200回用画像
病気のため昨日の更新を休みました。本編の続きは、本日の夕方にUPします。
挿画に代えて史料を紹介します。
《200回本文》
ランベール党の歓呼の声に応えるガルデリ伯。
見慣れた修道僧の出で立ちでなく、諸侯らしい格好である。
「こいつ、そんな役に立ちますかね」
《本文ここまで》
Sachsenspiegel-Lehenrecht 15 § 3
Heidelberger Sachsenspiegel-4v
Heidelberg大所蔵
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左より 主君de herre ー家臣ー聖遺物ー上級主君de overste herre
ここでは主君は(伯爵〜男爵)、家臣が騎士で、上級主君が(大公〜伯爵)
国王から御旗Fahnを賜っている伯爵は諸侯として上級主君たりうる。つまり、此処での家臣は上級主君にとっての陪臣である。
おそらく男爵であろう主君は頭に直接Chapel冠を被り、御旗Fahnを賜っていない無印の伯爵は判官の三山帽の上にChapel冠を、諸侯はとんがり頭巾の上にChapel冠を戴いている。後世には爵位ごとの冠制が整備されるが、これはそれ以前の姿。
この図は、なんらかの理由でもと主君が権利喪失したケースで、彼に仕えていた家臣(陪臣)がもと主君の主君に聖遺物にかけて宣誓し、新しい主君を指名して貰っている。でないと封地Lehnを領有する権利が無くなってしまう。
騎士は、拝した両手を新しい主君の手で左右から包んでもらう忠誠の儀式で授封更新folgeをクリアする。
上級主君は右手でネギを持って新しい主君の頭をつつき(ウソ。自分の別の家臣を騎士の新しい主君に指名したことの象徴的表現)封建関係が修復された。




