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アレクシス・ヘインズと愉快な仲間達

■ アレクシス・ヘインズ(Alexis Haynes)

 22歳。本編の主人公で、ローラシア派のウォーカー傭兵。実戦経験は2年ほど。火器の扱いに長けており、ウォーカー搭乗時には主に砲手を担当する。本編開始時点での乗機は小型軽量の最新鋭ウォーカー「S-334スヴェトリャーク」。

 ローラシア勢力圏、旧アメリカ領ロサンゼルス出身。それなりに裕福な家庭の一人っ子として生まれ、幼少期から何一つ不自由なく育てられた彼は、大人になるまで一度も自分の将来を真面目に考えたことがなかった。高校卒業後に大学に行くことも、仕事を探すこともせず、ただ漠然と親のスネをかじりながら生きているだけの生活。虚しさを紛らわすように危険な遊びに手を出し、あるときは政情不安定な地域ばかりを旅する無軌道バックパッカー、またあるときは深夜のハイウェイで違法レースを繰り広げるストリートレーサーとして、死と隣り合わせの生活を数年続けたが、それでも彼の心の隙間は埋まることがなかった。

 ──だがあるとき、彼は気付いてしまった。彼の本当の居場所。胸躍るような本物のスリルと興奮は、戦場にこそあったのだ。二足歩行兵器ウォーカーのコクピットに初めて座り、敵機に高速徹甲弾を撃ち込む快感に目覚めたその日から、彼の人生は見違えるように輝きだした。

 性格は単純かつ直感的で、難しいことや将来の予定を考えるのが苦手。その代わり、どうすれば自分が活躍できるか、周囲の注目を集めるにはどうすればいいかといった事柄に関しては異常に頭の回転が速い。二大勢力による戦争を「自分をかっこ良く活躍させてくれる舞台」としか認識していないため、普通の傭兵にとって一番の関心事である報酬や政治の話題に無頓着。

 金髪碧眼のアングロサクソン系。身体的な特徴に乏しい青年だが、寝る時以外ほぼ常にウォーカー搭乗員用の戦闘服、WCスーツを着用しているので嫌でも目立つ。スナック菓子やジャンクフードが好物で、いつも体に悪そうなものばかり食べている。


■ ウィリアム・コンスタンティン・スチュアート(William Constantine-Stuart)

 21歳のローラシア傭兵で、アレクシスの唯一無二の相棒として常に行動を共にしている。本名で呼ばれることはあまりなく、もっぱら愛称の「ウィル」と呼ばれる。ウォーカー搭乗時には主に運転手として脚部の操縦を担当。本編開始時点での乗機は生存性に長けた重量級機「スーパージャグ」。

 旧アメリカ領ネバダ州生まれで、幼少期を日本で過ごした帰国子女。アレクシスとは本帰国後、高校生の頃に知り合った。卒業後は親のコネで入社した日本の貿易商社で働いていたが、数年ぶりに再会したアレクシスに誘われたことからウォーカー乗りとしての道を歩みだす。傭兵になってからも学生時代の癖が抜けず、アレクシスのことを「先輩」と呼んでいる。

 冷静沈着かつ思慮深い、アレクシスとは真逆の性格の持ち主。そのため長期的な戦略の立案や事務仕事といった、アレクシスが苦手な仕事をいつも押し付けられている。反面、長考しがちでとっさの判断を迫られる場面に弱いため、一分一秒の判断の遅れが死に直結するウォーカー戦の最中には常にアレクシスに従うようにしている。

 綺麗な黒髪と、どこから見ても子供にしか見えない小さな体躯が特徴的。体力も子供並みでウォーカーを降りての戦闘は苦手だが、隠密行動の際にはその小柄さが最大の武器になる。現在のところ、本作で唯一日本語の通じる登場人物。


■ ナトカ・ロイセウィッチ(Natka Roycewicz)

 14歳の家出少女。彼女の出自にはある秘密が隠されている。子供ながらウォーカー整備の心得があり、偶然出会ったアレクシス達とメカニックとして行動を共にするようになる。非戦闘員だが、親のガレージから勝手に乗ってきた軽量級ウォーカー「ケーファーII」を所持。

 ブリスベン郊外に住む科学者の娘として生まれ、物心ついた頃から様々なテクノロジーの産物に囲まれて育つ。最先端の戦闘用ウォーカーも、今では製造技術すら失われてしまった21世紀製のデジタルガジェットも、彼女にとっては自分の身体の一部のように知り尽くした存在だ。旧世界の人々が夢見た、科学の光の下で誰もが幸福に暮らせる世界こそが彼女にとっての理想であり、電子ネットワークが世界を駆け巡っていた旧世界の文化についても造詣が深い。デジタル技術を禁じ、旧世界製のあらゆるテクノロジーを回収しているエスタンジア軍に対しては激しい敵愾心を抱いているが……?

 ひどい時には一日20時間寝る極度の過眠体質で、起きている時の立ち居振る舞いと相まって見る者に子供っぽい印象を与える。しかし、いざという時には大人顔負けの洞察力や集中力を発揮することがあり、アレクシス達からも一目置かれている。

 栗色のロングヘアとブルーグレーの瞳を持つポーランド系オーストラリア人。年齢を考慮しても身体の発育はあまりよろしくなく、良く言えばスレンダーな方。今ではロストテクノロジーと化している、21世紀に作られたスマートフォンをはじめ、旧世界の珍しいアイテムの数々を肌身離さず持ち歩いている。


■ "おっちゃん"

 年齢・本名ともに不詳。大荒原(アウトバック)に佇むブロークンヒルの街で、戦場から回収したウォーカーやその武装を取り扱うジャンク商人。大量の廃ウォーカーを常時取り揃える品揃えの秘訣は、自らの脚で大荒原(アウトバック)を駆け回って回収作業に勤しむ行動力にあるという。よく言えば穏やか、悪く言えば緊張感のない性格で、あまり他人の事は気にしない。

 アレクシス達とは長い付き合いで、まだ駆け出しだった頃の二人をサポートしここまで育て上げた張本人。だが、今こうしてジャンク屋を営んでいるのは世を忍ぶ仮の姿。どうやら訳ありでジャンク屋に身をやつしているようだが、その正体はアレクシス達も知らない。

 浅黒い肌をした、壮年のマレー系男性。身だしなみに無頓着で、いつもボロボロのチェックシャツやジーンズ、時代遅れの旧式WCスーツなどに身を包んでいる。


■ クロエ・アリサカ(Chloe Arisaka)

 年齢不詳(外見年齢は20代半ば)。オーストラリア東部一帯に出没する謎の闇医者で、その神出鬼没ぶりから「呪術医師(ウィッチドクター)」の異名を持つ。

 噂によると彼女はかつて、戦争で傷ついた民間人を救う慈善団体の一員だったという。稼ぎは良くなかったが、彼女は自分の仕事に満足していた。それは尊い生命を守るという使命があったから……ではない。民間の病院にはまずいない、手足の吹き飛んだ重傷患者を好きにいじくり回せるからだ。彼女にとっては手術そのものが報酬であり、その結果カネがいくら儲かるだの、患者が生きるか死ぬかだのといったことは瑣末な問題に過ぎない。

 医者としての腕はあったクロエだが、その日の気分次第で鼻歌交じりに手術だか精肉だか分からない術式を繰り広げるため、真面目な同僚達からの評判はすこぶる悪く、ある日とうとう簀巻きにされて下水道に捨てられてしまった。それでも彼女の科学的探究心はとどまることを知らず、今日も新鮮な患者を求めて各地の戦場を渡り歩いている。

 ちなみに非戦闘員だが殺人に一切の抵抗がなく、いざとなれば危険な手術器具の数々を手に敵に飛び込んでいく。人体の治し方を知っているということは、裏を返せば人体の効率の良い壊し方もよくご存知なのだ。

 黒い髪と瞳を持つアジア系の女性。抜群のプロポーションを持つが身なりには無頓着で、適当にまとめた団子頭、野暮ったい黒縁眼鏡、ボロボロに擦り切れた白衣という姿で現れる。

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