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絶賛化粧中

朝のラッシュ時の満員電車。


最近では、あまり見かけなくなった、車内でお化粧する女性。

今日は立っている私の横に同じように立っている女性が珍しくお化粧を始めました。

立ったままです。

私は、アレルギー体質で、埃や薬品の匂いでくしゃみ、鼻水が止まらなくなります。

化粧品の粉や匂いでもアレルギーが出ます。

そう、化粧している女性の隣は地獄の空間です。

周りを見渡しても、すでに満員状態で場所を移動することができません。


その女性は電車が動き始めても、お構いなしにファンデーションを付け始めます。

ガタン。

電車が揺れ、ファンデーションのブラシを持ったまま、女性がぶつかって来ます。

その時、ファンデーションの粉が鼻に入ったのか、いきなり、鼻がムズムズしはじめます。

「やばい、鼻がムズムズ、くしゃみが…」

よこで、女性はファンデーションをやめ、次にマスカラに着手。


そう言えば、昔、満員電車の中で後ろに立っている女性が揺れた拍子に背中にぶつかった感触がありました。

少しして、背中に何か感触が。

丁度、夏の時期で、私は白いワイシャツを着て、上着は着ていませんでした。

感触は何か爪で引っ掻いているような感じでした。

振り向くと、その感触は止み、女性は知らん顔して横を向いています。

前を向くと、また引っ掻く感触が。

振り向くとまた、知らん顔。

数回続き、私は自分に興味があるのかと勝手に想像をして、嬉しい気分に。、

会社に行くと同僚に、背中にキスマークがあるとからかわれました。

そう言えば、あの女性、真っ赤な口紅を付けていたっけ。


そんなことを思い出しながら必死にくしゃみを堪えます。

しかし、とうとう我慢できなくなって大きなくしゃみを。

「わっ!」

と声がした気がして、これはきっとマスカラがはみ出たのではと、恐る恐る女性の方を横目で見ると、女性は何事ない涼しい顔で化粧中。

「そんなくしゃみごときのことで、はみ出すようなヘマはしないわよ。」

と聞こえたような。

立派です。

でも、出来れば私の様なアレルギー体質がいますので、お化粧は家で済ませてきてほしいです。


明日も同じ電車に乗ろう。

挿絵(By みてみん)

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