104話 取引
◆特殊能力対策機関 本部 8階 広場
近距離戦を得意とする獣タイプの能力者である
巣鴨、池袋、恵比寿は
体から自在にトゲを生やせる能力者の
久喜イバラに為す術もなく完敗していた。
久喜イバラ「残念!お前らの突進の勢いが
有れば有る程俺のトゲが効いちまうんだ!
けど、無駄に頑丈なおかげでトゲが刺さっても
こんなもんで済んで良かったな!」
特殊能力対策機関 6番隊隊長 巣鴨ゴウ 撃破
特殊能力対策機関 8番隊隊長 池袋タクヤ 撃破
特殊能力対策機関 11番隊隊長 恵比寿オサム 撃破
◆特殊能力対策機関 本部 10階 廊下
体のパーツを自在に分解できるため斬撃の
効かないはずの目黒ケイタは自身の体に
違和感を感じていた。
目黒ケイタ「・・・何故ダ?」
そう。刃物の攻撃が効いていたのである。
和光ハンゾウ「お主もしかして斬られるのは
初めてか?」
目黒ケイタ「体が分解出来ないダト?」
和光ハンゾウ「先程お前の肩に触れたフウトウと
言う男は能力を含むあらゆる物を封じる能力者だ。
元は特殊能力対策機関に雇われ汚れ仕事をして
いたらしいが『白夜』の方が金の条件が
良かったようでこちらに来てくれた。
金のためなら何でもやる便利な始末屋だ。」
目黒ケイタ「特殊能力対策機関が始末屋を?
どういう事ダ?」
和光ハンゾウ「どうやらお主らにも知らない
闇があるようだな!」
和光は両腕を刃物に変化させ目黒を斬り付けた。
特殊能力対策機関 9番隊隊長 目黒ケイタ 撃破
◆特殊能力対策機関 本部 20階 会議室
白夜二十六区によって討ち取られた
大崎、上野、五反田、新宿、巣鴨、駒込、池袋、
目黒、恵比寿は会議室に集められた。
それを監視する白夜二十六区の紫苑と茶屋
紫苑トオル「あっけないな。特殊能力対策機関。」
茶屋ハルカ「これで占拠は完了ではないけ~!
こっから始まる取引が本番じゃけ~のぉ!」
大崎ケント「取引だと?」
紫苑トオル「ああ、そうだ。品川ユウコはその
ための人質になってもらった。」
大崎と五反田は所沢リンの能力により
捕縛されていたはずだがいつの間にか鉄の輪が
消えていた。
五反田マサキ「鉄の輪が消えた?あの女は能力を
解いたのか?」
茶屋ハルカ「リン姉やんが能力を解いたという
より能力が機能する圏内から外に出ただけだと
思うけ~のぉ!」
紫苑トオル「それは逆を言うと品川ユウコを
連れてこの本部からそれなりに離れたと言う
事だな。」
目黒ケイタ「品川をどうするつもりダ!?」
紫苑トオル「さっきも言ったが人質だ。
取引の道具になってもらう。彼女が生きて
帰れるかはお前らの今後の返答次第だ。」
茶屋ハルカ「まずはお前達の司令官・首都トキオ
と話がしたいけ~のぉ!」
しばらくして最高司令官の首都トキオが
到着する。
首都トキオ「お前達が居てこんなことになる
とはな。」
大崎ケント「すみません、それと大久保フウマは
スパイでした!」
首都トキオ「・・・そのようだな。」
茶屋ハルカ「ジョーカーからもうすぐ連絡が
入るはずじゃけ~!」
紫苑トオル「ジョーカーからだ!!
スクリーンに映すぞ!」
会議室の巨大スクリーンに映像が映し出される。
ジョーカー(映像)「初めまして。特殊能力対策機関
の皆さん。私は『白夜』と言う組織のリーダー、
ジョーカーだ。」
巣鴨ゴウ「ワシらは前に少しだけ会ったな!」
恵比寿オサム「ホホホホ!本部に帰る手間が
省けて助かりましたが、いきなり飛ばされて
驚きましたよ!」
池袋タクヤ「お前ワープ使えるならこっち来れば
良いんじゃね?」
ジョーカー(映像)「それも良いが白夜二十六区に
すら敵わないお前らが私に敵うとは思えない。
映像越しの方がお前らも安心だろ。」
首都トキオ「そろそろ本題に移ろうか!
取引とはなんだ!」
ジョーカー(映像)「これから24時間以内に特殊能力対策機関と特殊能力研究所の繋がり、人体実験を行い改造人間の兵器を作ろうとしている事、そして・・・特殊能力を持つ子供の誘拐を行っている事。その他諸々の闇について世間に全て公表しろ!」
会議室に集められた隊長達にも動揺が広がる。
首都トキオ「何の事だ?そんな証拠はどこに
ある?」
ジョーカー(映像)「それを探るために大久保フウマ
を潜り込ませていた。念入りに隠蔽されていて
探るのにかなり手間取ったみたいだがな。
恐らく特殊能力研究所側からももうすぐ証拠が
出てくる。」
首都トキオ「世間に何も発信しなければ?」
ジョーカー(映像)「特殊能力対策機関の隊長が
1人死ぬことになる。大久保フウマもいなくなり
既に人材不足の状況じゃないのか?」
首都トキオ「そんなデタラメな事公表するつもり
はない!品川ユウコ1人くらいなら替えが効く!
好きにすれば良い!!」
新宿ショウヘイ「品川を見捨てるんですか!?」
紫苑トオル「結局自分のメンツが大事か!!
敵ながら呆れるな!」
茶屋ハルカ「冗談じゃろ!」
紫苑トオル「最低だ!」
ジョーカー(映像)「クズめ!!」
紫苑トオル「話は変わるが、渋谷コウイチは
どこだ?俺の千里眼で隈無く探したが建物内に
見つからない!」
五反田マサキ「確かにいねぇじゃねぇか!!
アイツ逃げやがったか?」
上野ソウタ「俺達にも分からない!この建物に
いないと言う事は建物の外にいると言う事なの
だから!」
◆白夜二十六区 全軍基地
白夜二十六区の生き残った総隊長達は
品川ユウコの身柄を連れて『白夜』専用の
トラックを数台使い基地に帰還していた。
白夜二十六区が基地内に入り駐車場から人が
いなくなった頃トラックの1つの荷台から
1人の男が現れる。
渋谷コウイチ「ここが『白夜二十六区』のアジト?
僕1人で助けられるのか?いや!やるんだ!!
ユウコさん!必ず助けます!!!」
渋谷コウイチは1人、白夜二十六区の基地に
乗り込む。




