174回用蘊蓄
本編は夕刻にUPします。
蘊蓄回です
<174本文>
この世界、十二で就労解禁、十五で婚活解禁。十八が後の祭りで二十歳はたち過ぎたら締切間際の駆け込みである。
<本文ここまで>
中世の法律書として知られるのは Der Sachsenspiegel(13世紀)と、その原典と言われるAuctor vetus de beneficiis。ともに、年齢の考え方が12の倍数である。木星紀年(12年で太陽を一周)と関係あるかも知れない。
Auctor vetus では12歳未満を法的責任能力のない未成熟児童、24歳未満を未成年、24歳以上を成人として60歳以上が老人。後見人を立てることの出来る高齢者である。
Der Sachsenspiは21歳で後見人を要さない成人と年齢が引き下げられた。
7世紀末の西ゴート法で男性の成熟年齢(aetas perfecta)を20歳としているので、戻ったのかも知れない。
女性の持参金の高騰は12世紀頃に見られ始めたという。長子相続徹底のため二男以下に結婚できない男/する気のない男が急増し、女性の側も競争率が高まったものと見られる。
12歳未満の少女の結婚が禁じらたのは13世紀末頃。
女性の初婚推定年齢は16.3歳(1372年プラート)、17.6歳( 1427年フイレンツェ)。
娘十八が番茶出花でない時代である。
『後の祭り』はここでは祇園祭山鉾巡行二回目のこと。




