいいのかなぁ・・・。でも・・・はたから見たらへんだよね・・・これ・・・・。
「じゃ、おやすみー。・・・・くぅくぅ・・・。」
「も・・・寝ちゃった・・・・?早い・・・な。」
後ろからすぐに聞こえてきた寝息に理麻はとても驚いた。しっかりと理麻に抱きついたまま歩は寝てしまっている。すこしもがいて抜け出せるか試みたが、あまり動いて起こしてしまうのもどうだろうと思い、理麻はじっとしていることにした。地面に座り、やや身体が後ろに倒れて、歩に寄りかかっている状態である。
なんか・・・・ぽかぽかしてて・・・・きもちいいなぁ・・・・。いいお昼寝日和だよねぇ・・・・。歓迎会もお昼寝にすればいいのになぁ・・・・ふに・・・・ふにゅ・・・・。
「くすくすっ・・・あーあー。そんな無防備に寝ちゃってさぁ。僕の事信用してくれてるのかなぁ?でも、僕は君が思うより、危ない人かもよ?理麻ちゃん、っ・・・なーんてね。」
しばらくして歩が目覚めたとき、理麻はすやすや寝ていたのだった。なでなでと歩は理麻の綺麗なハニ-ブラウンの髪の毛をなでた。そんなことをしていたら、校内放送用のスピーカーから歓迎会実行委員の声が聞こえてきた。
『ただいまを持ちまして、鬼ごっこの時間切れをお知らせします!捕獲申請はただいまより五分以内を最終期限とさせていただき、これより捕獲した物は無効となります。発覚次第、そのカウントはみなされません。急ぎ、申請をしにテントにお越しください。その他の生徒は、それぞれ寮に戻ってください。これにて解散とします。お疲れさまでした。』
「終わっちゃったか。さーって、テントにいって、それから会長のとこにさぼってごめんねーって言って・・・それから・・・・んふふ・・・どうしよっかねぇ。」
軽々と理麻を抱え上げた歩はそのままどこかへと歩いていった。
いきなりお持ち帰りされちゃった理麻。
どうなっちゃうんでしょうね。あ、あまり期待を膨らませてはいけません。そんなあれな展開はないかと思うんでww