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107回用画像
挿画に代えて史料を紹介します。
《107回本文》
巡礼の一行という触れ込みの団体様が泊まっている。
「蒸し風呂も有るんだと」
「夕飯食ったら浴びに行ってみべぇ」
《本文ここまで》
中世お風呂:ザクセンシュピーゲルより
お風呂に入る中世の人々と泥棒
Sachsenspiegel:Heidelberg大学所蔵版の挿画よりトレース加工
蒸し風呂内部に蒸気を貯めるため天井が低い様子がわかる。
現代のサウナでもヴィヒタ(Vihita)と呼ばれる枝葉の束で身体を軽く叩きながら入浴する健康法が知られている。
艶のある若い枝葉が好まれるが、中世の画像にもこのようなリラクゼーションが行われていた模様が描かれている。
リラックスしすぎて、脱衣場を泥棒に荒らされている。
騎士の立派な長剣が盗まれそうだ。
剣を帯びるための剣帯は、非装着時はこのように鞘に巻き付けるのが一般的。
泥棒が手にしている凶器は対人用武器ではなく、枝打ちや収穫などに使う農具的ナイフなので凶悪犯では無いという描写。




