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僕・理麻「だからっ・・・人違いだよぉ・・・」

理麻君と彰の初がらみ。


理麻君に気が休まる時は来るんでしょうか・・・・・・・・・・

 部屋に入ってドアが閉まって、そのすぐ先に同室生がいた。きれいな青い髪の毛に同じような色の瞳。カラーコンタクトって言うのかな。背も高いし体格良さそうだし・・・力じゃ絶対にかないません。そんな同室生は引き返そうと思った僕の肩を掴んで、音がたたないようにドアに押しつけて口に手をあてがって封じて・・・。怖いよ・・・助けて・・・玲治・・・。


「お前のその顔・・・どっかで見たことあんだよな。」


知らない知らない。僕はあったことないもん・・・うう・・・口が封じられてるから言えないよぉ・・・。ううん、あいてたとしても言えるかわかんないよ・・・。


僕は精一杯、否定の意味を込めて首を思いっきりよこに振った。ぶんぶん音が出そうなくらい。


「ちがうっつーのか?・・・・・・・俺の思い違い・・・?ま、閃夜学校来るわけねーか。」


また閃夜?だからそれ僕じゃないよぉ・・・今日二回目・・・。そんなにそっくりなのかなぁ・・・僕と閃夜って人。


彰はそういうとぱっと理麻から手を離して奥へといってしまった。ようやく解放され、ほっとした理麻は靴を脱いで奥へと向かった。玄関スペースを抜けてドアを開けるとそこはリビングスペースのようだった。奥には小さなキッチンもあってそこで料理したりする人もいるらしい。そして両脇に個人スペースがあって、さらに真正面の一番奥にはリビングスペースからのみ出入りできるベランダがある。お風呂やトイレは玄関スペースの両脇にある。彰はリビングスペースのソファにもたれかかって携帯をいじってた。


どうしよ・・・どっちが僕の部屋・・・?聞かなきゃだめだよね・・・勝手に入ってもし僕の部屋じゃない方だったら・・・怖そう・・・・。でも・・・・話しかけるのも怖いよぉ・・・・うえぇぇぇ・・・・。


理麻はそれでも勇気を振り絞って聞くことに決めた。


「あ・・・あの・・・・。」

「あ?」

「(びくぅ・・・)僕の部屋・・・どっちですか・・・?」

「・・・・・左。」

「ありがと・・・・・。」


もう敬語入り混じったり変な言葉づかいだったが、それでも聞くことができて大変安心した理麻は、さささっと逃げるように左側の部屋に入った。確かにそっちの部屋は理麻の部屋のようで、開封されていない段ボールが積み上げられていた。簡易のシングルベットに勉強机。たんすにクローゼットがある使い勝手良さそうな部屋だった。一人にはちょうどいいくらいの広さである。


「さってと・・・とりあえず、簡単に片づけて・・・明日とかすぐ使いそうなものだけだしちゃお・・・。」


理麻はさっそく段ボールの封を開けて片付けを始めた。


どかっ   ばたばたばた・・・・   どさどさどさ   どすんっ


「うわぁぁぁぁぁっ!?」


いきなり僕は段ボールに押しつぶされちゃった。うぅ・・・重いよぉ・・・って、一人じゃ抜け出せないよぉ・・・。助けて-!!


なんて思ってたら、部屋のドアが開いて、同室生の仙道君がいたわけです。ふわぁ・・・なんか怒ってるぅ?怖いよ、睨まないでよ・・・・。


「五月蠅い。つか、何やってんだよお前。」

「あ・・・・え・・・・っと・・・・。た・・・すけてくださ・・・・。」

「はぁ・・・独りで片付けもできねーのか?」

「ごめ・・・なさ・・・・。」

「ったく。」


やや呆れながら、それでも仙道君は僕の上にのしかかってた段ボールをどかしてくれた。あれ・・・そんな悪い人でもなさそう?


「何見てんだよ。」

「え・・・あ・・・・っ・・・。」


ついじーっとみてたら、睨まれちゃいました。特に意味はないんだけどなぁ・・・。


「これどこだ?」


これとは理麻にのしかかってた段ボールのことだ。


「え・・・あの・・・・そっち・・・・。」


そういって僕は何となく空いていたベットと壁の間のスペースをさす。あそこなら邪魔じゃないかなって思って・・・。でも指図するみたいでいいのかなぁ・・・。


なんて思っていた理麻だったが、彰はその指し示したところに段ボールを置いていった。


「お前・・・見た目通り。」

「??」

「ひ弱すぎ。あと、うるさくすんな。」

「(こくこく)。」


そういいのこし、彰は理麻の部屋から出ていった。ぱたんと、静かにドアが閉まった。


「怖い人なのかそうじゃないのか・・・・わかんないよぉ・・・・。でも・・・助けてくれたんだよね・・・・。そんな悪い人じゃないんだよね・・・・。・・・・・あ、かたづけしないと・・・玲治待たせちゃう・・・。」


理麻はあまりうるさくならないように注意しながら、せかせかと片付けていったのだった。


まあ、ときどき物を落としたり、つまずいて転んだりと、騒がしい事はそうだったのだが・・・。彰も最初は何度もどなりこもうかと思ったが、次第にあきらめがついてしまい、早々に部屋から出ていったのだった。


「にしても・・・お母さんめ・・・。ウサギちゃんは入れなかったけど・・・でっかいアザラシのぬいぐるみ入れるなんてぇ・・・・男子高校生がぬいぐるみなんて持たないよ普通。」


けっきょく、その巨大白アザラシのぬいぐるみは、置き場所がなく理麻のベットに置かれるのだった。


あざらしをぎゅーーーーーってしてねてる理麻君を生で見たい


げふっげふっ・・・なんでもないです。ごめんなさい。

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