96話 天野ダイチからの手紙
◆特殊能力対策機関 本部 廊下
渋谷コウイチは一枚の紙を意味深な表情で
1人眺めていた。
{天野ダイチだ。先程は手荒な真似をして
済まなかった。俺は監獄を抜け出してから
『白夜』という組織について調べていた。
そんな中見つけてしまった事がある。
それは『白夜』のスパイが特殊能力対策機関
に潜り込んでいると言うことだ。
監獄の仕事を放棄し白波リュウの脱獄を手引き
した俺の言葉は恐らく信じられないだろう。
だが、お前達が危険にさらされないためにも
知っておいてもらいたい。
『白夜』のスパイは・・・}
渋谷コウイチが眺めていたのは天野ダイチ
からの手紙だった。
天野は特殊能力対策機関と激戦を繰り広げている
最中密かに渋谷のポケットに手紙を忍ばせて
いたのである。
渋谷コウイチ「信じたくないけど、これが
本当なら・・・」
駒込ユウスケ「どうしちゃの?そんな顔して!」
渋谷コウイチ「わっ!!ビックリした!!
駒込さんこそ帰ったんじゃなかったんですか?」
渋谷の目の前に突如、駒込が現れたため
渋谷は急いで手紙を隠した。
駒込ユウスケ「帰るつもりだっちゃけど
この前会議に上がった『白夜』について
もう少し調べちゃくてね!」
渋谷コウイチ「・・・そうですか!」
駒込はパソコン室へ向かっていった。
渋谷コウイチ「駒込さん!」
駒込ユウスケ「ん?」
渋谷コウイチ「・・・いえ!やっぱり何でも
ないです!」
◆犯罪組織『白夜』 アジト
ジョーカーは『特殊能力対策機関』に
潜り込ませた内通者と連絡を取り合っていた。
ジョーカー「凄いじゃないか。
良くここまで調べたな。」
???(電話)「特殊能力対策機関の隊長クラスにも
伏せられてるような情報ばかりだったので、正直
探るのが大変でした。」
ジョーカー「では、明日予定通り『白夜二十六区』
を攻め込ませる。お前は機会を見て逃げてくれて
構わない。」
???(電話)「それなんですが。渋谷コウイチ
から隊長全員に招集が掛けられちゃって少し
厳しいかもしれないです。」
ジョーカー「お前の能力なら容易に
逃げ出せるだろ?」
???(電話)「・・・そうでしたね。」
ジョーカー「『白夜二十六区』は大量に送り込む
つもりだから安心しろ。それに隊長が全員
いてくれた方が交渉しやすい。」
???(電話)「特殊能力対策機関は明日で壊滅
ですかね?楽しみにしてます!」
ジョーカー「物理的に壊滅か社会的に壊滅か
どちらになるだろうな?・・・これ以上話す
と怪しまれる。そろそろ切るぞ。」
???(電話)「承知しました。」
2人は通話を終える。
ジョーカー「特殊能力研究所との繋がり、
特殊能力を持つ子供の誘拐、改造人間の研究、
・・・お前らの化けの皮を剥いでやる!!!」
◆とある宿
ここは特殊能力対策機関の本部近くにある宿
そこには『白夜二十六区』が翌日の計画に
向けて待機していた。
紫苑トオル「G街区総隊長の蕨さんかやられる
とは驚いたな。」
★紫苑 トオル
→能力 : 視覚の素
→白夜二十六区 J街区総隊長
茶屋ハルカ「ウチらも気を付けなきゃいけんね!
明日は特殊能力対策機関を攻める日じゃけ~!
・・・だから女湯覗くなんて緊張感ない事する
奴がいると困るけ~のぉ!!!」
★茶屋 ハルカ
→能力 : 重力の素
→白夜二十六区 K街区総隊長
茶屋ハルカは自身や触れた物の重さを操る
能力者である。現在2人の男の上に座って
超重量の体重をかけて問い詰めている最中
である。
上尾レオン「痛い!痛い!もうやらねぇ・・・」
★上尾 レオン
→能力 : 虫の素『カメレオン』
→白夜二十六区 T街区総隊長
草加タロウ「体重掛けすぎだ・・・重い!!
明日大事な日なのに骨に響く!」
★草加 タロウ
→能力 : 抜の素
→白夜二十六区 Z街区総隊長
上尾レオンはカメレオンの能力者であり
触れた物の色と同化する能力を
草加タロウは壁を通り抜ける能力を持っていた。
2人は良からぬ事に能力を使ったようで
茶屋ハルカから叱られていた。
茶屋ハルカ「オトちゃんが気付いてくれたけぇ、
えらい助かったわ!」
北本オト「壁を通り抜けようが透明になろう
が私は些細な音でも気付ける!
そもそも2人が居間で小声で会議してるのも
分かってた!」
★北本 オト
→能力 : 聴覚の素
→白夜二十六区 U街区総隊長
北本オトは聴覚が異常発達した能力者である。
小さな音や遠く離れた場所の音でも聞き分ける
事が可能である。
紫苑トオル「2人とも明日は大事な日だぞ
分かっているのか?女湯を覗くとは白夜の
恥さらしめ!」
草加タロウ「そう言うお前も透視で覗いてた
んだろう?」
紫苑トオル「そんな事はしていない!
誰か来ないか壁の向こうを見ていたらたまたま
女湯が有っただけだ!」
茶屋ハルカ「このムッツリスケベが!!!
今日こそは許さんけ~のぉ!!!」
茶屋は自身の重量を上げ紫苑を踏みつける。
紫苑トオル「・・・最低だ!!」
紫苑トオルは透視と千里眼の能力者である。
動体視力も異常発達しているため敵の攻撃に
素早く対処が出来、敵の弱点を明確に突く
事も可能。決して女湯を覗くために能力を
使っている訳ではない。
※本人談




