165回用蘊蓄
本編は夕刻UPします。
蘊蓄回です
<165回本文1>
今さら隠すつもりも無い。
我らは、敵の妻を奪って犯すのが通例という蛮族だった。
だから同じ母親の産んだ異父兄を、弟が父の仇と尾睨つけねらって決闘するような酸鼻な世界だったのだ。
<本文ここまで>
元ネタは古エッダ『勇士殺しのアースムンドのサガ』(Ásmundar saga kappabana)
フン族の勇士Helgiはデンマーク王Álfに殺され、その妻Hildrは部下の勇士Áki に下げ渡された。HildrはÁsmundrという子を産んだ。
Helgiと妻Hildrの間の子HildebrandrはÁlf王を殺し、Álfの娘Æsaの婚約者ÁsmundrはHildebrandrを狙う。
彼らは同じ母親の産んだ異父兄妹であった。
<165回本文2>
「伝説のヴェヌスブルクは嶺南に実在したんだって話、実は昔からあんのよ。まぁ何となくそれを信じるくらい、エリツェプルの町ってのは此の街の衆にとって憧れなんだよ」「それよ。君臣木魚ってぇやつだ」
「なんだそりゃ」
<本文ここまで>
伝説の異教の呪われた聖地(?)「ヴェヌスべルク(ヴィーナスの山)」を「ヴェヌスブルク(ヴィーナスの町)」に変造して使用。




