イマジンブレーカー
朝のラッシュ時の電車の中。
今日の立って吊り革に摑まっていると、目の前で何かの答案らしき紙に一生懸命赤ペンで○×、それと文字を書き込んでいる年配の女性がいます。
年配、そう、年のころは50歳後半でしょうか、かなりくたびれている感じがします(ごめんなさい)。
何をしているのでしょう。
学校の先生でテストの採点?
いえ、それは個人情報やいろいろな問題があるので、今はやってはいけないことだった気がします。
どうも、通信教育の添削のようです。
点数や花◎を書いて、コメントらしきものを書いています。
アルバイトで添削をしているのでしょうか。
それも時間がなく、電車に中までかかってやっているのでしょう。
悪いかなと思いながら、ついつい目が行ってしまいます。
電車が揺れているのに、すごく綺麗な字で寸評をしたためています。
それに「また、がんばろうね」の文字も。
そう言えば、小学生の頃、一時期通信教育をやっていたことを思い出しました。
教材が送られてきて、中にテストの答案用紙と送付用の封筒が入っていました。
定期的にその答案用紙を送ると、○×がついて返送されてきます。
中を開けると赤ペンで○×が付いていて、綺麗な文字で間違ったところに説明が書いてあったような。
そして、最期は、「また、がんばろうね」という励ましの言葉が書いてあった気がします。
その字を見て小学生ながら、どんな若い綺麗な女性の先生が書いているのだろうか。
きっといい匂いのする女性だろうなと、勝手に決めつけ、妄想し、答案用の匂いを嗅いだりして…。
で、目の前がまさにそれ?
「いいじゃないの。
誰が書いても、書いた人は見えないんだし、それで、やる気になってくれれば、こっちもバイト料が沢山入るわ。」
目の前の女性がそう言ったような。
「幻想が崩れていく…」
“その幻想をぶち殺す”、そんなアニメをこの前見たような。
明日も同じ電車に乗ろう。




