「クラス全員知ってる片思い相手の交際を教えないいじめをされたから、「あいつ暴走族」って教えただけ
いじめをしているのに「していない」と言い張る暴走族の女に、主人公がやられたことをそのまま返したら逆ギレされます。
ゾッキー学園。
校舎の廊下は静かだった。昼休みの喧騒が終わり、残されたのは低く響く自動販売機のモーター音と、遠くで紙がめくられる音だけ。
マリコは荷物を肩にかけ、冷たい視線でクラスメイトたちを見渡す。
「あの子、リサとケンタロウが付き合ってること、知ってたくせに教えてくれなかったんだよ」
笑い声が背後で弾ける。教室の片隅では、演劇のポスターが貼られていた。題名は――
『マリコ、大失恋の巻』。
舞台では、マリコが泣きながら告白する寸劇が作られていた。全員で大笑いするクラスメイト。
あの日、ケンタロウに「これやらないと好かれないよ」と無理やり金を使わせられたことも、今や笑い話になっていた。
「知ってることを教えてくれない人は、友達じゃない――」
マリコは心の中でそう呟いた。
だから、たった一つだけ、リサの悪事を暴くことにした。
それは誰もが知っていたことだった。リサが暴走族やその上のヤクザとつながっているという事実。
マリコはそれを教えてやっただけだ。
復讐でも、悪意でもない。ただ、真実を明らかにした――それだけ。
だが、リサは違った。
「マリコにいじめなんかしてない!」
彼女は絶叫した。声は怒りで震え、周囲の空気を切り裂いた。
その翌日、校門前には黒いバイクが並び、革ジャンを着たレディースと、恐ろしい顔つきの手下たちが集まっていた。
マリコは知っていた。彼女たちが本気で襲撃をかけてくることを。
しかし、怖れはなかった。心の奥で燃えるのは、屈辱に対する静かな怒りだけだった。
「やるなら来なさい――」
マリコは小さく笑い、拳を握りしめた。
校舎の影で、静かに戦いが始まる。バイクのエンジン音、革ジャンの擦れる音、そして、緊張で高鳴る心臓の音。
一歩前に出るごとに、マリコは過去の屈辱を思い出した。
教えてもらえなかったこと、笑われたこと、演劇で晒されたこと――すべて、今、力に変わる。
「誰が友達で、誰が敵か――もう迷わない」
マリコの声は冷たく、鋭かった。
夜の校庭に、怒涛の衝突音が響く。拳がぶつかり、バイクのタイヤが砂利を蹴る。
しかしマリコの視線は揺るがない。彼女はただ、真実を手に入れるだけ。
「ーー自分は被害者意識がすごいのねえ?」
最後に残ったのは、リサの怯えた顔と、静かな校庭の闇。
「【みんなが知っていることを言わない――】それが、十分いじめだって教えてあげただけじゃない。自分は被害者ヅラがすごいのねえ? 気色悪いわ」
いじめやったのに「やってない!」って言い張る人いますよね。
みんな知ってることを教えない=友達じゃないってことをしてきた人ほど、自分の被害者意識ゴリゴリに出してきててうざいです。




