僕・理麻「寮も・・・おっきいな・・・首痛いよ」
やっと寮のほうに話が移りました。
紫音が暴走気味ですかね・・・いえ、元気ハツラツなだけです!
放課後になり、理麻は紫音と共に寮長である清水先輩こと清水健人を訪ねて三年生の教室へと向かった。知らない人ばっかりでびくびくな理麻を紫音が引っ張っていく。そして二人は3-Cの教室に着いた。
「すいませーん!清水先輩-!!」
「んー?って、なんだ2年の井上じゃん。どうかしたかー?まさかまた部屋のなんか壊したんじゃ・・・・。」
そういいつつ教室から現れたのが清水先輩である。焦げ茶のショートヘアーで、人の良さそうな人だ。
「壊してないですって!!ほら、家のクラスに転入生来るって聞いてますよね、つれてきましたー!!」
「ふぅあ!!」
そういって紫音がいきなり理麻を前に押しだした。今まで、紫音のやや後ろにいた理麻は一気に清水の真ん前に出てくる形になった。
「あぁ!そうだったそうだった。」
「わすれてたんですかー!?」
「もうすぐインターハイだろ?試合近いとバタバタしててな。えっと、じゃまず自己紹介ね。俺が寮の責任者の清水健人っていうんだ。」
「し・・・篠宮理麻です。よろしく・・・お願いします・・・。」
「理麻、人見知りなんだよね-!だから先輩虐めちゃダメっすよー!!」
「俺よりお前に迷惑してんじゃないのか?」
「ひっでー!!」
「ははは、じゃ篠宮君。井上なんかほっといて寮に行こうか。」
「・・・はい。」
「ほっとくなんてひどいぞ!!俺も寮帰るんですー!!それに俺と理麻友達なんだし、理麻、俺の事ほっといていかないよな!!」
「え・・・え・・?」
「こら、困ってるだろ。」
ぽかっと、軽く清水先輩が紫音君の頭小突いた。オーバーに紫音君は頭抱えてうずくまる。
「いってー!!先輩が暴力振るったー!!理麻、気をつけろよ-!!」
「大丈夫、井上以外には暴力振るわないから。」
「ひで!!理麻ー!!」
先輩から逃げるように僕に縋ってきた紫音君。え・・・僕どうすればいいの?
「って、これじゃ夜になるよ・・・。じゃ、いこうか?」
「はい・・・。」
「よーし!寮行こうぜー!」
「井上が仕切るなよ。」
三人そろって、僕達は学園の敷地内にある寮に向かった。
その寮がまたすごいんだ。都会にある高級マンション顔負けの、超高層マンションが建ってた。見あげると首が痛くなってきたよ。
「一階が管理室、後エレベーターホールと自販機が数台あるかな。管理室は基本夜間は俺がいるけど、あんま遅い時間は自分の部屋帰ってるからね。」
「っていうか、俺先輩が此処にいるの見たことないっすけど-!」
「なんか言ったかな、井上?・・・ま、とりあえず入って入って。中で寮の説明するから。井上は帰っていいぞ。」
「やだ-。俺もいるー。」
「・・・・・そうだね。井上ももう一回説明受けたほうがいいかもね。」
先輩がなんか思い出しながらそういってるけど・・・紫音君なにしたの?
三人は管理室に入った。きちんと片づけられた室内はそんなに広くもなく、かと言ってせまくもない。清水がお茶を入れて、寮の説明が始まった。
紫音は寮を壊す常習犯なのですwブラックリスト入り。
あと寮長は全生徒の名前を覚えてるという素晴らしい記憶力の持ち主なのです。