149回用蘊蓄
《149回本文》
最近この商人の町で、以前より騎士っぽい人間を見掛ける事が増えた気がする。奴ら、いやらしい未亡人好き特性持ちの粗暴な人種である。話の通じぬ喧嘩好きの横車押し、しかも強欲だ。
《本文ここまで》
騎士爵叙任式では、城の礼拝堂の祭壇の前にひざまずき、聖なる信仰heiligen Glaubeと教会die Kirche、未亡人Witwen、孤児Waisen、抑圧されている人々Unterdrückte のために自分の命と財産を捧げると誓う。
銀の拍車を騎士の金の拍車miles auratusと交換し、剣と剣帯を受け取る。
君主は、手の平または剣の腹幅で騎士の首や肩を二、三回打つ 。
"Im Namen Gottes und St. Michaels und St. Georgs Ehr'
empfange diesen Schlag und keinen mehr,
sei du biderbe und gerecht,
s'ist besser Ritter sein als Knecht."
「神の名において、そして聖ミカエルと聖ジョージの名誉にかけて
この打撃を受けそれ以上は受けない。
汝、正直で正義であれ。
従者でなく騎士たれ。」
まぁ「いやらしい未亡人好き特性持ち」なんて
悪意の偏見を持つ者もいるかも知れない。