13/25
桜side
僕が彼女の気持ちに気づけないまま時は過ぎ、半年がたった…
-桜side-(一年前、公園)
葵にキスされた!私からもしたし♪
やっぱ葵好きだな。葵とデートするのも楽しいし、一緒にいるだけで、嬉しい!
そんなことを思っていると、目の前のベンチに、高校生位の一組のカップルが座った。
「夏帆大好き!」
「私もだよ孝太郎!」
「というか、今日部活の先輩がさ…」
「うん。それで?」
すごく楽しそうな会話だった。まー私には葵がいるしね♪
でも葵とはいつも手話だ。当たり前だけど、話したことない‥
葵が私のために手話を覚えてくれて…
葵に迷惑かかっているし…
こんな彼女でいいのかな?いいわけないよね。葵かっこいいし、優しいし…友達の延長で、同情だけで付き合ってくれてるんだろうな…
葵のために、私は身を引こう。
私は葵から離れた。葵と離れるのは辛いことだった。
こうして私たちの想いはすれ違った…
そして半年がたった。




