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足の角度

朝のラッシュ時の電車の中


いつもの吊り革のところに立とうとしたのですが、ふと座っている人を見ると足(座っている膝)の角度が90度以上あり、前に出ています。

これでは、吊り革から離れて立たなければ、前の人の足にぶつかってしまいます。

しかし、離れて立つということは、次の駅で大勢乗ってくると、私の立ち位置が中途半端なので嫌な顔をされます。

こっそりぶつかったふりをして、足をひっこめてもらいましょうか。

なんか嫌です。

会社の知人は、「そんなの平気で脚を踏んでやればいいんだよ。」と平気で言いますが、もしも相手が痛い思いをしたらなんて考えます。

咳払いする?

やはりわざとらしい。

いっそ、声をかけようか?

でも、睨まれたらどうしよう。

仕方なく、横に少しずれて吊り革に摑まります。


私は座席に座るときは足の角度は90度以下。

朝のラッシュ時は、踵が浮くほど中に入れ、前に立っている人が楽できるようにします。

立っていて不安定だと、急ブレーキの時、危ないですから。


私と同じようにその人の前で吊り革に摑まろうとした人は、迷惑そうな顔をして、それでも少し距離を置いて前に立ちます。

「がんばって。」

前に立っている男の人にこっそりエールを送ります。

そうこうしているうちに、いつの間のか電車は走り、次の駅に停まります。

ドアが開き、大勢の人が入って来ます。

ふと、足を前に出していた男の人の方を見ると、いつの間にか足の角度は90度以下に。

いろいろと考えていた私は一体何だったんだろうと、朝から軽い疲れを感じます。

「明日は、足出していたら蹴るからね。」

「すみません、注意します。」

足を出して座っていた男性が言ったような。


明日も同じ電車に乗ろう。

挿絵(By みてみん)

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