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180回用蘊蓄

 蘊蓄回です


<180回本文>

「まぁ・・いいや。今日を生きよう。昨日とは違う太陽が昇ってるはずだ」

<本文ここまで>


これはまあご存じ物

 Tomorrow is another day. (Gone with the Wind)

を裏から言っていますが、中世に常識的だったプトレマイオス的宇宙観によれば(まぁ焼かれちゃったブルーノでも同じですが)等速円運動を続けている天体は、同じ天体です。昨日と違う太陽は昇りません。

「朝に新品の太陽が打ち上げられ、夕方は燃え尽きそうになって落ちていく」みたいな俗信があってもいいのに、常識は同一天体の等速円運動です。

 年間の変化はどうでしょう? 実際のところ日照時間は日々変化していて、誰もがそのことを知っています。けれど、最も衰えた太陽の復活を祈念する冬至の祭礼は、天体の運行とは切り離された別の祭りに変えられています。メリークリスマス。考えないようにしているのでしょうか?

 中国では例えば蓋天説では太陽の軌道自体が夏/冬で変化する(冬は太陽軌道の半径が大きいので遠い)という説明をしますが「遠くても大きさ変わんないのは変じゃん」と突っ込まれてたりします。色々考えてますね。


 正反対に、月の変化と循環・復活は中世歌謡でもよく取り上げられるテーマで、広く親しまれています。

 この関心度の差はなんでしょう?







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